☆キネ旬のランキングが今年も発表されました。
【日本】
1、誰も知らない
2、血と骨
3、下妻物語
4、父と暮せば(未見)
5、隠し剣鬼の爪
6、理由
7、スウィングガールズ
8、ニワトリはハダシだ(未見)
9、チルソクの夏(未見)
10、透光の樹(未見)
まあキネ旬らしいランキングですね。公開規模の少ない映画からそこそこ有名な作品まで幅広く、取り入れられていますね。見てない作品が4本もあるので、(「ニワトリはハダシだ」は関西未公開)何とも言い難いのですが「理由」があるのにはびっくりした。東京ぐらいしか公開されてないし、これは一種の宣伝やろうね。私はWOWOWで見てて、まあ割りと楽しめたけど幾分にも長すぎるぞ。「模倣犯」で原作とは全然違う映画に撮った森田芳光とは正反対にもう原作そのままで撮っててなんか不思議な感じな映画。
☆さて「キネマの星座」2004年日本映画ベストテンですが、こんな感じになりました。
1位:下妻物語 6/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1
→濃いキャラクターを色鮮やかに並べて、奇想天外なストーリーを作っていく映画は数多くあるが、キャラクターに引っ張られて脱線して楽屋オチみたいな感じで終わる映画が多い。この映画の出色なのは、トンでもない世界を展開しながらも真っ当な青春映画になっていることだろう。ハイテンポで突っ走りながらもぶれることなく、撮りあげた監督の力量は凄い。
2位:血と骨 11/6 TOHOシネマズ高槻プレミアスクリーン
→金俊平という男を通じてその背中にうつる日本の戦後史までも取り入れた、崔洋一が綴ったサーガ。ビートたけしの役者としての魅力が精一杯に生かされた作品。
3位:きょうのできごと a day on the planet 4/10 MOVIX京都シアター7
→何気ない日常の生活を丁寧に切り取った作品。出てくる登場人物の全てが魅力的で楽しい群像劇になっている。演出にメリハリがあり、テンポが心地よい。
4位:レディ・ジョーカー 12/17 TOHOシネマズ高槻4
→徹底して抑えた演出で淡々とカットを積み重ねることで、「流されるままに生きている人間」を描いた見事な人間ドラマになっている。
5位:お父さんのバックドロップ 12/12 京都シネマ2
→大阪の下町を舞台にした泥臭い人間喜劇。ギャグをふんだんに取り入れて楽しい雰囲気がよく出てる。
6位:バーバー吉野 8/19 みなみ会館
→田舎を舞台にした、ふんわりとした不思議な感じの可愛らしい映画。もたいまさこが出色。
7位:ラブキルキル(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ
→自分のことしか好きでない人たちが自分の幸せに向かって突撃して頭をごっつんこするような映画。津田寛治の怪演が楽しい。
8位:ふくろう 2/21 シアター・イメージフォーラム
→現役最高齢の新藤兼人が贈る、ドキドキのブラックコメディ。殺人を繰り返していく大竹しのぶが爽快。
9位:約三十の嘘 12/29 みなみ会館
→しゃべくりの積み重ねで、観客を惹きつけていく大谷監督の手法は健在。出てくるキャラクターがよく練りこまれている。CKBの音楽もぴったり。
10位:69 sixty nine 7/10 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6
→クドカン脚本のぶっ飛ばし青春活劇。小ネタも適当に散りばめて飽きさせずに見させる工夫がされている。オープニングがポップでいい感じだ。
☆こうして挙げてみるとそれなりに傑作もあった2004年だったが、全体的に不満が残る年であった。その中でも「下妻物語」や「血と骨」のような作品が出てきたのは嬉しく思う。質的に言うと例年にはそんなに負けてないんだろうが、韓国映画に比べるとどうしても寂しくなってしまう。
☆映画を巡る状況も凄い勢いで変わりつつある。一時は大変に落ち込んだ日本映画だが、映像コンテンツの需要から外国映画よりも低予算に放映できる点を買われて、テレビ局が多くの映画を流すようになり、また自らでも作るようになった。一方、低予算のビデオ撮りの映画も増えてきた。文字通り、百花繚乱な状態で様々な映画が楽しめるような状況である。が、低予算のそうした「映画番長」シリーズや「刑事まつり」がかつて起こったような自主映画ブームにつながるか、というとやや疑問。というのも、東京以外のミニシアターが減少しており、地方ではそんなに盛り上がっていない印象を受けるからだ。こちらも配給側も含めた課題が山積だろう。DVDやレンタル、またはネット配信が中心になっているのかもしれないが、映画は映画館で見るものと思ってる私にはやや残念な感じが。テレビ局主導の映画作りは若者の日本映画アレルギーを治すには有効だが似たような作品ばかりなのが気になる。今年もまた日本映画にとって試行錯誤の年になりそうだ。今年は「ハウルの動く城」や「スチーム・ボーイ」のように鳴り物入りの期待される大作が少ないので、苦戦が強いられるだろう。なんか書いてるうちにぐだぐだになってきたので、これぐらいにしときます。
人気ブログランキングに参戦しました。
クリックしていただきますと、非常に嬉しいです。更新する気力がわきます。
どうにも40位あたりをうろうろ。。
http://blog.with2.net/link.php/31960
【日本】
1、誰も知らない
2、血と骨
3、下妻物語
4、父と暮せば(未見)
5、隠し剣鬼の爪
6、理由
7、スウィングガールズ
8、ニワトリはハダシだ(未見)
9、チルソクの夏(未見)
10、透光の樹(未見)
まあキネ旬らしいランキングですね。公開規模の少ない映画からそこそこ有名な作品まで幅広く、取り入れられていますね。見てない作品が4本もあるので、(「ニワトリはハダシだ」は関西未公開)何とも言い難いのですが「理由」があるのにはびっくりした。東京ぐらいしか公開されてないし、これは一種の宣伝やろうね。私はWOWOWで見てて、まあ割りと楽しめたけど幾分にも長すぎるぞ。「模倣犯」で原作とは全然違う映画に撮った森田芳光とは正反対にもう原作そのままで撮っててなんか不思議な感じな映画。
☆さて「キネマの星座」2004年日本映画ベストテンですが、こんな感じになりました。
1位:下妻物語 6/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1
→濃いキャラクターを色鮮やかに並べて、奇想天外なストーリーを作っていく映画は数多くあるが、キャラクターに引っ張られて脱線して楽屋オチみたいな感じで終わる映画が多い。この映画の出色なのは、トンでもない世界を展開しながらも真っ当な青春映画になっていることだろう。ハイテンポで突っ走りながらもぶれることなく、撮りあげた監督の力量は凄い。
2位:血と骨 11/6 TOHOシネマズ高槻プレミアスクリーン
→金俊平という男を通じてその背中にうつる日本の戦後史までも取り入れた、崔洋一が綴ったサーガ。ビートたけしの役者としての魅力が精一杯に生かされた作品。
3位:きょうのできごと a day on the planet 4/10 MOVIX京都シアター7
→何気ない日常の生活を丁寧に切り取った作品。出てくる登場人物の全てが魅力的で楽しい群像劇になっている。演出にメリハリがあり、テンポが心地よい。
4位:レディ・ジョーカー 12/17 TOHOシネマズ高槻4
→徹底して抑えた演出で淡々とカットを積み重ねることで、「流されるままに生きている人間」を描いた見事な人間ドラマになっている。
5位:お父さんのバックドロップ 12/12 京都シネマ2
→大阪の下町を舞台にした泥臭い人間喜劇。ギャグをふんだんに取り入れて楽しい雰囲気がよく出てる。
6位:バーバー吉野 8/19 みなみ会館
→田舎を舞台にした、ふんわりとした不思議な感じの可愛らしい映画。もたいまさこが出色。
7位:ラブキルキル(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ
→自分のことしか好きでない人たちが自分の幸せに向かって突撃して頭をごっつんこするような映画。津田寛治の怪演が楽しい。
8位:ふくろう 2/21 シアター・イメージフォーラム
→現役最高齢の新藤兼人が贈る、ドキドキのブラックコメディ。殺人を繰り返していく大竹しのぶが爽快。
9位:約三十の嘘 12/29 みなみ会館
→しゃべくりの積み重ねで、観客を惹きつけていく大谷監督の手法は健在。出てくるキャラクターがよく練りこまれている。CKBの音楽もぴったり。
10位:69 sixty nine 7/10 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6
→クドカン脚本のぶっ飛ばし青春活劇。小ネタも適当に散りばめて飽きさせずに見させる工夫がされている。オープニングがポップでいい感じだ。
☆こうして挙げてみるとそれなりに傑作もあった2004年だったが、全体的に不満が残る年であった。その中でも「下妻物語」や「血と骨」のような作品が出てきたのは嬉しく思う。質的に言うと例年にはそんなに負けてないんだろうが、韓国映画に比べるとどうしても寂しくなってしまう。
☆映画を巡る状況も凄い勢いで変わりつつある。一時は大変に落ち込んだ日本映画だが、映像コンテンツの需要から外国映画よりも低予算に放映できる点を買われて、テレビ局が多くの映画を流すようになり、また自らでも作るようになった。一方、低予算のビデオ撮りの映画も増えてきた。文字通り、百花繚乱な状態で様々な映画が楽しめるような状況である。が、低予算のそうした「映画番長」シリーズや「刑事まつり」がかつて起こったような自主映画ブームにつながるか、というとやや疑問。というのも、東京以外のミニシアターが減少しており、地方ではそんなに盛り上がっていない印象を受けるからだ。こちらも配給側も含めた課題が山積だろう。DVDやレンタル、またはネット配信が中心になっているのかもしれないが、映画は映画館で見るものと思ってる私にはやや残念な感じが。テレビ局主導の映画作りは若者の日本映画アレルギーを治すには有効だが似たような作品ばかりなのが気になる。今年もまた日本映画にとって試行錯誤の年になりそうだ。今年は「ハウルの動く城」や「スチーム・ボーイ」のように鳴り物入りの期待される大作が少ないので、苦戦が強いられるだろう。なんか書いてるうちにぐだぐだになってきたので、これぐらいにしときます。
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どうにも40位あたりをうろうろ。。
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