11月末で188本鑑賞。200本は確実ですな。だからなんだと言われれば困りますが。

☆人情紙風船 11/1 京都文化博物館映像ホール
★★★★★
→貧乏の本当のつらさというのは、心が卑しくなることだと思う。清貧なんて言葉は貧乏に無縁な人が無責任に作ったのだ。戦争に突入していく直前、映画界は明朗時代劇と呼ばれる明るい映画が主流になった。時代が暗くなるにつれて、ヤケクソ感の突き抜けた明るさが望まれた。その担い手であった山中貞雄の遺作が今作であったことがとても悲しい。以後、映画界は一つの会社に集約されて山中貞雄が愛した自由なカツドウ屋の世界は消えた。

フレディVSジェイソン 11/2 MOVIX京都シアター1
★★★★
→実はホラー映画は苦手なのでジェイソンもフレディもそんなに詳しくないのですがそんな私にも十分面白かった。知り合いのホラーマニアも傑作だと褒めていました。アメリカでも大ヒットしたし、マニア向けもよかったようです。フレディとジェイソンのどちらが好きかというとやはり私はフレディですな。ラストのニヤリには惚れそうになったよ、いやマジで。

☆用心棒 11/2 京都文化博物館映像ホール
★★★★★
→たとえ、DVDを持っててもビデオで録画してても名作がスクリーンで上映される機会があるならやはり行っておいた方がいいと思う。圧倒的なスケールで手間隙かけて作られた映画はスクリーンで最も映える。学生時代に見た時には三船と仲代の決闘にばかり目が行くが脇役の東野英治郎と渡辺篤がすばらしい。西村晃、加藤武のコンビも面白い。こういう脇役をやれる俳優が日本映画を支えている。日本映画を見続ける中でそういうことにやっと気づくようになってきた。

10億分の1の男 11/3 テアトル梅田1
★★
→題材は面白いんだが最後まで乗り切れなかった。正直、退屈で中盤寝てしまった。運がいい人は他人より運を奪っているという設定は面白いんだが。。

マトリックスレボリューションズ 11/7 MOVIX京都シアター3
★★★
→そんなに非道い映画とは思わないが、色々張ってた伏線が生かしきれないと思う。特にスミスがあんまり出てこないというのには、どういうことだ。んで、あのラストはナウシカでつか?

ドッペルゲンガー 11/11 みなみ会館
★★
→黒沢清もつまんない監督になっちゃったなー。画面作りもいいし、ストーリーもそんなに悪くないんだけどどうってことない作品。この作品をすごいとか思ってる人は宗教とかオカルトにハマる可能性があると思うのでその手の話には自覚を持った方がいいです。題材は使い古された二重人格で何故かタイアップで「ムー」が特集まで組んでおる。昔見たアニメと同じような感じで進む。展開はたるいけど、まあ見てられる。でも「CURE」とか「蛇の瞳」とか撮ってた時に比べるともうこの人もあかんです。

阿修羅の如く 11/14 東宝公楽
★★
→映画自体はそんなに悪いとは思わんが何故、この21世紀に昭和54年に放送されたドラマをそのままのストーリーで映画化せねばならないのか?さらにそれを森田が撮らなあかんのか?その答えはスクリーンからは見出せなかった。つまりそれだけの映画ということ。順調にヒットしてるとのこと。よかったね。

☆影の軍団・服部半蔵 11/15 高槻松竹セントラル
★★
→渡瀬恒彦一人ではしんどいと思ったか西郷輝彦との二枚看板にしたためか、表半蔵と裏半蔵の違いがよくわからない。敵役の緒方拳は死ぬほどすばらしいのだが二時間以上も見るのは正直しんどい。森下愛子のおっぱいしか印象に残ってない。

☆柳生一族の陰謀 11/15 高槻松竹セントラル
★★★★★
→これはやっぱりスクリーンで見ておかないといかんでしょう。錦之介の「夢でござある!」これに尽きます。スクリーンを闊歩する成田三樹夫も忘れちゃいかんですね。

■昭和歌謡大全集 11/22 美松劇場2
★★★★★
→実はこれ湯布院で見てたんですけどね。よく考えると面白かったんでもう一回行ったのですがこれはあざといぐらい、よくできています。篠原の今まで遠慮しがちに小出しに出してた変なこだわりがこの狂った原作によくマッチングして史上最高に狂ったわけのわからん作品になってます。村上龍もご満悦らしい。だろうな、ほとんどそのまんまだし。これはいずれ感想書きます。京都での上映は終わっちゃったけど。

フォーン・ブース 11/22 京極東宝1
★★★
→犯人といつ戦うのか、そればかりに注目してたのですが思わぬうっちゃりを喰らった。さすが脚本に巨額の金を費やす聖林だけのことはありますな。の割には評価が低いのは私がコリン・ファレルをいいと思わんから。ちなみに京極東宝が座席指定制に移行した記念すべき作品でございます。初日でした。ビクーリしたよ。

福耳 11/23 OS劇場C・A・P
★★
→倉本聰のおかげなんだろうなあと思うが田中邦衛がこんな好々爺を演じて似合うというのはこの人の芸の幅は相当広い。私にとっちゃあ、邦衛さんはやはり槙原であり、「仁義の墓場」のシャブ中なんだが、世間の人には五郎さんなんだろう。こんな激甘のぬるい映画に出演する役者さんになっちゃったんだねえ。

ルールズ・オブ・アトラクション 11/23
★★★★
→嫌いな人は嫌いだろうし、好きな人は好きだと思う。俺はこういうのが結構好き。以上

☆子連れ狼・三途の川の乳母車 11/26 高槻松竹セントラル
★★★★★
→一般的に子連れ狼と聞けば錦之介なんだがこれは勝プロ製作で若山富三郎がやってます。三隅研次と言えば、あのスタイリッシュな剣戟なんだがこの映画でもそれは発揮されており、かっこいいシーンの連続。とにかく人が無意味に死にすぎだ。大木実、岸田森との決闘がかっこいい。ただかっこよすぎて少し、ギャグの世界に入っているのも醍醐味。乳母車からナイフ飛び出すし。

☆子連れ狼・地獄へ行くぞ!大五郎 11/26 高槻松竹セントラル
★★★★
→勝プロ最後の子連れ狼だけあってアクションもド派手。というかはっきり言ってやりすぎ。以前からうわさは聞いていたが乳母車にマシンガンがついているというのは60「へえ〜」ぐらいもらえるんじゃないか?さらに雪の上での決闘では乳母車がそりになり、忍者軍団がスキー板に刀を握って襲撃してくる。大木実が老人メイクでそりに大砲を備え付けて襲ってくる。木村功は妹を犯すわ、石橋蓮司は地にもぐり、一刀を狙う。もうめちゃくちゃ。富さんも雪の上で宙返りするわでノリノリで収拾つかないまま、映画は終わる。いいのか?

ばかのハコ船 11/28 美松劇場2
★★★★★
→見てて勇気がわいてくる、いい映画だと思うが、リアルにこういう人たちが親戚にいたら正直困るだろうなあ。

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