ふわふわのラブコメ「パンチ・ドランクラブ」〜ユタ州の極悪家具屋参上!〜
2003年9月15日 「マグノリア」で一世を風靡したポール・トーマス・アンダーソン(以下PTA)の最新作はアダム・サンドラー主演のラブコメ「パンチドランク・ラブ」。今の状態から言って(各自、アナグラムせよ)ラブコメを見ることは少ないし(男1人でラブコメなんかアホすぎる)、それから多くの日本人がそうだと思うんだがアダム・サンドラー主演の映画を見ることもあまりない。これほど日本とアメリカで評価が別れる俳優さんも珍しいのだ。まあ彼に限らず、聖林のコメディ映画って日本じゃ全然当たらんで、よってコメディ俳優は売れないのだ。ジム・キャリーだって「マジェスティック」以外は全然当たってない。エディ・マーフィーぐらいかな。私もアダム・サンドラー主演の映画を見るのがはじめてで、よっぽどのことがない限りは今後は見ないと思う、おそらく。共演は嫁にしたい女優ランキングで上位を占めるだろうエミリー・ワトソンと一部(秘宝系)でヒーロー視されてるフィリップ・シーモア・ホフマン。PTA映画の常連です。なお、この映画でPTAはカンヌの最優秀監督賞を受賞しております。何度も申しますがこの手の賞は当てになりまへん。
と書くとつまらんかったように聞こえますがこれが大層よかったんである。こんなヌルいラブコメで感動してる俺はアホと違うか、と少し情けなくなるが、本当にほのぼのしてしまった。PTAはどうでもいいことに情熱をかけて勿体ぶって物語を作っていくんだが、ハマるとなかなか心地よい。でもハマらんかったら、「なんで蛙が降るんじゃ」となるわけです。なかなか好き嫌いが別れる監督ですね。
アダム・サンドラー演じるバリー・イーガンは、トイレの詰まりを取る棒(通称・スコスコ棒)のセールスマンを営んでいます。毎日、早朝から出勤しているイーガンだがひっきりなしに電話がかかってくる。得意先から?いや違った。彼には七人の姉がおり、しょっちゅう、彼に電話をかけてくるのだ。今日も姉の誕生日で駆り出されたイーガンだったが過去のことを笑いものにされて、思わず、窓ガラスをハンマーで叩き壊してしまう。さらに情緒不安定で最近、急に泣き出すことがあると義理の兄に訴える。日常の寂しさを紛らわす為にテレホン・セックス・サービスに申し込んでしまった。次の日の朝、昨晩話した女から金の無心を頼まれるが慌てて電話を切った。
彼の最近の関心は食品についているマイレージ特典。彼はプリンについているマイレージ特典が一番豪華であることを知り、プリンをドカ買いしてしまう。事務所にいると姉が同僚の女性、リナを連れてやってきた。お昼を3人でどうか、と。朝に電話がかかってきた女からまた電話がかかってきたイーガンはそれどころではない。体よく断るが、リナから申し込まれた明日のディナーには応じる。ディナーの席で、彼女は彼の姉から見せられた写真を見て彼のことを気に入ったことを告白。二人はキスして別れる。が好事魔多し。彼はその晩、何者かに襲われる。。
いつも通り、ふわふわとしたストーリーでたるく進んでいくのだが、そのふわふわ感がなんともいい。いつも思うのだがこの人は音楽の使い方がうまいね。「マグノリア」のサントラはCDの穴がスポスポになるほど聞いちゃったし、今回も早速サントラの取り寄せをお願いしました。ちなみにこの中で出てくるプリンのマイレージ特典ですが、これは実話で3000ドルつぎ込んで一生分のマイレージをゲットした男が本当にいるそうです。考えついたのもえらいがよくプリンに3000ドルもかけたと思う。普通、そこまではしないぞ。それから姉のうち何人かと彼を襲う強盗は素人らしいです。なんか色々仕込むね、この人は。
今回もやっぱりよかったのはユタ州で家具屋をやりながら、テレフォンセックスサービスの元締めを兼ねるフィリップ・シーモア・ホフマン。「ブギーナイツ」のホモカメラマン、「マグノリア」の心優しき看護人と全然違った、邪悪な、それでいてどこかとぼけた感じのヤクザがなんともカッコいい!エミリー・ワトソンもよかった。いいですね、彼女は。「アメリ」の主役候補にも名前が挙がってたらしいですが、外れてよかったと思います。感じは似てるでしょうけどね、なんかもっと怖いものになってたと思う、うん。「ゴスフォード・パーク」でもなかなか可愛かったです。。。と10歳以上離れてる人に言う台詞じゃねえな。ただ、実生活でなんもせんで、自分のことを完全に理解してくれるエミリーワトソンみたいな女は存在せんのです。そう思うとすごくアホな映画。でもこれはまあ、映画でおはなしだから夢みたいなストーリーでも許されるわけです。それが映画の醍醐味と言えば、そうですわな。
監督、脚本:ポール・トーマス・アンダーソン 音楽:ジョン・ブライオン
出演:アダム・サンドラー、エミリー・ワトソン、フィリップ・シーモア・ホフマン、ルイス・ガスマン
と書くとつまらんかったように聞こえますがこれが大層よかったんである。こんなヌルいラブコメで感動してる俺はアホと違うか、と少し情けなくなるが、本当にほのぼのしてしまった。PTAはどうでもいいことに情熱をかけて勿体ぶって物語を作っていくんだが、ハマるとなかなか心地よい。でもハマらんかったら、「なんで蛙が降るんじゃ」となるわけです。なかなか好き嫌いが別れる監督ですね。
アダム・サンドラー演じるバリー・イーガンは、トイレの詰まりを取る棒(通称・スコスコ棒)のセールスマンを営んでいます。毎日、早朝から出勤しているイーガンだがひっきりなしに電話がかかってくる。得意先から?いや違った。彼には七人の姉がおり、しょっちゅう、彼に電話をかけてくるのだ。今日も姉の誕生日で駆り出されたイーガンだったが過去のことを笑いものにされて、思わず、窓ガラスをハンマーで叩き壊してしまう。さらに情緒不安定で最近、急に泣き出すことがあると義理の兄に訴える。日常の寂しさを紛らわす為にテレホン・セックス・サービスに申し込んでしまった。次の日の朝、昨晩話した女から金の無心を頼まれるが慌てて電話を切った。
彼の最近の関心は食品についているマイレージ特典。彼はプリンについているマイレージ特典が一番豪華であることを知り、プリンをドカ買いしてしまう。事務所にいると姉が同僚の女性、リナを連れてやってきた。お昼を3人でどうか、と。朝に電話がかかってきた女からまた電話がかかってきたイーガンはそれどころではない。体よく断るが、リナから申し込まれた明日のディナーには応じる。ディナーの席で、彼女は彼の姉から見せられた写真を見て彼のことを気に入ったことを告白。二人はキスして別れる。が好事魔多し。彼はその晩、何者かに襲われる。。
いつも通り、ふわふわとしたストーリーでたるく進んでいくのだが、そのふわふわ感がなんともいい。いつも思うのだがこの人は音楽の使い方がうまいね。「マグノリア」のサントラはCDの穴がスポスポになるほど聞いちゃったし、今回も早速サントラの取り寄せをお願いしました。ちなみにこの中で出てくるプリンのマイレージ特典ですが、これは実話で3000ドルつぎ込んで一生分のマイレージをゲットした男が本当にいるそうです。考えついたのもえらいがよくプリンに3000ドルもかけたと思う。普通、そこまではしないぞ。それから姉のうち何人かと彼を襲う強盗は素人らしいです。なんか色々仕込むね、この人は。
今回もやっぱりよかったのはユタ州で家具屋をやりながら、テレフォンセックスサービスの元締めを兼ねるフィリップ・シーモア・ホフマン。「ブギーナイツ」のホモカメラマン、「マグノリア」の心優しき看護人と全然違った、邪悪な、それでいてどこかとぼけた感じのヤクザがなんともカッコいい!エミリー・ワトソンもよかった。いいですね、彼女は。「アメリ」の主役候補にも名前が挙がってたらしいですが、外れてよかったと思います。感じは似てるでしょうけどね、なんかもっと怖いものになってたと思う、うん。「ゴスフォード・パーク」でもなかなか可愛かったです。。。と10歳以上離れてる人に言う台詞じゃねえな。ただ、実生活でなんもせんで、自分のことを完全に理解してくれるエミリーワトソンみたいな女は存在せんのです。そう思うとすごくアホな映画。でもこれはまあ、映画でおはなしだから夢みたいなストーリーでも許されるわけです。それが映画の醍醐味と言えば、そうですわな。
監督、脚本:ポール・トーマス・アンダーソン 音楽:ジョン・ブライオン
出演:アダム・サンドラー、エミリー・ワトソン、フィリップ・シーモア・ホフマン、ルイス・ガスマン
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