みなみ会館「大杉漣Night」〜これほど贅沢な夜があろうか〜
2003年6月8日 人が映画を選ぶ基準というのは様々です。ある人はジャンルで選び、ある人は口コミで決め、時にはその日の気分で「人がガンガン死ぬ映画が見たいわ」と「あずみ」を選ぶ人もいるでしょう。私も様々な基準で選んでいますが、日本映画を選ぶ時に私は一つの基準で選んでいます。それは大杉漣が出ているかどうか。私にとっては大杉漣は一つのジャンルでさえあるのです。どんな映画であろうとも彼の出演シーンを見るだけでもお金を出す価値があると信じ、なるべく見に行くようにしています。
6月7日。京都のみなみ会館で行われた大杉漣Nightに行ってきました。大杉漣さんをお迎えしてのトークショーと彼が出演している映画から数本。ラインナップは周防正行の「変態家族 兄貴の嫁さん」「ソナチネ」「アベック モン マリ」「DRIVE ドライブ」そして新潟の高校生が監督した「黒いカナリア」(未完成)の大杉漣が出演したパートの上映がされました。165席分の前売り券は売り切れで立ち見まで出ていました。オールナイトを立ち見で楽しもうと思う客は根性満点だと思います。しかしこの日のこれは立ち見で見る価値が充分ありました。まさか20分予定のトークショーが90分にも延びるとは思わんかったです。
みなみ会館側は舞台挨拶程度の予定(まさかこんなに喋ってくれるとは思わなかったらしい)だったと思うのですが、本人はもうノリノリでずっと喋り放し、写真撮影も許可され、握手する機会にも恵まれた、その空間は映画ファンに取っては、そこは楽園。
撮影の裏話(黒沢清の話が面白かった)や映画の話や自分の信条とかがもうポンポン出てきてそれが一つ一つ面白い。いろんなことをやってくれるんじゃないかな、と期待していったのですが、まさかここまでサービスしてくれるとは!「この仕事はやはり心と心のつながりが大切だと思う」と語るその姿からは本当にこの人、映画が好きなんだなあと思いました。「黒いカナリア」に出演したきっかけが高校生の「僕が脚本を書いたら出演していただけるでしょうか?」という質問からだった話も印象的でした。それをまた気負うことなく、サラリと言うその姿勢からも人柄の良さが感じ取れました。
私が始めて彼の出演作品を見たのは「HANA−BI」でした。捜査中に狙撃され、下半身不随となった刑事を演じていました。「家に帰ると嫁さんと子供が背中向けてるんだよ。」家族に棄てられ、ひたすら絵を描く生活を送る彼は破滅的な人生を歩んでいく主人公と対照的で印象に残りました。この日は「船を降りたら彼女の島」も含めて大杉漣出演作品を数本見ましたが「HANA−BI」と同じ北野監督の「ソナチネ」の感想を明日、書きたいと思います。「変態家族 兄貴の嫁さん」も面白かったんですが、これはまた来週。
6月7日。京都のみなみ会館で行われた大杉漣Nightに行ってきました。大杉漣さんをお迎えしてのトークショーと彼が出演している映画から数本。ラインナップは周防正行の「変態家族 兄貴の嫁さん」「ソナチネ」「アベック モン マリ」「DRIVE ドライブ」そして新潟の高校生が監督した「黒いカナリア」(未完成)の大杉漣が出演したパートの上映がされました。165席分の前売り券は売り切れで立ち見まで出ていました。オールナイトを立ち見で楽しもうと思う客は根性満点だと思います。しかしこの日のこれは立ち見で見る価値が充分ありました。まさか20分予定のトークショーが90分にも延びるとは思わんかったです。
みなみ会館側は舞台挨拶程度の予定(まさかこんなに喋ってくれるとは思わなかったらしい)だったと思うのですが、本人はもうノリノリでずっと喋り放し、写真撮影も許可され、握手する機会にも恵まれた、その空間は映画ファンに取っては、そこは楽園。
撮影の裏話(黒沢清の話が面白かった)や映画の話や自分の信条とかがもうポンポン出てきてそれが一つ一つ面白い。いろんなことをやってくれるんじゃないかな、と期待していったのですが、まさかここまでサービスしてくれるとは!「この仕事はやはり心と心のつながりが大切だと思う」と語るその姿からは本当にこの人、映画が好きなんだなあと思いました。「黒いカナリア」に出演したきっかけが高校生の「僕が脚本を書いたら出演していただけるでしょうか?」という質問からだった話も印象的でした。それをまた気負うことなく、サラリと言うその姿勢からも人柄の良さが感じ取れました。
私が始めて彼の出演作品を見たのは「HANA−BI」でした。捜査中に狙撃され、下半身不随となった刑事を演じていました。「家に帰ると嫁さんと子供が背中向けてるんだよ。」家族に棄てられ、ひたすら絵を描く生活を送る彼は破滅的な人生を歩んでいく主人公と対照的で印象に残りました。この日は「船を降りたら彼女の島」も含めて大杉漣出演作品を数本見ましたが「HANA−BI」と同じ北野監督の「ソナチネ」の感想を明日、書きたいと思います。「変態家族 兄貴の嫁さん」も面白かったんですが、これはまた来週。
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