先週末は「デアデビル」「笑うイラク魂・民の声を聞け」「許されざる者」、「クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード」、「シカゴ」と5本も映画を見ました。どの映画もそれなりにレビューが書きやすい作品なんですが、今回はやはり「クレヨンしんちゃん」を書きます。「シカゴ」はまた来週に書きます。実は書き溜めたレビューがかなりあるのですが、ストックとしてまた忙しくて書けない時にでも更新したいと思います。

 今や邦画ファンの密かな楽しみになっている「クレしん」シリーズの11作目。今作より監督が原恵一から”相棒”の水島努にバトンタッチ。(但し、絵コンテは原と水島の二人で担当するらしい。クレしんは脚本の代わりに絵コンテを書く。脚本は書かないらしい。うわあ)

 私の推奨映画100の中でも「クレしん」シリーズから「ブタのヒヅメ」「オトナ帝国」「戦国大合戦」(いずれ原恵一監督)の3作品がランクインしています。私も映画を見始めた時期は「クレしん」シリーズは見ていませんでしたが、ビデオで見た「ブタのヒヅメ」で完璧にやられました。めちゃくちゃ笑えて、ボロボロ泣ける。まさか、「クレしん」で泣くとは。。それから、公開日に「オトナ帝国」を見に行った私は子供の中で号泣してしまったのでした。「戦国大合戦」も2回見に行ったしなあ。「オトナ帝国」が映画秘宝のベストに選出されたり、キネ旬でも特集組まれたりして今や有名になった感はありますが、京都では従来の邦画専門館である京都宝塚から洋画館の京極東宝に移動。公開時期も短くなります。つい先日もPTAの調査かなんかで「子供に見せたくない番組」とか言う調査でトップになってましたしね。それでも劇場は子供で溢れ返っておりました。

 ある日の朝。野原一家は上機嫌で食卓を囲んでいた。今日の夜は焼肉なのだ。こつこつ家計をやりくりして最高級焼肉を買ったのだ。皆、今日の夜を考えて幸せにひたっているところに事件は起こる。突然、塀をぶち破って変なオッサンが助けを求めに来たのだ。わけのわからない野原一家。そこにサングラスの変な男がやってきてオッサンを捕まえてしまう。さらに野原一家についてこい、と命令するのだ。ヤバイ、と思ったひろしは家族を連れて逃げてしまう。すると何と彼ら一家は指名手配されてしまうのだ。わけのわからないまま、逃げる野原一家。一家を追うのは「スウィート・ボーイズ」という熱海にある団体。逃げ場がなくなった野原一家は本部に乗り込んでやろうと熱海に向うのだった。全ての事件を解決して夕食に焼肉を食うことを決意して。(クレしんのあらすじを文章にすると味気ないですね。ごめんなさいね)

 一言で言うとめちゃくちゃ面白かったです。「オトナ帝国」と「戦国大合戦」は笑うシーンも多いですが泣ける映画でした。それに対して今作は前作とコロリと芸風を変えています。前作を期待した人には、不本意な内容かもしれません。水島努は「オトナ」「戦国」でも演出を担当しているのですが、映画秘宝(2003年1月号)のインタビューによると、水島監督はギャグを入れるのが好きで「人を殺すことをギャグにできてしまうところがありそう」な人なのでこうした作品になったのでしょう。なお本日発売の映画秘宝でも水島監督へのインタビューが載ってますが、ストーリーについて「何がなんだかわからなくなってしまって(笑)」と答えています。まあプレッシャーもあったと思います。前作が良過ぎたもん。

 ただすごくパワーがこもった作品です。劇場内も爆笑の渦でしたし。キルゴアとか大神玄太とか秘宝読者に笑えるポイントがめちゃくちゃ多かったなあ。ブシェミも出てたし。大神兄貴、かっこよかったし。(笑)キルゴアの「オレの水筒の水を飲む資格がある」も大笑いしたし、「ブラックホークダウン!!」も大爆笑でした。

 ただ、こうしたパロディをわかる人が何人いるか、ですかね。前作にもパロディはあったのですが、わからなくても笑えたのに対して今回はわからないと笑えないと思う。(水筒の下りで笑ってたのは私と弟だけでした。)実は「地獄の黙示録」は見てないのですが、パロディでは散々笑わせていただきました。あと個人的には声優さんが亡くなって以来、映画に出てなかった「ぶりぶりざえもん」の登場が嬉しかったです。ぜひ映画館で見ていただきたいと思います。恥ずかしがってはイケマセン。

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索