私ごとになりますが、4月より某事務所にて事務を執ることになりました。大学を卒業して、東京での半年のおつとめを経て浪人として2年。学生の延長のようにプラプラしておりましたが遂に年貢の納め時か。この不景気の時代にありがたいことでございますが既にバイトながらフルタイムで働いておりますので新鮮味がまるでナイ。

 「青の炎」を見てきました。平日の夕方ながら客は4部ほどの入り。(この映画館にすればかなり多い方)若い女性客が多かったです。蜷川さん曰く「正当なるアイドル映画を撮りたい。」説明不要なほど有名な蜷川さんですが映画は久しぶり。失礼な話ではございますが私は不安を持って映画館に入りました。優秀な舞台人=優秀な監督とは必ずしも限らないのです。「夜をかけて」の金守珍ではありませんが舞台の演出をそのまま映画でやられるとなんだかベタベタなスケールの小さな映画になってしまうことがままあるからです。大丈夫かな。。

 主人公の櫛森秀一は湘南の高校に通う高校生。毎日毎日、長い距離をロードレーサー(競輪の選手が乗るような自転車)で高校まで通っている。家族は母親と妹の3人暮らし。傍目には普通の高校生に見える秀一であったが、彼には友人にも明かしていない秘密があった。3人が住む家に最近、家族が増えた。10年前に離婚した曽根という男が家に居座ってしまったのだ。まるで自分の家であるか、のように振る舞い、妹に暴力を奮おうとする。母親に法的手段で彼を追い出そうと相談するが何故か乗り気でない母親。母親は妹の秘密を彼に告げる。何と妹は曾根の連れ子で法律的にはいまだ二人は家族なのだ。無理に追い出そうとすると妹を連れて出て行く、と言うに決まっている。。何とか我慢しようとする秀一。しかし母親に手を出し始めたことから遂に臨界点突破。彼は曾根を殺すことを決心する。

 それから彼の計画が始まった。奴を殺すことで逮捕されては何にもならない。「完全犯罪」を成立させなければならない。彼はネットや法医学の本を駆使して完全犯罪のシナリオを練り上げ、実行。曾根は死亡し、事故死と判断される。誰一人、彼を怪しまなかったが彼のガールフレンドである紀子は何かに気付いていた。。

 映画自体の出来は悪くなかったと思います。ただ原作自体がそんなに面白くないのでサスペンスには程遠い作品。。おっとそうか。だから「アイドル映画」なんだよな。何となく大林映画みたいな雰囲気があるな、と思ったのもそれか。高校生同志の会話が新劇の芝居を見てるみたいで若干、寒かったです。つうかあのセーラー服は何だ。

 主演は二宮和也。ジャニーズの人だと思いますが、実はよく知りません。よければどなたか教えていただけるとありがたいです。(あと途中で自販機を蹴っ飛ばしていたのも多分ジャニーズでしょうね。)アイドル映画の主人公は大根でもいいのです。雰囲気さえ持ってれば。まあこの人は演技が結構できております。蜷川さんは随分、二宮君を随分お気に召したようですな。映画の中で輝いておったのはこの人だけでした。みんな、ご期待の松浦亜弥もたいした出番なかったし、鈴木杏に至っては可愛く撮ってももらえなかった。というか、何でこんなに顔が太ったんだ?

 この映画は二宮君を見るためだけの映画でしょう。蜷川さんは意図的にそう撮っています。従来のアイドル映画というのは男性に向けた映画であったと思いますが(一部の映画を除く)この作品は女性のアイドルファンに向けて撮られた作品です。あややファンにとっては不本意でしょうね。訳あってエンドロールで席を立ちましたが、見回してみると男性一人で来てるの私一人。京都のお客さんはよう、わかってはります。

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索