レズ、近親相姦、不倫。。がてんこもり 映画感想「8人の女たち」
2003年1月9日 昨日の日記は結局、何を言いたかったのか、自分でもよくわからない。とにかく、最近気になるのは世の中、しみったれとる、ということである。別にしみったれててもいいが、それを是でする世相はなんか間違えとる。京都中信のようにあこぎな金儲けをしろ、とは言わないがやはりビックを目指すべきだ。それが日本の経済発展を支えてきとるんだから。 がっつかない、のが流行の世の中なんて、それは。。。イギリスみたいじゃないか!
私はイギリスの映画が好きだ。イギリスの映画ってのはなんかしみったれた映画が多い。「フルモンティ」や「プラス」はまさにそうだし、「スナッチ」とか「取れインスポッティング」のような映画でもしみったれとる。しみったれが努力する、でもなんかやっぱしみったれとる。でもなんか嬉しい気分で劇場を出れる。これが好きで私はイギリス映画を見続けておるのだ。しかし、こんなしみったれた人は私だけで充分だ。私みたいになっちゃあいけないぞ、ぼく。
で今日はそのしみったれたイギリス映画でなく、”人生の勝ち組”である辻ひとなり先生絶賛(笑)のフランス映画である「8人の女たち」であります。何でもそうですが、食わず嫌いはいけませんな。私はフランス映画がどうも苦手でしたが(フランス語の口跡のぐちゅぐちゅしたところが厭だったのと大昔に見た「天井桟敷の人々」がちっとも面白くなかった)面白い作品もいっぱいありますね。昨年最後に見た「メルシイ!人生」も面白かったし、この「8人の女たち」も傑作でした。監督はフランソワ・オゾン。何故か日本でも人気でWOWWOWで特集が組まれたこともありました。数年前、みなみ会館で「ホームドラマ」を見たのが今は懐かしい。この作品がフランソワ・オゾンの長編デビュー作です。
「ホームドラマ」って言う映画はレズ、ホモ、自傷癖、SM、近親相姦とありとあらゆるタブーに挑戦した映画で出ている奴がみんな病んでるって言う救いのない作品でした。でも「逆噴射家族」みたいでめちゃくちゃ面白かった。
あるクリスマスの朝。やり手の株式ディーラー、マルセルの家に長女のシュゾンがクリスマス休暇で帰省してきた。母親であるギャビーと妹のカトリーヌが彼女を迎えた。やがて、ギャビーの母親であるマミーとギャビーのヒステリー気味な妹のオーギュスティーヌも降りてくる。家族にとっては幸せな一日であるはずのこの日。大事件が起こる。なんとマルセルがベッドで殺されていたのだ。慌てて警察に電話しようとすると電話線は切られている。車も壊されていた。外を見ればしんしんと降りしきる雪。その中からマルセルの妹であり、ギャビーがもっとも嫌うピレットがやってきた。兄が死んだ、という電話を受けて急いでやってきた、という彼女。何者かが電話の線が切られる前に彼女に電話したのだ。この6人に加えて、古くから仕える召使のシャネルと新人メイドで必要以上に色っぽいメイドのルイ-ズの8人。シュゾンは言う。「犯人はこの中にいるわ。」謎を探り合う8人。その中で皆、家族の誰も知らない秘密をそれぞれ持っていたのだった。
舞台劇みたいな雰囲気でちょっとミュージカルのノリを加えた、小粋な映画。一人一人にミュージカル的なダンスと歌を披露するところがあるのが嬉しい。ミュージカルはドラマよりも踊るシーンを重視しますが、この映画はそうじゃなくて、自分の心情を告白するシーンで補助的に使っています。内容が「真珠夫人」並みのドロドロで厭な話なのですが、このミュージカルっぽい演出がそれをやわらげています。それと音楽に昔の音楽ばっかり使っているところから見ても昔の洋画っぽい雰囲気が漂っています。あの雰囲気でドギツイ物をやってやろうという、一つのいたずらなのかもしれません。
女性客がとても多かったですが、男でも充分楽しめる内容。フランソワオゾンはゲイで大の男嫌いですが濃厚なレズシーンや長女の乳首が透けてたり、メイドコスプレとか、男が喜ぶ演出もちゃんとやってくれます。そういうのも楽しむもよし、ドラマも楽しむもよし、このシーンは昔の何とか、言う映画に似てるな、とほくそえむもよし。自由にお楽しみください。
私はイギリスの映画が好きだ。イギリスの映画ってのはなんかしみったれた映画が多い。「フルモンティ」や「プラス」はまさにそうだし、「スナッチ」とか「取れインスポッティング」のような映画でもしみったれとる。しみったれが努力する、でもなんかやっぱしみったれとる。でもなんか嬉しい気分で劇場を出れる。これが好きで私はイギリス映画を見続けておるのだ。しかし、こんなしみったれた人は私だけで充分だ。私みたいになっちゃあいけないぞ、ぼく。
で今日はそのしみったれたイギリス映画でなく、”人生の勝ち組”である辻ひとなり先生絶賛(笑)のフランス映画である「8人の女たち」であります。何でもそうですが、食わず嫌いはいけませんな。私はフランス映画がどうも苦手でしたが(フランス語の口跡のぐちゅぐちゅしたところが厭だったのと大昔に見た「天井桟敷の人々」がちっとも面白くなかった)面白い作品もいっぱいありますね。昨年最後に見た「メルシイ!人生」も面白かったし、この「8人の女たち」も傑作でした。監督はフランソワ・オゾン。何故か日本でも人気でWOWWOWで特集が組まれたこともありました。数年前、みなみ会館で「ホームドラマ」を見たのが今は懐かしい。この作品がフランソワ・オゾンの長編デビュー作です。
「ホームドラマ」って言う映画はレズ、ホモ、自傷癖、SM、近親相姦とありとあらゆるタブーに挑戦した映画で出ている奴がみんな病んでるって言う救いのない作品でした。でも「逆噴射家族」みたいでめちゃくちゃ面白かった。
あるクリスマスの朝。やり手の株式ディーラー、マルセルの家に長女のシュゾンがクリスマス休暇で帰省してきた。母親であるギャビーと妹のカトリーヌが彼女を迎えた。やがて、ギャビーの母親であるマミーとギャビーのヒステリー気味な妹のオーギュスティーヌも降りてくる。家族にとっては幸せな一日であるはずのこの日。大事件が起こる。なんとマルセルがベッドで殺されていたのだ。慌てて警察に電話しようとすると電話線は切られている。車も壊されていた。外を見ればしんしんと降りしきる雪。その中からマルセルの妹であり、ギャビーがもっとも嫌うピレットがやってきた。兄が死んだ、という電話を受けて急いでやってきた、という彼女。何者かが電話の線が切られる前に彼女に電話したのだ。この6人に加えて、古くから仕える召使のシャネルと新人メイドで必要以上に色っぽいメイドのルイ-ズの8人。シュゾンは言う。「犯人はこの中にいるわ。」謎を探り合う8人。その中で皆、家族の誰も知らない秘密をそれぞれ持っていたのだった。
舞台劇みたいな雰囲気でちょっとミュージカルのノリを加えた、小粋な映画。一人一人にミュージカル的なダンスと歌を披露するところがあるのが嬉しい。ミュージカルはドラマよりも踊るシーンを重視しますが、この映画はそうじゃなくて、自分の心情を告白するシーンで補助的に使っています。内容が「真珠夫人」並みのドロドロで厭な話なのですが、このミュージカルっぽい演出がそれをやわらげています。それと音楽に昔の音楽ばっかり使っているところから見ても昔の洋画っぽい雰囲気が漂っています。あの雰囲気でドギツイ物をやってやろうという、一つのいたずらなのかもしれません。
女性客がとても多かったですが、男でも充分楽しめる内容。フランソワオゾンはゲイで大の男嫌いですが濃厚なレズシーンや長女の乳首が透けてたり、メイドコスプレとか、男が喜ぶ演出もちゃんとやってくれます。そういうのも楽しむもよし、ドラマも楽しむもよし、このシーンは昔の何とか、言う映画に似てるな、とほくそえむもよし。自由にお楽しみください。
コメント