この作品はスカパーの北野チャンネルで製作されたオリジナルドラマで厳密に言うと映画とは言えないかもしれません。十三の第七藝術劇場でレイトショーで上映されていた作品で今日でおしまいですのでビデオで見てください。(発売されると思いますが詳しくは知らない。)多分、この映画について触れているのは私ぐらいでしょう。原作はビートたけしの青春時代を描いた「浅草キッド」で監督は「忘れられぬ人々」の篠崎誠。主演はあの浅草キッドの水道橋博士です。まあ浅草キッドの舞台挨拶があるから見に行ったんだけどね。
 出演陣が浅草キッド、石倉三郎、深浦加奈子、井上晴美、内海桂子、橋本真也(おでん屋)、寺島進、ナポレオンズなど多士済々。見る人によっては狂喜乱舞するキャストです。
 芸人の一代記を扱ったドラマも数ありますが、俳優さんが演じるコントというのがなんか違和感があることが多い。林家三平を渡邊徹がやったのもありましたし、南原が渥美清の役をやった単発ドラマもありましたがどれも出来がよくなかった。一番ひどかったのは的場浩次がやった横山やすし。大阪弁できてへん。(笑)
 その点、このドラマは浅草一の芸人でたけしの師匠、深見千三郎役を石倉三郎が演じるなど気を使っています。このドラマの主役は実質上、石倉三郎だと言えるほど素晴らしい演技でした。あとは深浦加奈子もよかったなあ。
 舞台は浅草。昨年、私は東京にいたのですがこの浅草にはよく行きました。下宿から近い、というのもあったのですが何となく好きな街でした。競馬客で一杯の汚い街でしたが。たけしが働いていたのは今は無き、フランス座ですがドラマではわざわざ作り直したそうです。ちなみに浅草にはロック座というストリップが今でもあります。
 手回しカメラを多用して作った低予算作品ですが、ドラマとしての出来はなかなかいいです。ビートきよし役も出てくるのですが、それは見てからのお楽しみということで。見るのはものすごく久しぶりやな、死んだとか聞いてたけど。上記にあげた出演陣の他にもマニアックな人が多数出ています。気が向いたら見るべし。

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