もう神など求めぬ平山版「魔界転生」
2003年5月5日 このゴールデンウィークは映画を全然見てませんでした。まあしょっちゅう見に行ってるから見る映画がなくなったのもありますが、最近映画面白いッスか?「シカゴ」「Xメン2」ぐらいしか見る映画ないとか思わんですか?今年はなんかもう一つ。正直すげえ、と思う映画がない。これなら家で「不良番長」とか見てる方が面白いし、金使わんでも済むと思う。
5月も「あずみ」はつまんなさそうだし、「ゾルゲ」も?マーク「コーリング」にしても絶対、くだらない。「アバウトシュミット」ぐらいやね。。本当のところ。今見に行くとしたら、東京の三百人劇場で始まった「追悼・深作欣二」ですけどこちらは関西なんで我慢の子。皆さん、「8MILE」とか「スピリット」に無駄銭使う暇があったならキネマ旬報から発売された「映画監督 深作欣二の軌跡」を買いましょう。1800円に税別で我々を楽しませてくれます。
本日は「魔界転生」。深作監督が82年に撮った作品のリメイクになります。監督は「OUT」「笑う蛙」の平山秀幸監督。脚本は「お引越し」の奥寺佐渡子で衣装デザインに「ドグラマグラ」のホリ・ヒロシという布陣。私はこの人の「OUT」が大好きで劇場で3回も見ています。当然、期待していたのですが。。
私は平山秀幸と阪本順治が好きで将来、日本映画の中心的な人物になると思っています。日本映画の監督は話題性だけで多分野から選ばれた人が多く、ちゃんとした映画監督が極めて少ない。飯田譲治とか北村龍平とか石井克人とかね、ガキの手遊びって感じで銭取って見せるもんじゃないですよ。最も才能は持ってても芸術の方に走ってしまう黒沢清みたいな人もいます。そんな中、きっちりとストーリーを通してエンターティメント志向の映画が撮れるのはこの二人ぐらいだと思う。
今の日本映画界、俳優も監督も決して韓国には劣らないと思う。ただ、圧倒的に差がつけられてる要因ってのは客を呼ぶ映画を取れる環境でないところ。お金をかけて、映画で客を呼ぼうと本気で考えてる会社もプロデューサーもいない。そんな度胸ないんです。特に東宝グループはへたれです。つまらない映画ばかり残すならいっそのことつぶれろ、と思います。
暴言が過ぎたかもしれません。しかし、この「魔界転生」にしてもやっぱりもう少しお金をかけたらなあ、、と思うところがいっぱいあります。比べちゃ駄目なんでしょうが、深作版の「魔界転生」に比べると手抜きが多い。特に最後の江戸城が真っ二つに別れるシーンですが、佛田さんや原口さんの頑張りは認めますがやはり、迫力不足だった。深作は燃やしてましたからね。あの炎をバックにした若山富三郎と千葉真一の決闘がやはり冴えた。
ストーリーは若干の修正はありますが大筋は深作版とほとんど同じ。ただ修正された場面がくだらなかったりするのだが。よかったな、と思うのは前作よりも十兵衛の性格付けがしっかりなされたこと。実の父親と刃を交わせながら「今日、この時を与えたもうた者に礼を言う」というところはゾクリと来るほどのよさ。佐藤浩一、相変わらずうまいです。
あとは麻生久美子ですが、彼女は案外「ラストシーン」や「贅沢な骨」で見せた普段着の格好の方がいいような気がしました。まあ彼女がこれだけ長く映画に出ていることも珍しいのでそれだけでも充分ですが。窪塚は危惧していた通り、「ピンポン」と同じ演技でした。こうした癖は早く直しておかないと癖になると思う。
監督:平山秀幸 脚本:奥寺佐渡子 衣装:ホリ・ヒロシ 特撮監督:佛田洋 特殊造型スーパーバイザー:原口智生
出演:佐藤浩一、麻生久美子、高橋和也、黒谷友香、吹石一恵、麿赤児、中村嘉津雄、長塚京三、古田新太、柄本明、加藤雅也、窪塚洋介、杉本哲太、國村準
5月も「あずみ」はつまんなさそうだし、「ゾルゲ」も?マーク「コーリング」にしても絶対、くだらない。「アバウトシュミット」ぐらいやね。。本当のところ。今見に行くとしたら、東京の三百人劇場で始まった「追悼・深作欣二」ですけどこちらは関西なんで我慢の子。皆さん、「8MILE」とか「スピリット」に無駄銭使う暇があったならキネマ旬報から発売された「映画監督 深作欣二の軌跡」を買いましょう。1800円に税別で我々を楽しませてくれます。
本日は「魔界転生」。深作監督が82年に撮った作品のリメイクになります。監督は「OUT」「笑う蛙」の平山秀幸監督。脚本は「お引越し」の奥寺佐渡子で衣装デザインに「ドグラマグラ」のホリ・ヒロシという布陣。私はこの人の「OUT」が大好きで劇場で3回も見ています。当然、期待していたのですが。。
私は平山秀幸と阪本順治が好きで将来、日本映画の中心的な人物になると思っています。日本映画の監督は話題性だけで多分野から選ばれた人が多く、ちゃんとした映画監督が極めて少ない。飯田譲治とか北村龍平とか石井克人とかね、ガキの手遊びって感じで銭取って見せるもんじゃないですよ。最も才能は持ってても芸術の方に走ってしまう黒沢清みたいな人もいます。そんな中、きっちりとストーリーを通してエンターティメント志向の映画が撮れるのはこの二人ぐらいだと思う。
今の日本映画界、俳優も監督も決して韓国には劣らないと思う。ただ、圧倒的に差がつけられてる要因ってのは客を呼ぶ映画を取れる環境でないところ。お金をかけて、映画で客を呼ぼうと本気で考えてる会社もプロデューサーもいない。そんな度胸ないんです。特に東宝グループはへたれです。つまらない映画ばかり残すならいっそのことつぶれろ、と思います。
暴言が過ぎたかもしれません。しかし、この「魔界転生」にしてもやっぱりもう少しお金をかけたらなあ、、と思うところがいっぱいあります。比べちゃ駄目なんでしょうが、深作版の「魔界転生」に比べると手抜きが多い。特に最後の江戸城が真っ二つに別れるシーンですが、佛田さんや原口さんの頑張りは認めますがやはり、迫力不足だった。深作は燃やしてましたからね。あの炎をバックにした若山富三郎と千葉真一の決闘がやはり冴えた。
ストーリーは若干の修正はありますが大筋は深作版とほとんど同じ。ただ修正された場面がくだらなかったりするのだが。よかったな、と思うのは前作よりも十兵衛の性格付けがしっかりなされたこと。実の父親と刃を交わせながら「今日、この時を与えたもうた者に礼を言う」というところはゾクリと来るほどのよさ。佐藤浩一、相変わらずうまいです。
あとは麻生久美子ですが、彼女は案外「ラストシーン」や「贅沢な骨」で見せた普段着の格好の方がいいような気がしました。まあ彼女がこれだけ長く映画に出ていることも珍しいのでそれだけでも充分ですが。窪塚は危惧していた通り、「ピンポン」と同じ演技でした。こうした癖は早く直しておかないと癖になると思う。
監督:平山秀幸 脚本:奥寺佐渡子 衣装:ホリ・ヒロシ 特撮監督:佛田洋 特殊造型スーパーバイザー:原口智生
出演:佐藤浩一、麻生久美子、高橋和也、黒谷友香、吹石一恵、麿赤児、中村嘉津雄、長塚京三、古田新太、柄本明、加藤雅也、窪塚洋介、杉本哲太、國村準
全国3000万の深作ファンの皆さん、こんばんわ。もちろん、ご存知と思いますが今週の土曜日5月3日は「深作の日」であります。何と最近、昔のアニメとヒットしなかった映画しか放送しないWOWWOWが「いつかギラギラする日」「忠臣蔵外伝 四谷怪談」「道頓堀川」「蒲田行進曲」を放送します。すげえ!荻野目恵子の乳とか高岡早紀の乳とか松坂慶子の乳とかが楽しめてしまうわけですね!今旅行を計画されている皆様!そんなん、キャンセルしましょう!5月3日は1日、深作!これが正しい過ごし方です!さらにそれだけでなく、何とNHK教育では22時より「『仁義無き戦い』を作った男たち」というスペシャルがあります!(これが一番すごい!)天下のNHKで「あんたら、メシ食えんような体になってもらいますけん!」とか「吐いたつば、のまんとけや!」など辰ちゃんの学生服姿なんか楽しめるのです!(映像があるかはわからんが)皆様!万難を排してご覧下さいませ!
今日、紹介するのは「魔界転生」。現在、公開中の「魔界転生」はこの作品を平山監督でリメイクしたものです。深作版は角川映画として81年に製作されました。深作監督は81年から83年にかけて、角川で映画を4本撮っています。80年代、深作監督は従来のヤクザ映画から離れ、様々な映画を撮りました。
時は江戸時代。幕府のキリスト教弾圧に端を発した島原の乱は、一揆軍の皆殺しという結末で幕を閉じた。その悲しみの地に一人の男が魔界から甦った。彼こそは一揆軍の大将であった天草四郎。神を棄てることで魔界の力を手に入れた四郎は徳川家への復讐を誓う。彼は怨霊を甦らせる秘術を身につけていたのだ。
夫・忠興への愛を誓いながら自害した細川ガラシャの怨霊、柳生一族と立会いできずに死んだことを悔やむ宮本武蔵の怨霊、女を殺したいという悪夢に悩み、自害した宝蔵院胤舜(バカボンドで武蔵と戦っていた槍使いの坊さんね)の怨霊、村を全滅させられたことを恨む、伊賀の霧丸の怨霊。四郎はこの4人の怨霊を甦らせた。
細川ガラシャはお玉という女になりすまし、大奥に入り込んでしまう。元より絶世の美女。時の将軍、徳川家綱は彼女の虜になってしまう。さらに、島原の乱を制圧した、幕府きっての実力者である松平伊豆守は四郎によって殺されてしまった。幕府の異変に気付いた柳生但馬守はお玉を殺そうとするが、病に倒れる。息子の十兵衛と立ち会いたい、と言う野望を密かに持っていた但馬守は何と四郎の力で転生してしまう。事情を知った十兵衛は妖刀村正を引っさげ、四郎と戦おうとする。。
武に生きる者というのはどこまで行ってもやはり剣が全て。自分の息子と戦いたいと願う柳生但馬守にしても、剣の道の為に愛する人を棄てた宮本武蔵にしても、一般人には理解できない。一筋に生きる、というのはやはりどこか、おかしくなるのだろう。そこを取り込まれてしまった、という設定はなかなか面白いと思います。
後半の戦闘シーンに比べると前半はやや退屈。武蔵や霧丸が何故、魔界に取り込まれたか、をとうとうと説明しています。ここはもう少し、パッパッとまとめられたと思います。それから主役の千葉ちゃんがなかなか出てこん。
一番目立っていたのはやはり、但馬守を演じた若山富三郎。息子との決闘を望む狂気地味たシーン。将軍に「あれは鹿でございます」と直訴に及んだ百姓を殺させるシーン。それから燃えさかる江戸城でバッタバッタと人を切り殺すシーン。素晴らしい!彼に比べれば、女の乳にかぶりつく室田日出男も最後まで顔出さなかった緒方拳も負けます。
演出は大して優れているわけではないですが、ぴったりの役を与えられた役者の活躍でいい映画になりました。沢田研二もいい感じでした。なお、平山版「魔界転生」を見てきましたので来週の月曜日も「魔界転生」のレビューをやるかもしれません。
監督、脚本:深作欣二、製作:角川春樹
出演:沢田研二、千葉真一、佳那晃子、真田広之、若山富三郎、緒形拳、丹波哲郎、神崎愛、室田日出男、松橋登、菊地優子、久保菜穂子、成田三樹夫、犬塚弘、内田朝雄、大場順、成瀬正、鈴木瑞穂
今日、紹介するのは「魔界転生」。現在、公開中の「魔界転生」はこの作品を平山監督でリメイクしたものです。深作版は角川映画として81年に製作されました。深作監督は81年から83年にかけて、角川で映画を4本撮っています。80年代、深作監督は従来のヤクザ映画から離れ、様々な映画を撮りました。
時は江戸時代。幕府のキリスト教弾圧に端を発した島原の乱は、一揆軍の皆殺しという結末で幕を閉じた。その悲しみの地に一人の男が魔界から甦った。彼こそは一揆軍の大将であった天草四郎。神を棄てることで魔界の力を手に入れた四郎は徳川家への復讐を誓う。彼は怨霊を甦らせる秘術を身につけていたのだ。
夫・忠興への愛を誓いながら自害した細川ガラシャの怨霊、柳生一族と立会いできずに死んだことを悔やむ宮本武蔵の怨霊、女を殺したいという悪夢に悩み、自害した宝蔵院胤舜(バカボンドで武蔵と戦っていた槍使いの坊さんね)の怨霊、村を全滅させられたことを恨む、伊賀の霧丸の怨霊。四郎はこの4人の怨霊を甦らせた。
細川ガラシャはお玉という女になりすまし、大奥に入り込んでしまう。元より絶世の美女。時の将軍、徳川家綱は彼女の虜になってしまう。さらに、島原の乱を制圧した、幕府きっての実力者である松平伊豆守は四郎によって殺されてしまった。幕府の異変に気付いた柳生但馬守はお玉を殺そうとするが、病に倒れる。息子の十兵衛と立ち会いたい、と言う野望を密かに持っていた但馬守は何と四郎の力で転生してしまう。事情を知った十兵衛は妖刀村正を引っさげ、四郎と戦おうとする。。
武に生きる者というのはどこまで行ってもやはり剣が全て。自分の息子と戦いたいと願う柳生但馬守にしても、剣の道の為に愛する人を棄てた宮本武蔵にしても、一般人には理解できない。一筋に生きる、というのはやはりどこか、おかしくなるのだろう。そこを取り込まれてしまった、という設定はなかなか面白いと思います。
後半の戦闘シーンに比べると前半はやや退屈。武蔵や霧丸が何故、魔界に取り込まれたか、をとうとうと説明しています。ここはもう少し、パッパッとまとめられたと思います。それから主役の千葉ちゃんがなかなか出てこん。
一番目立っていたのはやはり、但馬守を演じた若山富三郎。息子との決闘を望む狂気地味たシーン。将軍に「あれは鹿でございます」と直訴に及んだ百姓を殺させるシーン。それから燃えさかる江戸城でバッタバッタと人を切り殺すシーン。素晴らしい!彼に比べれば、女の乳にかぶりつく室田日出男も最後まで顔出さなかった緒方拳も負けます。
演出は大して優れているわけではないですが、ぴったりの役を与えられた役者の活躍でいい映画になりました。沢田研二もいい感じでした。なお、平山版「魔界転生」を見てきましたので来週の月曜日も「魔界転生」のレビューをやるかもしれません。
監督、脚本:深作欣二、製作:角川春樹
出演:沢田研二、千葉真一、佳那晃子、真田広之、若山富三郎、緒形拳、丹波哲郎、神崎愛、室田日出男、松橋登、菊地優子、久保菜穂子、成田三樹夫、犬塚弘、内田朝雄、大場順、成瀬正、鈴木瑞穂
深作まつり第十一夜「蒲田行進曲」〜よーし、人一人殺しちゃうぞ〜
2003年4月24日 いよいよ東京では「追悼特集 映画監督・深作欣二」が始まりますが関西でも9月からシヌ・ヌーヴォでやるようです。本来ならこういうことは東映が率先してやるべきだと思うんやけどね。(まあ全てが東映の映画じゃないけどさ)ずっとここまで深作監督の映画を紹介してまいりましたが、「深作まつり」第一弾〜吐いた唾、のまんとけや〜はを6月ぐらいで完結します。9月から「深作まつり」第二段〜まだタマはのこっとるがよ〜を再開したいと考えています。6月からの企画は現在、鋭意製作中ですが岡本喜八特集か緒方拳特集をやると思います。
今日は深作監督の代表作の一つ、「蒲田行進曲」。つかこうへいのお芝居が原作になっており、脚本もつかこうへいが書いております。「蒲田」となっていますが舞台は京都。しかも京都東映撮影所、あの太秦の映画村があるところです。ここを借り切って撮影しています。でも製作は松竹。何で東映じゃないのか、不思議。
太秦撮影所では現在「新撰組」の撮影中。主演は売り出し中の倉岡銀四郎。彼は大変な気分屋で撮影はボイコットする、飲み屋で大暴れする、の困ったちゃん。そんな彼にも付き人がたくさんいます。その中でも大部屋役者のヤスは銀ちゃんを大変尊敬していました。銀ちゃんも彼を可愛がっていたのですが、また悪い癖が出た。自分の昔の女、小夏を押し付けてしまったのです。小夏は元々、女優だったのですが今は落ち目。会社にしても、売り出し中の銀ちゃんが落ち目の女優と交際中というのはよくない。
大部屋俳優に嫁さんを養う余裕なんかあるわけない。しかも小夏は銀ちゃんの子供を身ごもっていた。悩むヤスだったが、銀ちゃんの頼みを断れるわけもないし、また彼自体が彼女のファンだったので小夏を嫁にします。始めは嫌がっていた小夏ですが一生懸命なヤスに打たれて次第に彼を好きになっていきます。お金を稼ぐ為に危険な役でも何でも引き受けるヤス。傷だらけでしたが彼は幸せでした。ただ彼のお人よしは相変わらず。遂に銀ちゃんから頼まれた階段落ちのスタントを引き受けてしまったのでした。会社から危険だからやめとけ、と命令が出た、10メートルはあると思われる階段。こんなもん、背中から落ちたら死ぬ、または寝たきり。。平静を装うヤスだったがその心中は。。
1982年の各賞を総ナメにした作品です。一例を挙げるとキネマ旬報、毎日映画コンクール、ブルーリボン、日本アカデミーの作品賞と監督賞を全て受賞。平田満、風間杜夫、松坂慶子も様々な賞を受賞しています。角川映画の全盛期でした。この年最大のヒットを飛ばした邦画は「セーラー服と機関銃」。これも角川でした。
角川映画については否定的に語られることがありますが、私は角川春樹という人は優れたプロデューサーだと考えています。晩年は確かに「寝床」の旦那でしたが、80年代の初頭においてヒットした映画は全て角川映画でした。深作、市川昆と言ったベテランから崔洋一や井筒和幸の下積みから苦労してきた新人まで様々な人にメガホンを取らせています。質的にも悪くなかった、と思います。
話題が横にそれました。昔、東映の映画の撮影に参加して東映の映画撮影所に入ったことがあるので、映画のシーンで使われる建物を見て「ああここか」とわかるのが結構、嬉しい。東映京都は昔からの撮影所で映画同様に若手がゴロゴロしていました。川谷拓三も大部屋でしたしね。ヤスがどうも拓ボンに、監督が深作監督に重なるなあ、と思うのは私だけではありますまい。「よーし、人を一人殺しちゃうぞ」なんて言ってたのに違いありません。
風間杜夫演じる銀ちゃんが面白い。自分勝手で気分屋で困り者ですが、なんか憎めない。スターというのはああいうもんなんでしょう。ジェームス・ディーンについて「ハチマキ巻いてたこ焼き焼いてる方が似合うんじゃねえか」言うところなんか大爆笑でしちゃ。確かに似合うかもしれねえ。
最近でも「ラストシーン」という撮影所を舞台にした映画がありましたが、(多分、これも東映京都だと思うのだが。。)みんなで協力して一つのものを作っていく撮影所の雰囲気は独特。それがあのラストにつながっていくんだと思うのですが、あれが深作の提案なのか、つかさんの提案なのか、よくわかりません。好きな人は好きでしょう。
製作:角川春樹、脚本:つかこうへい
出演:風間杜夫、松坂慶子、平田満、清川虹子、蟹江敬三、原田大二郎、荻原流行
今日は深作監督の代表作の一つ、「蒲田行進曲」。つかこうへいのお芝居が原作になっており、脚本もつかこうへいが書いております。「蒲田」となっていますが舞台は京都。しかも京都東映撮影所、あの太秦の映画村があるところです。ここを借り切って撮影しています。でも製作は松竹。何で東映じゃないのか、不思議。
太秦撮影所では現在「新撰組」の撮影中。主演は売り出し中の倉岡銀四郎。彼は大変な気分屋で撮影はボイコットする、飲み屋で大暴れする、の困ったちゃん。そんな彼にも付き人がたくさんいます。その中でも大部屋役者のヤスは銀ちゃんを大変尊敬していました。銀ちゃんも彼を可愛がっていたのですが、また悪い癖が出た。自分の昔の女、小夏を押し付けてしまったのです。小夏は元々、女優だったのですが今は落ち目。会社にしても、売り出し中の銀ちゃんが落ち目の女優と交際中というのはよくない。
大部屋俳優に嫁さんを養う余裕なんかあるわけない。しかも小夏は銀ちゃんの子供を身ごもっていた。悩むヤスだったが、銀ちゃんの頼みを断れるわけもないし、また彼自体が彼女のファンだったので小夏を嫁にします。始めは嫌がっていた小夏ですが一生懸命なヤスに打たれて次第に彼を好きになっていきます。お金を稼ぐ為に危険な役でも何でも引き受けるヤス。傷だらけでしたが彼は幸せでした。ただ彼のお人よしは相変わらず。遂に銀ちゃんから頼まれた階段落ちのスタントを引き受けてしまったのでした。会社から危険だからやめとけ、と命令が出た、10メートルはあると思われる階段。こんなもん、背中から落ちたら死ぬ、または寝たきり。。平静を装うヤスだったがその心中は。。
1982年の各賞を総ナメにした作品です。一例を挙げるとキネマ旬報、毎日映画コンクール、ブルーリボン、日本アカデミーの作品賞と監督賞を全て受賞。平田満、風間杜夫、松坂慶子も様々な賞を受賞しています。角川映画の全盛期でした。この年最大のヒットを飛ばした邦画は「セーラー服と機関銃」。これも角川でした。
角川映画については否定的に語られることがありますが、私は角川春樹という人は優れたプロデューサーだと考えています。晩年は確かに「寝床」の旦那でしたが、80年代の初頭においてヒットした映画は全て角川映画でした。深作、市川昆と言ったベテランから崔洋一や井筒和幸の下積みから苦労してきた新人まで様々な人にメガホンを取らせています。質的にも悪くなかった、と思います。
話題が横にそれました。昔、東映の映画の撮影に参加して東映の映画撮影所に入ったことがあるので、映画のシーンで使われる建物を見て「ああここか」とわかるのが結構、嬉しい。東映京都は昔からの撮影所で映画同様に若手がゴロゴロしていました。川谷拓三も大部屋でしたしね。ヤスがどうも拓ボンに、監督が深作監督に重なるなあ、と思うのは私だけではありますまい。「よーし、人を一人殺しちゃうぞ」なんて言ってたのに違いありません。
風間杜夫演じる銀ちゃんが面白い。自分勝手で気分屋で困り者ですが、なんか憎めない。スターというのはああいうもんなんでしょう。ジェームス・ディーンについて「ハチマキ巻いてたこ焼き焼いてる方が似合うんじゃねえか」言うところなんか大爆笑でしちゃ。確かに似合うかもしれねえ。
最近でも「ラストシーン」という撮影所を舞台にした映画がありましたが、(多分、これも東映京都だと思うのだが。。)みんなで協力して一つのものを作っていく撮影所の雰囲気は独特。それがあのラストにつながっていくんだと思うのですが、あれが深作の提案なのか、つかさんの提案なのか、よくわかりません。好きな人は好きでしょう。
製作:角川春樹、脚本:つかこうへい
出演:風間杜夫、松坂慶子、平田満、清川虹子、蟹江敬三、原田大二郎、荻原流行
臆することなく、劇場へ!「クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード」
2003年4月21日 先週末は「デアデビル」「笑うイラク魂・民の声を聞け」「許されざる者」、「クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード」、「シカゴ」と5本も映画を見ました。どの映画もそれなりにレビューが書きやすい作品なんですが、今回はやはり「クレヨンしんちゃん」を書きます。「シカゴ」はまた来週に書きます。実は書き溜めたレビューがかなりあるのですが、ストックとしてまた忙しくて書けない時にでも更新したいと思います。
今や邦画ファンの密かな楽しみになっている「クレしん」シリーズの11作目。今作より監督が原恵一から”相棒”の水島努にバトンタッチ。(但し、絵コンテは原と水島の二人で担当するらしい。クレしんは脚本の代わりに絵コンテを書く。脚本は書かないらしい。うわあ)
私の推奨映画100の中でも「クレしん」シリーズから「ブタのヒヅメ」「オトナ帝国」「戦国大合戦」(いずれ原恵一監督)の3作品がランクインしています。私も映画を見始めた時期は「クレしん」シリーズは見ていませんでしたが、ビデオで見た「ブタのヒヅメ」で完璧にやられました。めちゃくちゃ笑えて、ボロボロ泣ける。まさか、「クレしん」で泣くとは。。それから、公開日に「オトナ帝国」を見に行った私は子供の中で号泣してしまったのでした。「戦国大合戦」も2回見に行ったしなあ。「オトナ帝国」が映画秘宝のベストに選出されたり、キネ旬でも特集組まれたりして今や有名になった感はありますが、京都では従来の邦画専門館である京都宝塚から洋画館の京極東宝に移動。公開時期も短くなります。つい先日もPTAの調査かなんかで「子供に見せたくない番組」とか言う調査でトップになってましたしね。それでも劇場は子供で溢れ返っておりました。
ある日の朝。野原一家は上機嫌で食卓を囲んでいた。今日の夜は焼肉なのだ。こつこつ家計をやりくりして最高級焼肉を買ったのだ。皆、今日の夜を考えて幸せにひたっているところに事件は起こる。突然、塀をぶち破って変なオッサンが助けを求めに来たのだ。わけのわからない野原一家。そこにサングラスの変な男がやってきてオッサンを捕まえてしまう。さらに野原一家についてこい、と命令するのだ。ヤバイ、と思ったひろしは家族を連れて逃げてしまう。すると何と彼ら一家は指名手配されてしまうのだ。わけのわからないまま、逃げる野原一家。一家を追うのは「スウィート・ボーイズ」という熱海にある団体。逃げ場がなくなった野原一家は本部に乗り込んでやろうと熱海に向うのだった。全ての事件を解決して夕食に焼肉を食うことを決意して。(クレしんのあらすじを文章にすると味気ないですね。ごめんなさいね)
一言で言うとめちゃくちゃ面白かったです。「オトナ帝国」と「戦国大合戦」は笑うシーンも多いですが泣ける映画でした。それに対して今作は前作とコロリと芸風を変えています。前作を期待した人には、不本意な内容かもしれません。水島努は「オトナ」「戦国」でも演出を担当しているのですが、映画秘宝(2003年1月号)のインタビューによると、水島監督はギャグを入れるのが好きで「人を殺すことをギャグにできてしまうところがありそう」な人なのでこうした作品になったのでしょう。なお本日発売の映画秘宝でも水島監督へのインタビューが載ってますが、ストーリーについて「何がなんだかわからなくなってしまって(笑)」と答えています。まあプレッシャーもあったと思います。前作が良過ぎたもん。
ただすごくパワーがこもった作品です。劇場内も爆笑の渦でしたし。キルゴアとか大神玄太とか秘宝読者に笑えるポイントがめちゃくちゃ多かったなあ。ブシェミも出てたし。大神兄貴、かっこよかったし。(笑)キルゴアの「オレの水筒の水を飲む資格がある」も大笑いしたし、「ブラックホークダウン!!」も大爆笑でした。
ただ、こうしたパロディをわかる人が何人いるか、ですかね。前作にもパロディはあったのですが、わからなくても笑えたのに対して今回はわからないと笑えないと思う。(水筒の下りで笑ってたのは私と弟だけでした。)実は「地獄の黙示録」は見てないのですが、パロディでは散々笑わせていただきました。あと個人的には声優さんが亡くなって以来、映画に出てなかった「ぶりぶりざえもん」の登場が嬉しかったです。ぜひ映画館で見ていただきたいと思います。恥ずかしがってはイケマセン。
今や邦画ファンの密かな楽しみになっている「クレしん」シリーズの11作目。今作より監督が原恵一から”相棒”の水島努にバトンタッチ。(但し、絵コンテは原と水島の二人で担当するらしい。クレしんは脚本の代わりに絵コンテを書く。脚本は書かないらしい。うわあ)
私の推奨映画100の中でも「クレしん」シリーズから「ブタのヒヅメ」「オトナ帝国」「戦国大合戦」(いずれ原恵一監督)の3作品がランクインしています。私も映画を見始めた時期は「クレしん」シリーズは見ていませんでしたが、ビデオで見た「ブタのヒヅメ」で完璧にやられました。めちゃくちゃ笑えて、ボロボロ泣ける。まさか、「クレしん」で泣くとは。。それから、公開日に「オトナ帝国」を見に行った私は子供の中で号泣してしまったのでした。「戦国大合戦」も2回見に行ったしなあ。「オトナ帝国」が映画秘宝のベストに選出されたり、キネ旬でも特集組まれたりして今や有名になった感はありますが、京都では従来の邦画専門館である京都宝塚から洋画館の京極東宝に移動。公開時期も短くなります。つい先日もPTAの調査かなんかで「子供に見せたくない番組」とか言う調査でトップになってましたしね。それでも劇場は子供で溢れ返っておりました。
ある日の朝。野原一家は上機嫌で食卓を囲んでいた。今日の夜は焼肉なのだ。こつこつ家計をやりくりして最高級焼肉を買ったのだ。皆、今日の夜を考えて幸せにひたっているところに事件は起こる。突然、塀をぶち破って変なオッサンが助けを求めに来たのだ。わけのわからない野原一家。そこにサングラスの変な男がやってきてオッサンを捕まえてしまう。さらに野原一家についてこい、と命令するのだ。ヤバイ、と思ったひろしは家族を連れて逃げてしまう。すると何と彼ら一家は指名手配されてしまうのだ。わけのわからないまま、逃げる野原一家。一家を追うのは「スウィート・ボーイズ」という熱海にある団体。逃げ場がなくなった野原一家は本部に乗り込んでやろうと熱海に向うのだった。全ての事件を解決して夕食に焼肉を食うことを決意して。(クレしんのあらすじを文章にすると味気ないですね。ごめんなさいね)
一言で言うとめちゃくちゃ面白かったです。「オトナ帝国」と「戦国大合戦」は笑うシーンも多いですが泣ける映画でした。それに対して今作は前作とコロリと芸風を変えています。前作を期待した人には、不本意な内容かもしれません。水島努は「オトナ」「戦国」でも演出を担当しているのですが、映画秘宝(2003年1月号)のインタビューによると、水島監督はギャグを入れるのが好きで「人を殺すことをギャグにできてしまうところがありそう」な人なのでこうした作品になったのでしょう。なお本日発売の映画秘宝でも水島監督へのインタビューが載ってますが、ストーリーについて「何がなんだかわからなくなってしまって(笑)」と答えています。まあプレッシャーもあったと思います。前作が良過ぎたもん。
ただすごくパワーがこもった作品です。劇場内も爆笑の渦でしたし。キルゴアとか大神玄太とか秘宝読者に笑えるポイントがめちゃくちゃ多かったなあ。ブシェミも出てたし。大神兄貴、かっこよかったし。(笑)キルゴアの「オレの水筒の水を飲む資格がある」も大笑いしたし、「ブラックホークダウン!!」も大爆笑でした。
ただ、こうしたパロディをわかる人が何人いるか、ですかね。前作にもパロディはあったのですが、わからなくても笑えたのに対して今回はわからないと笑えないと思う。(水筒の下りで笑ってたのは私と弟だけでした。)実は「地獄の黙示録」は見てないのですが、パロディでは散々笑わせていただきました。あと個人的には声優さんが亡くなって以来、映画に出てなかった「ぶりぶりざえもん」の登場が嬉しかったです。ぜひ映画館で見ていただきたいと思います。恥ずかしがってはイケマセン。
深作まつり第十夜「現代やくざ 人斬り与太」〜「仁義無き戦い」ゼロ〜
2003年4月17日 遂に深作まつりも10夜を数えました。まだまだ行くでえ!(拓ボン風)本日はお待ちかね「現代やくざ 人斬り与太」。72年5月に封切された作品です。深作監督は生前、インタビューでこんなことを語っています。
「だから、菅原文太君みたいな素材と巡り会って、初めて「ああ、彼ならこのドラマの中で一番悪い主人公をやって、悲しみなり怒りなり鬱屈なりを出してくれるだろう」と「人斬り与太」シリーズを撮ったわけだけど、僕としては初めて「ヤクザ映画はこうやったら面白く作れるな」と確認できた様なところがあったんです。当時はそんなにお客も入らなかったけど、俊藤さん(筆者注・俊藤浩滋)も文ちゃんもこの仕事は認めてくれたし、喜んでくれたしね。そんなこんなで「仁義無き戦い」を撮って封切ったら驚いたことにお客が入ってくれたと」
(仁義無き戦い 浪漫アルバム 136ページより引用)
インタビューで出てくる俊藤さんは東映の名プロデューサーとして多くの仁侠映画を手がけました。70年代に入り、その仁侠映画にかげりが出てきた頃、この作品は生まれました。深作監督も「日本暴力団 組長」などの仁侠映画も撮っていましたがそうした作品にもう厭きていました。その鬱屈がたまって撮られたのがこの作品だったようです。言わば、仁侠映画のパイオニアである俊藤さんがこの作品を認めたのが深作監督にとって励みになったのだと思います。
生まれは昭和20年8月15日。つまり敗戦記念日に生まれた沖田勇は、愚連隊のどうしようもないワル。セイガクからのカツアゲはもちろんのこと、田舎から上京してきたばかりの娘を犯して、女郎屋に叩き売ったこともある。とうとう、ヤクザの組に包丁1本で殴りこみして警察にとっ捕まってしまいます。
刑務所から出所してきた沖田。早速、チンピラと大喧嘩で何人かを子分にしちまいます。彼がいた町は今や、滝川組と矢頭組の二頭体制。ほとんど、争いも起こらない。ここに割り込むのには、かなり乱暴なやり方になる。宿無しヤクザの木崎が沖田をそそのかします。早速、滝川組を襲撃する沖田。そんなヤバイ手がいつまでも通用するわけがない。徐々に追い詰められていきます。
その沖田に目をつけたのが滝川組のライバルである矢頭組、組長の矢頭俊介。「あれはオレの若い頃、そっくりだ。。」盃を与えて矢頭組に取り込みます。その名も桜会という名の暴力団を結成します。何もかもうまく行っていたのだが、沖田は何か面白くない。元より、人に頭を下げるのがキライ。安定なんかクソくらえの狂犬です。そんなある日、沖田は滝川組邸前で揉め事を起こす。その相手とは滝川と組んだ大阪最大の暴力団、大和会会長大和田英作。ただで済むわけが無い。矢頭は詫びを入れるよう、命令するが沖田は拒絶。もうついていけん、と仲間も離れ、沖田は孤立していく。。
理屈も正義感も何もなし。ただの迷惑な暴れん坊である沖田。徐々に八方塞になって死んでいく。沖田は「一度、負け癖がついた犬は噛み方を忘れちまう」と嘯く。死地にしか生きられない男だ。決して正義の人じゃないし、その気持ちには共感できない。しかしそんな彼が追い詰められていくのを見ると妙に応援したくなる。それは我々の中にも沖田のように生きたいという願望が少しでも残っているからだ、と思う。普通の人は、ああ好きなようには生きられない。どこかで妥協点を見出していく。そうでなかったら生きられないのだ。
私がこの映画で一番かっこよかったと思うのは安藤昇が演じる矢頭俊介。かつての自分の姿を見るようだ、と沖田をかばい、自分も窮地に落ちていく。自分の若い頃、というか自分の理想の姿を沖田に見出したのだろう。火を八名信夫につけさせながら、彼の目をじっと見る。全てを悟った八名信夫は単身、敵のタマを取りに行くのだ。口数はいらない。眼光が全てを物語っているのだ。
そしてもう一人凄かったのが渚まゆみ。田舎から上京してまもない頃に沖田率いる愚連隊にレイプされ、女郎屋に叩き売られる。おのれ、憎い奴!と恨んだ沖田に彼女は惚れてしまうのだ。始終、喧嘩ばかりだがその絆は何よりも堅し。なんやねん、こいつら。。
深作監督の作品は暴力にとり憑かれた若者が多数出てきます。その暴力の理由は任侠でも正義でも説明できない。それをストレートに描いたのがこの作品であり、「仁義の墓場」であり「仁義無き戦い 広島死闘編」なのでしょう。なお、この作品は「人斬り与太 狂犬三兄弟」という続編を生みましたが、興行的には記録的な不入り。ほされた深作監督は東映東京を離れ、東映京都で映画を撮ることになります。その第一作が「仁義無き戦い」であることは当然、皆さんご存知でしょう。
今週のマジに素敵な一言
「(妻を)浮気をしたと思い、斬りつけちまった。。オレも馬鹿だがこいつも馬鹿だ。。馬鹿だからおでん屋やるぐらいしか能がねえんだ。。あばれるわけにはいかねえ。。」
→沖田が獄の中であった、無口な谷口(三谷昇)と再会するシーン。一緒に参加しねえかと誘うのだが、こう断られる。谷口は手に刃物を仕込んでおり、顔に切りつける。奥さんの顔にはしっかりと傷が残っている。。言わば奥さんに対する罪滅ぼしですな。ちなみに奥さんは一言も台詞なし。
「だから、菅原文太君みたいな素材と巡り会って、初めて「ああ、彼ならこのドラマの中で一番悪い主人公をやって、悲しみなり怒りなり鬱屈なりを出してくれるだろう」と「人斬り与太」シリーズを撮ったわけだけど、僕としては初めて「ヤクザ映画はこうやったら面白く作れるな」と確認できた様なところがあったんです。当時はそんなにお客も入らなかったけど、俊藤さん(筆者注・俊藤浩滋)も文ちゃんもこの仕事は認めてくれたし、喜んでくれたしね。そんなこんなで「仁義無き戦い」を撮って封切ったら驚いたことにお客が入ってくれたと」
(仁義無き戦い 浪漫アルバム 136ページより引用)
インタビューで出てくる俊藤さんは東映の名プロデューサーとして多くの仁侠映画を手がけました。70年代に入り、その仁侠映画にかげりが出てきた頃、この作品は生まれました。深作監督も「日本暴力団 組長」などの仁侠映画も撮っていましたがそうした作品にもう厭きていました。その鬱屈がたまって撮られたのがこの作品だったようです。言わば、仁侠映画のパイオニアである俊藤さんがこの作品を認めたのが深作監督にとって励みになったのだと思います。
生まれは昭和20年8月15日。つまり敗戦記念日に生まれた沖田勇は、愚連隊のどうしようもないワル。セイガクからのカツアゲはもちろんのこと、田舎から上京してきたばかりの娘を犯して、女郎屋に叩き売ったこともある。とうとう、ヤクザの組に包丁1本で殴りこみして警察にとっ捕まってしまいます。
刑務所から出所してきた沖田。早速、チンピラと大喧嘩で何人かを子分にしちまいます。彼がいた町は今や、滝川組と矢頭組の二頭体制。ほとんど、争いも起こらない。ここに割り込むのには、かなり乱暴なやり方になる。宿無しヤクザの木崎が沖田をそそのかします。早速、滝川組を襲撃する沖田。そんなヤバイ手がいつまでも通用するわけがない。徐々に追い詰められていきます。
その沖田に目をつけたのが滝川組のライバルである矢頭組、組長の矢頭俊介。「あれはオレの若い頃、そっくりだ。。」盃を与えて矢頭組に取り込みます。その名も桜会という名の暴力団を結成します。何もかもうまく行っていたのだが、沖田は何か面白くない。元より、人に頭を下げるのがキライ。安定なんかクソくらえの狂犬です。そんなある日、沖田は滝川組邸前で揉め事を起こす。その相手とは滝川と組んだ大阪最大の暴力団、大和会会長大和田英作。ただで済むわけが無い。矢頭は詫びを入れるよう、命令するが沖田は拒絶。もうついていけん、と仲間も離れ、沖田は孤立していく。。
理屈も正義感も何もなし。ただの迷惑な暴れん坊である沖田。徐々に八方塞になって死んでいく。沖田は「一度、負け癖がついた犬は噛み方を忘れちまう」と嘯く。死地にしか生きられない男だ。決して正義の人じゃないし、その気持ちには共感できない。しかしそんな彼が追い詰められていくのを見ると妙に応援したくなる。それは我々の中にも沖田のように生きたいという願望が少しでも残っているからだ、と思う。普通の人は、ああ好きなようには生きられない。どこかで妥協点を見出していく。そうでなかったら生きられないのだ。
私がこの映画で一番かっこよかったと思うのは安藤昇が演じる矢頭俊介。かつての自分の姿を見るようだ、と沖田をかばい、自分も窮地に落ちていく。自分の若い頃、というか自分の理想の姿を沖田に見出したのだろう。火を八名信夫につけさせながら、彼の目をじっと見る。全てを悟った八名信夫は単身、敵のタマを取りに行くのだ。口数はいらない。眼光が全てを物語っているのだ。
そしてもう一人凄かったのが渚まゆみ。田舎から上京してまもない頃に沖田率いる愚連隊にレイプされ、女郎屋に叩き売られる。おのれ、憎い奴!と恨んだ沖田に彼女は惚れてしまうのだ。始終、喧嘩ばかりだがその絆は何よりも堅し。なんやねん、こいつら。。
深作監督の作品は暴力にとり憑かれた若者が多数出てきます。その暴力の理由は任侠でも正義でも説明できない。それをストレートに描いたのがこの作品であり、「仁義の墓場」であり「仁義無き戦い 広島死闘編」なのでしょう。なお、この作品は「人斬り与太 狂犬三兄弟」という続編を生みましたが、興行的には記録的な不入り。ほされた深作監督は東映東京を離れ、東映京都で映画を撮ることになります。その第一作が「仁義無き戦い」であることは当然、皆さんご存知でしょう。
今週のマジに素敵な一言
「(妻を)浮気をしたと思い、斬りつけちまった。。オレも馬鹿だがこいつも馬鹿だ。。馬鹿だからおでん屋やるぐらいしか能がねえんだ。。あばれるわけにはいかねえ。。」
→沖田が獄の中であった、無口な谷口(三谷昇)と再会するシーン。一緒に参加しねえかと誘うのだが、こう断られる。谷口は手に刃物を仕込んでおり、顔に切りつける。奥さんの顔にはしっかりと傷が残っている。。言わば奥さんに対する罪滅ぼしですな。ちなみに奥さんは一言も台詞なし。
今週末公開の気になる映画(但し、関西版)
2003年4月16日 今週の週末はいよいよ待ちに待った「シカゴ」が公開。映画館もやっと春休みラインよりゴールデンウィークを睨んだ編成に移り変わってきたか、番組がガラリと変わります。MOVIX京都では今週いっぱいで「007」「ピノッキオ」が終了。それから異常なロングランになった「たそがれ清兵衛」も遂に終わります。(実に12週も走った。。)ミニシアターも今週末は活発!今週も忙しくなりそうだ。
◎クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶ栄光の焼肉ロード(全国東宝洋画系)
→今年より格下げされて、洋画系で流されることになったクレしんシリーズですが(コナンが格上げされた)今作からは監督も変わってどうなるか、実に楽しみ!先週の土曜日に映画についてテレビでなんかやったらしいですが、未見。(クソ!)待ちきれぬ!白い目で見られても公開日に滑り込んだる!
○ぼくんち(ガーデンシネマ梅田)
→公開はもっと遅れると思ってましたが、思った以上に早く来ました。初日は混むと思うのでもしかしたら、来週回しにするかもしれん。
○WATARIDORI(テアトル梅田)
→ただ、鳥が飛んでるだけの映画ですが、恐ろしく手間隙かかってるらしいのでそれに敬意を示して見に行こうと思います。「東京オリンピック」を見るのと同じ理由やな。
あともちろん、千日劇場で開催中の「深作欣二監督追悼フェア」も行きます。「魔界転生」と「バトロワ特別編」と正直、ビデオでもいいんじゃないかと思いますがとりあえず行きます。特に特別編は追加したシーンが全部いらんしなあ。。
◎クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶ栄光の焼肉ロード(全国東宝洋画系)
→今年より格下げされて、洋画系で流されることになったクレしんシリーズですが(コナンが格上げされた)今作からは監督も変わってどうなるか、実に楽しみ!先週の土曜日に映画についてテレビでなんかやったらしいですが、未見。(クソ!)待ちきれぬ!白い目で見られても公開日に滑り込んだる!
○ぼくんち(ガーデンシネマ梅田)
→公開はもっと遅れると思ってましたが、思った以上に早く来ました。初日は混むと思うのでもしかしたら、来週回しにするかもしれん。
○WATARIDORI(テアトル梅田)
→ただ、鳥が飛んでるだけの映画ですが、恐ろしく手間隙かかってるらしいのでそれに敬意を示して見に行こうと思います。「東京オリンピック」を見るのと同じ理由やな。
あともちろん、千日劇場で開催中の「深作欣二監督追悼フェア」も行きます。「魔界転生」と「バトロワ特別編」と正直、ビデオでもいいんじゃないかと思いますがとりあえず行きます。特に特別編は追加したシーンが全部いらんしなあ。。
今月前半に見た映画
2003年4月15日 毎月15日、月末(月、木に重なった場合は翌日)に見た映画の短評を発表します。よろしく。
星による評価はあくまでも目安。5つ星で評価しとります。
★★★★★・・・仕事休んでもメシ二食抜いても映画館で見る価値あり。
★★★★・・・・列に並んでも見る作品。ぜひスクリーンで見てください。
★★★・・・・・映画館で見ても損はなし
★★・・・・・・別にWOWWOWでもいいか。
★・・・・・・・金払うのがあほらしゅうなる。
☆付きは旧作
猟奇的な彼女 4/6 美松劇場2 ★★★★
→パンフ3ページ目のケーキを男の顔になすりつけながら、にらみつける女の写真にかなりヤられた。古典的なストーリーだけど丁寧に作りこんでることがわかる。「偶然は努力したものにしかついてこない」という台詞は心にすさまじく残りました。
私のグランパ 4/6 大宮東映 ★★★
→自由気まま、天衣無縫に生きる爺さんを菅原文太が好演。どことなく、現実味にかける童話みたいな佳作。東映に出る浅野忠信ってなんかとっても不思議と思うのは私だけだろうか。
人斬り銀次 4/12 ホクテン座1 ★★★
→夏八木&竹内力という、すげえダブルキャストも豪華だし、「鬼武者」を彷彿とさせるアクションシーンも非常に素敵。惜しむらくは小道具に憲法9条などの思想を盛り込んで未消化なままなので、しらけてしまう。もっと面白くなっただろうになあ。。
☆狼と豚と人間 4/12 千日会館 ★★★★
→深作監督が64年に撮った作品。深作版「理由なき反抗」。三国、高倉、欣也と凄すぎる三兄弟の物語。踊る蓮司&欣也も素敵だが、ラストの三国の笑顔がすさまじい。救いなんかありゃしない。
☆仁義無き戦い 4/12 千日会館 ★★★★★
→ヤクザ映画にニューシネマの要素を盛り込んだ傑作。従来のヤクザ映画にあかんべえ、をかまして、あっという間に深作監督をスターダムにのし上げた。パイオニアはいつだって素敵だ。
☆猫と庄造と二人のをんな 4/13 京都文化博物館映像ホール ★★★★
→「夫婦善哉」に引き続き、森繁が「しゃあないアホ」を好演。香川京子のホットパンツから伸びる太ももがまぶしい。
星による評価はあくまでも目安。5つ星で評価しとります。
★★★★★・・・仕事休んでもメシ二食抜いても映画館で見る価値あり。
★★★★・・・・列に並んでも見る作品。ぜひスクリーンで見てください。
★★★・・・・・映画館で見ても損はなし
★★・・・・・・別にWOWWOWでもいいか。
★・・・・・・・金払うのがあほらしゅうなる。
☆付きは旧作
猟奇的な彼女 4/6 美松劇場2 ★★★★
→パンフ3ページ目のケーキを男の顔になすりつけながら、にらみつける女の写真にかなりヤられた。古典的なストーリーだけど丁寧に作りこんでることがわかる。「偶然は努力したものにしかついてこない」という台詞は心にすさまじく残りました。
私のグランパ 4/6 大宮東映 ★★★
→自由気まま、天衣無縫に生きる爺さんを菅原文太が好演。どことなく、現実味にかける童話みたいな佳作。東映に出る浅野忠信ってなんかとっても不思議と思うのは私だけだろうか。
人斬り銀次 4/12 ホクテン座1 ★★★
→夏八木&竹内力という、すげえダブルキャストも豪華だし、「鬼武者」を彷彿とさせるアクションシーンも非常に素敵。惜しむらくは小道具に憲法9条などの思想を盛り込んで未消化なままなので、しらけてしまう。もっと面白くなっただろうになあ。。
☆狼と豚と人間 4/12 千日会館 ★★★★
→深作監督が64年に撮った作品。深作版「理由なき反抗」。三国、高倉、欣也と凄すぎる三兄弟の物語。踊る蓮司&欣也も素敵だが、ラストの三国の笑顔がすさまじい。救いなんかありゃしない。
☆仁義無き戦い 4/12 千日会館 ★★★★★
→ヤクザ映画にニューシネマの要素を盛り込んだ傑作。従来のヤクザ映画にあかんべえ、をかまして、あっという間に深作監督をスターダムにのし上げた。パイオニアはいつだって素敵だ。
☆猫と庄造と二人のをんな 4/13 京都文化博物館映像ホール ★★★★
→「夫婦善哉」に引き続き、森繁が「しゃあないアホ」を好演。香川京子のホットパンツから伸びる太ももがまぶしい。
つぐみ、万歳「人斬り銀次」
2003年4月14日 今日、紹介するのは「人斬り銀次」。大阪は天六のホクテン座で25日まで上映中。監督は「カオルちゃん最強伝説」の宮坂武志。チラシには「戦後から続く現代日本の暗部を凝縮し、これからの日本人の在り方をも問う」と書いてあります。確かに神風特攻隊や憲法9条改正についても触れられています。が。。
刑務所から一人の老人が刑期を終えて出てきた。彼の名は曽根崎銀次。昭和28年に犯した殺人事件で50年の刑に服していた。時は2003年。国会では憲法9条改正案の審議が進められていた。積極的に進めているのは、元総理の黒田。実はこの黒田と銀次はかつての上司と部下の関係であった。そして、銀次の犯した殺人事件の真相がゆっくり明かされていく。。
銀次と黒田は共に終戦を迎えた。兄を特攻隊で失い、自身も南方で死ぬつもりでいた銀次は切腹しようとするが、黒田に止められる。銀次は黒田を尊敬していたのだ。銀次は黒田の事務所で働きだすのだが、やがて黒田が覚せい剤の密輸に関与していることを知る。「金がないと俺達の国は作れないのだ」と弁解する黒田だったが、銀次は許すことができなかった。血で染まった刀をぶら下げて、黒田の前に立つ銀次。しかし、その瞬間、後ろより狙撃され、銀次は逮捕されたのだった。政治権力を持った黒田によって銀次は社会的に抹殺された。どうして黒田は銀次を放ったのであろうか。。
ね。ストーリーは面白そうでしょ?剣戟も「鬼武者」を彷彿とさせる感じでめちゃくちゃカッコいいんですよ。決戦シーンになると、若き日の銀次が表れるという演出も面白いし、土蜘蛛の設定もいい。ただ、問題なのは刺身のつまだったとしても、こうした思想的背景が全くできていないというところです。私が書いたあらすじ以降からがめちゃくちゃ。映画瓦版でも触れられていましたが、黒田が何を考えていたのか、銀次が何故黒田を殺そうとまで考えたのか、の説明が不十分なのです。だから何でこんなラストになるのか、よくわからない。もっと黒田との関係をしっかり書いて欲しかった。
銀次を演じるのは夏八木勲と竹内力のダブルキャスト。中段にかまえて突撃をかけていく竹内力の剣戟シーンは絶品です。舩木のアクションもいいです。それから先ごろ自殺した古尾谷さんも総理役で出演。たった2回しか出演シーンはありませんが、こんなカッコいい総理いねえよ、という貫禄を見せてくれます。それから、個人的にめちゃくちゃ注目しているつぐみちゃんは女性探偵(当然ながら脱ぎシーンなし)として狂言回しをつとめます。杉作に乳首いじられる、ギブスセックス、キレたストーカー身障、自分が犯される姿を男に見せるサド女と池玲子、梶芽衣子、渚まゆみと70年代東映女優を彷彿とさせるような役ばっかり。生まれる時代を間違えたとしか思えない。でも可愛いっす。大好き。(ぽそっ)
監督:宮坂武志 脚本:吉川次郎 音楽:奥野敦士
出演:夏八木勲、竹内力、鶴見辰吾、石橋蓮司、古尾谷雅人、舩木誠勝、益子智行、永澤俊矢、麿赤児、つぐみ
刑務所から一人の老人が刑期を終えて出てきた。彼の名は曽根崎銀次。昭和28年に犯した殺人事件で50年の刑に服していた。時は2003年。国会では憲法9条改正案の審議が進められていた。積極的に進めているのは、元総理の黒田。実はこの黒田と銀次はかつての上司と部下の関係であった。そして、銀次の犯した殺人事件の真相がゆっくり明かされていく。。
銀次と黒田は共に終戦を迎えた。兄を特攻隊で失い、自身も南方で死ぬつもりでいた銀次は切腹しようとするが、黒田に止められる。銀次は黒田を尊敬していたのだ。銀次は黒田の事務所で働きだすのだが、やがて黒田が覚せい剤の密輸に関与していることを知る。「金がないと俺達の国は作れないのだ」と弁解する黒田だったが、銀次は許すことができなかった。血で染まった刀をぶら下げて、黒田の前に立つ銀次。しかし、その瞬間、後ろより狙撃され、銀次は逮捕されたのだった。政治権力を持った黒田によって銀次は社会的に抹殺された。どうして黒田は銀次を放ったのであろうか。。
ね。ストーリーは面白そうでしょ?剣戟も「鬼武者」を彷彿とさせる感じでめちゃくちゃカッコいいんですよ。決戦シーンになると、若き日の銀次が表れるという演出も面白いし、土蜘蛛の設定もいい。ただ、問題なのは刺身のつまだったとしても、こうした思想的背景が全くできていないというところです。私が書いたあらすじ以降からがめちゃくちゃ。映画瓦版でも触れられていましたが、黒田が何を考えていたのか、銀次が何故黒田を殺そうとまで考えたのか、の説明が不十分なのです。だから何でこんなラストになるのか、よくわからない。もっと黒田との関係をしっかり書いて欲しかった。
銀次を演じるのは夏八木勲と竹内力のダブルキャスト。中段にかまえて突撃をかけていく竹内力の剣戟シーンは絶品です。舩木のアクションもいいです。それから先ごろ自殺した古尾谷さんも総理役で出演。たった2回しか出演シーンはありませんが、こんなカッコいい総理いねえよ、という貫禄を見せてくれます。それから、個人的にめちゃくちゃ注目しているつぐみちゃんは女性探偵(当然ながら脱ぎシーンなし)として狂言回しをつとめます。杉作に乳首いじられる、ギブスセックス、キレたストーカー身障、自分が犯される姿を男に見せるサド女と池玲子、梶芽衣子、渚まゆみと70年代東映女優を彷彿とさせるような役ばっかり。生まれる時代を間違えたとしか思えない。でも可愛いっす。大好き。(ぽそっ)
監督:宮坂武志 脚本:吉川次郎 音楽:奥野敦士
出演:夏八木勲、竹内力、鶴見辰吾、石橋蓮司、古尾谷雅人、舩木誠勝、益子智行、永澤俊矢、麿赤児、つぐみ
深作まつり第九夜「博徒外人部隊」〜ヤマトンチュ、なんぼのもんじゃ〜
2003年4月10日 深作欣二が「沖縄でヤクザ映画を撮ることになったので」と、オレを訪ねて来たのは昨年9月(1971年当時)、沖縄暴力団と売春地帯、少年非行等々について若干解説し、(略)
今夜の深作まつりは「博徒外人部隊」。1971年の沖縄返還直前に作られた作品です。上述の引用文は深作監督と親交があったルポライター、竹中労の「琉球共和国」から取ったものです。
当時、竹中労は「話の特集」などに沖縄についての記事を多く書いていました。曰く「沖縄、日本にあらず」。保守、革新揃っての本土復帰の万歳、万歳の世相の中で彼の考えは極めて異端でした。この映画もそうした竹中労の思想を色濃くついでいます。深作監督と竹中労の親交はこの後も続きますが、「浪人街」を巡るトラブルで決裂します。
大組織・大東会に組織をつぶされたヤクザ一家は沖縄に新しい縄張りをもとめてやってきた。早速、地元のボス、具志堅を撃ち殺し縄張りを築いてしまった。面白くないのは港湾事業、波照間は地元の愚連隊である与那原兄弟を使い、彼らを殺そうとする。
弟の狂犬・次郎(ジルー)は部下を率いて攻め込む。リーダーの郡司は仲間を失いながらも次郎を生け捕りにして、与那原兄と交渉を行う。弟を無傷で返還した郡司に惚れた与那原兄は二度と攻撃しないことを誓う。
大東会は郡司がボスを狙撃した工藤をかくまったことを恨んでおり、遂に沖縄進出を決める。部下をズラリと並べての大名行列。地元のボスは震え上がって慌てて軍門に下る始末。これに腹を立てたのは与那原兄弟。ヤマトンチュ、なんぼのもんじゃ、と抗争が始まるが。。
従来のヤクザ映画でストーリーに新鮮味はありませんが沖縄という風味が入って随分面白くなっています。竹中労が指摘するようにこの映画では沖縄人(与那原兄弟)は明らかに日本とは違う民族として扱われています。日本と琉球は全く成り立ちは違うし、一つの民族と言い切るのは難しい。この映画はそうした沖縄の特殊性を生かしています。「ナヴィの恋」にしても「豚の報い」にしても以後、作られた沖縄の映画は「日本とは違う」沖縄を題材にした作品になっています。「博徒外人部隊」はそうした映画の先駆けになったのではないでしょうか。
今週の素敵な一言
「終戦後のドサクサならなあ。。あの頃は面白かった。。もう日本にはそんなところはないなあ。。」
今夜の深作まつりは「博徒外人部隊」。1971年の沖縄返還直前に作られた作品です。上述の引用文は深作監督と親交があったルポライター、竹中労の「琉球共和国」から取ったものです。
当時、竹中労は「話の特集」などに沖縄についての記事を多く書いていました。曰く「沖縄、日本にあらず」。保守、革新揃っての本土復帰の万歳、万歳の世相の中で彼の考えは極めて異端でした。この映画もそうした竹中労の思想を色濃くついでいます。深作監督と竹中労の親交はこの後も続きますが、「浪人街」を巡るトラブルで決裂します。
大組織・大東会に組織をつぶされたヤクザ一家は沖縄に新しい縄張りをもとめてやってきた。早速、地元のボス、具志堅を撃ち殺し縄張りを築いてしまった。面白くないのは港湾事業、波照間は地元の愚連隊である与那原兄弟を使い、彼らを殺そうとする。
弟の狂犬・次郎(ジルー)は部下を率いて攻め込む。リーダーの郡司は仲間を失いながらも次郎を生け捕りにして、与那原兄と交渉を行う。弟を無傷で返還した郡司に惚れた与那原兄は二度と攻撃しないことを誓う。
大東会は郡司がボスを狙撃した工藤をかくまったことを恨んでおり、遂に沖縄進出を決める。部下をズラリと並べての大名行列。地元のボスは震え上がって慌てて軍門に下る始末。これに腹を立てたのは与那原兄弟。ヤマトンチュ、なんぼのもんじゃ、と抗争が始まるが。。
従来のヤクザ映画でストーリーに新鮮味はありませんが沖縄という風味が入って随分面白くなっています。竹中労が指摘するようにこの映画では沖縄人(与那原兄弟)は明らかに日本とは違う民族として扱われています。日本と琉球は全く成り立ちは違うし、一つの民族と言い切るのは難しい。この映画はそうした沖縄の特殊性を生かしています。「ナヴィの恋」にしても「豚の報い」にしても以後、作られた沖縄の映画は「日本とは違う」沖縄を題材にした作品になっています。「博徒外人部隊」はそうした映画の先駆けになったのではないでしょうか。
今週の素敵な一言
「終戦後のドサクサならなあ。。あの頃は面白かった。。もう日本にはそんなところはないなあ。。」
今週末公開の気になる映画(但し、関西のみ)
2003年4月9日 今週は恐ろしく忙しい週末になりそうです。。何でこんなにいっぺんに公開するのか。。来週からも「シカゴ」「クレヨンしんちゃん」が始まるし。。仕事なんかしてる暇ないな。。
◎深作欣二監督追悼フェア「狼と豚と人間」「仁義無き戦い」(千日劇場)
「仁義無き戦い」をスクリーンで見るのを幸せと言わずとして、何を幸せと言おうか!生きてる甲斐がないぞ!皆の衆。男なら10:30の初回に合わせ、千日劇場横のマクドにて整列!
○人斬り銀次(ホクテン座)
ストーリーを聞くと非常に興味沸くのだが、映画瓦版によると脚本がむごいらしい。でも力兄い出てるし、古尾谷も出てるしなあ。。でもね、つぐみが出てる映画はやっぱ行かなきゃ駄目だよ、男なら。15:40にホクテンザの前で整列な。
○ジェイ&サイレント・ボブ 帝国の逆襲(テアトル梅田)
なんかどうでもいい作品なのですが、現在の京都の状況から行くと今回行っておかないともう生涯見れなさそうなので、ついでに行っておきます。へろへろながら夕方に行きます。あーでも「ラヴァーズ・キス」も第七藝術劇場で始まるしね。。ううむ。。宮崎あおい。。時間がホスイ。。
◎深作欣二監督追悼フェア「狼と豚と人間」「仁義無き戦い」(千日劇場)
「仁義無き戦い」をスクリーンで見るのを幸せと言わずとして、何を幸せと言おうか!生きてる甲斐がないぞ!皆の衆。男なら10:30の初回に合わせ、千日劇場横のマクドにて整列!
○人斬り銀次(ホクテン座)
ストーリーを聞くと非常に興味沸くのだが、映画瓦版によると脚本がむごいらしい。でも力兄い出てるし、古尾谷も出てるしなあ。。でもね、つぐみが出てる映画はやっぱ行かなきゃ駄目だよ、男なら。15:40にホクテンザの前で整列な。
○ジェイ&サイレント・ボブ 帝国の逆襲(テアトル梅田)
なんかどうでもいい作品なのですが、現在の京都の状況から行くと今回行っておかないともう生涯見れなさそうなので、ついでに行っておきます。へろへろながら夕方に行きます。あーでも「ラヴァーズ・キス」も第七藝術劇場で始まるしね。。ううむ。。宮崎あおい。。時間がホスイ。。
どこで生きようがこの世は囹圄「わたしのグランパ」
2003年4月8日 昨日はサーバーがダウンしてたらしく、更新できず終いでした。
今週発売のぴあによると、三百人劇場に先駆けて、難波の千日会館で「深作欣二監督追悼フェア」が行われます。
4/12(土)〜14(月)
狼と豚、仁義無き戦い
4/15(火)〜18(金)
柳生一族の陰謀、やくざの墓場・くちなしの花
4/19(土)〜4/21(月)
魔界転生、バトル・ロワイヤル(特別編)
4/22(火)〜25(金)
ジャコ萬と鉄、仁義無き戦い・完結編
惜しむらくは。。。たった二週間と公開時期が短いこと。。そして。。最も見たい「やくざの墓場・くちなしの花」をやるのが平日だということ。。ううむ。。どうしようか。。さすがに平日から休むのはまずいかな。。研修中だしな。。少し、考えます。。しかし、千日劇場、26日からは「ワンピース」やるらしい。子供行くのか?
素晴らしく、晴れ上がった日曜日の昼下がり。花見に行く人を尻目に殺して、ほぼ一年ぶりに大宮東映に行って参りました。私も映画ファンを5年ばかりやってますが、大宮東映に行くのはほんの数回。小学生の頃、「東映まんが祭り」は毎年行ってましたので「映画館と言えば、大宮」と思っていたのですが、それも遠い昔。大宮東映は東映の直営館で東映の邦画をブロックブッキングで流しています。しかし、同じ映画を新京極の方(かつては弥生座 今はMOVIX京都)でも流しているので、そちらに行くことで事足りていたのです。しかし今回の「私のグランパ」は大宮東映一館のみの上映となったので、わざわざ大宮まで出向くことになったのです。ついでに言うと今まで招待券でしか入ったことがなく、本日初めて、金払って入りました。東映もやる気ないのか、宣伝もほとんどしてません。関西では舞台挨拶もなかったし。
五代珠子は父、母、祖母の4人家族で暮らしている、中一の女の子。そこに一人家族が帰ってくる、いや珠子にしてみれば増える、という感じか。祖父が帰ってくるのだが、珠子は一度も見たことが無い。それもそのはず、珠子が生まれてすぐのこと、お爺さんは刑務所に入ってしまったのだ。その彼が本日、帰ってくる。祖母は「顔を見たくない」と言い残すと親戚に身を寄せてしまった。
五代謙三、親しい人は皆、ゴダケンさんと呼ぶ、が帰ってきた。彼の罪状は何と殺人。珠子は驚くが、街の人の反応は厳しいものではなかった。着流しでフラリと商店街を歩いていると皆が暖かく迎えてくれる。毎晩毎晩、「じゃすみん」というバーで一杯やって帰ってくる。普段は穏やかだが、義に反する者がいると成敗する。孫をいじめる少年を成敗し、スカート切り裂き魔の腕をねじ上げる。街の少年は謙三を疎ましく思い、襲撃するがその仁徳に打たれて反省してしまう。
そんな彼を付狙う組織がある。疋田組だ。どうやら、彼が起こした殺人事件に関係しているらしい。珠子は何か起こるのではないか、と心配するが。。
主演は菅原文太。最近、文太が若い頃の作品ばかり見ているので、年いった姿には違和感ありますが面影はしっかり残っています。つうか、まだまだ完璧にカッコいいじゃないか。若い頃と違って、何ともノンビリとした口調で落ち着いた老人を好演しています。ああ、この人なら愛されてるだろうなあ。。という感じが伝わってきます。
正直、こういう人の周囲にいる人はしんどいと思いますが、皆それでも彼についていく。逃げた祖母にしても、「変に魅力があるからね。。」という台詞があるように「しょうがない」人として彼のことを愛し続けてきた。ただ、少ししんどくなったんでしょうなあ。「徳」という言葉があります。この漢字には「生まれもった本性をそのままにまっすぐにいきてゆく」という意味があります。このゴダケンさんは「徳」を貫いて生きてきたのです。「義」という本性をそのままにまっすぐに持って。こういう人には誰も勝てない。
映画を見ていると先がどうなるのか、読めなくなりますが基本的に人情ドラマです。それに角川映画のテイスト(一箇所、おいおいと思うシーンがあります。見てからのお楽しみ)をチラリと入れています。最近、日本映画見てないなあと言う人にはぜひオススメ。非常に日本映画らしいと言われる映画です。つまり、少々、ぬるいです。石原さとみはなかなか可愛いです。浅野忠信は無難にこなしてますが、もっとやんちゃして欲しかったな。
監督、脚本:東陽一
出演:菅原文太、石原さとみ、浅野忠信、光石研、伊武雅刀、波乃久里子、嶋田久作、宮崎美子、平田満
今週の素敵な一言
「どこで生きようがこの世は囹圄(れいぎょ)。生まれながらに捕らわれの身だからこそ、世の中をきれいにしたい。」
今週発売のぴあによると、三百人劇場に先駆けて、難波の千日会館で「深作欣二監督追悼フェア」が行われます。
4/12(土)〜14(月)
狼と豚、仁義無き戦い
4/15(火)〜18(金)
柳生一族の陰謀、やくざの墓場・くちなしの花
4/19(土)〜4/21(月)
魔界転生、バトル・ロワイヤル(特別編)
4/22(火)〜25(金)
ジャコ萬と鉄、仁義無き戦い・完結編
惜しむらくは。。。たった二週間と公開時期が短いこと。。そして。。最も見たい「やくざの墓場・くちなしの花」をやるのが平日だということ。。ううむ。。どうしようか。。さすがに平日から休むのはまずいかな。。研修中だしな。。少し、考えます。。しかし、千日劇場、26日からは「ワンピース」やるらしい。子供行くのか?
素晴らしく、晴れ上がった日曜日の昼下がり。花見に行く人を尻目に殺して、ほぼ一年ぶりに大宮東映に行って参りました。私も映画ファンを5年ばかりやってますが、大宮東映に行くのはほんの数回。小学生の頃、「東映まんが祭り」は毎年行ってましたので「映画館と言えば、大宮」と思っていたのですが、それも遠い昔。大宮東映は東映の直営館で東映の邦画をブロックブッキングで流しています。しかし、同じ映画を新京極の方(かつては弥生座 今はMOVIX京都)でも流しているので、そちらに行くことで事足りていたのです。しかし今回の「私のグランパ」は大宮東映一館のみの上映となったので、わざわざ大宮まで出向くことになったのです。ついでに言うと今まで招待券でしか入ったことがなく、本日初めて、金払って入りました。東映もやる気ないのか、宣伝もほとんどしてません。関西では舞台挨拶もなかったし。
五代珠子は父、母、祖母の4人家族で暮らしている、中一の女の子。そこに一人家族が帰ってくる、いや珠子にしてみれば増える、という感じか。祖父が帰ってくるのだが、珠子は一度も見たことが無い。それもそのはず、珠子が生まれてすぐのこと、お爺さんは刑務所に入ってしまったのだ。その彼が本日、帰ってくる。祖母は「顔を見たくない」と言い残すと親戚に身を寄せてしまった。
五代謙三、親しい人は皆、ゴダケンさんと呼ぶ、が帰ってきた。彼の罪状は何と殺人。珠子は驚くが、街の人の反応は厳しいものではなかった。着流しでフラリと商店街を歩いていると皆が暖かく迎えてくれる。毎晩毎晩、「じゃすみん」というバーで一杯やって帰ってくる。普段は穏やかだが、義に反する者がいると成敗する。孫をいじめる少年を成敗し、スカート切り裂き魔の腕をねじ上げる。街の少年は謙三を疎ましく思い、襲撃するがその仁徳に打たれて反省してしまう。
そんな彼を付狙う組織がある。疋田組だ。どうやら、彼が起こした殺人事件に関係しているらしい。珠子は何か起こるのではないか、と心配するが。。
主演は菅原文太。最近、文太が若い頃の作品ばかり見ているので、年いった姿には違和感ありますが面影はしっかり残っています。つうか、まだまだ完璧にカッコいいじゃないか。若い頃と違って、何ともノンビリとした口調で落ち着いた老人を好演しています。ああ、この人なら愛されてるだろうなあ。。という感じが伝わってきます。
正直、こういう人の周囲にいる人はしんどいと思いますが、皆それでも彼についていく。逃げた祖母にしても、「変に魅力があるからね。。」という台詞があるように「しょうがない」人として彼のことを愛し続けてきた。ただ、少ししんどくなったんでしょうなあ。「徳」という言葉があります。この漢字には「生まれもった本性をそのままにまっすぐにいきてゆく」という意味があります。このゴダケンさんは「徳」を貫いて生きてきたのです。「義」という本性をそのままにまっすぐに持って。こういう人には誰も勝てない。
映画を見ていると先がどうなるのか、読めなくなりますが基本的に人情ドラマです。それに角川映画のテイスト(一箇所、おいおいと思うシーンがあります。見てからのお楽しみ)をチラリと入れています。最近、日本映画見てないなあと言う人にはぜひオススメ。非常に日本映画らしいと言われる映画です。つまり、少々、ぬるいです。石原さとみはなかなか可愛いです。浅野忠信は無難にこなしてますが、もっとやんちゃして欲しかったな。
監督、脚本:東陽一
出演:菅原文太、石原さとみ、浅野忠信、光石研、伊武雅刀、波乃久里子、嶋田久作、宮崎美子、平田満
今週の素敵な一言
「どこで生きようがこの世は囹圄(れいぎょ)。生まれながらに捕らわれの身だからこそ、世の中をきれいにしたい。」
「キネマの星座」推奨映画100本
2003年4月5日 毎週、土曜日は今週見た映画の感想なのですが今週は何も見ておらんので(何年ぶりか)当サイトが推奨する映画100本の発表をやります。ホームページの中のコーナーを改訂したものです。まあお暇なら見てやってください。
見事に風邪を引きました。巷のような朝8時から20時までの研修ならギブアップしとったでしょう。うちは9時〜17時で、合宿もありませんでした。いい会社だ。
洋画、邦画、共に50本です。
まずは洋画
アイアン・ジャイアント
ギャラクシー・クエスト
スペース・カウボーイ
恋愛小説家
バッファロー66’
カッコーの巣の上で
ラブゴーゴー(台湾)
ベストフレンズウェディング
サウスパーク 無修正映画版
少林サッカー
トゥルーマンショー
アメリカン・ビューティー
マトリックス
バットマン
クロッシングガード
彼女は最高!
L・Aコンフィデンシャル
マウス・ハント
屋根の上のバイオリン弾き(ロ)
クライム・ダイヤモンド
ファイトクラブ
リトルショップ・オブ・ホラーズ
アパートの鍵貸します
バットマン リターンズ
食神(香港)
ウワサの真相 WAG THE DOG
海の上のピアニスト
リトル・ダンサー(英)
アンタッチャブル
トイ・ストーリー2
ガイア・ガールズ
スナッチ
メリーに首ったけ
タクシー・ドライバー
りんご(イラン)
リアリティ・バイツ
200本のたばこ
フル・モンティ(英)
マグノリア
メルシイ!人生
ガタカ
フェイス/オフ
ビヨンド・サイレンス
雨に唄えば
ビューティフル・ガールズ
ベイブ
ライフ・イズ・ビューティフル
パルプフィクション
自転車どろぼう(伊)
燃えよ!ドラゴン
次に邦画
国会へ行こう!
赤い橋の下のぬるい水
家族ゲーム
クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦
丹下左膳余話 百万両の壺
のど自慢
皆月
刑法39条
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
ガキ帝国
たそがれ清兵衛
CURE
仁義無き戦いシリーズ(全五部作)
人情紙風船
コミック雑誌なんかいらない!
バトル・ロワイヤル
鴛鴦歌合戦
ごめん
その男、凶暴につき
男はつらいよ 望郷編
本日休診
ナビィの恋
GO
ジャズ大名
ニッポン無責任時代
社長三代記
どら平太
麻雀放浪記
肉弾
竜馬暗殺
遥かな時代の階段を
ゆきゆきて、神軍
独立愚連隊
幕末太陽傳
椿三十郎
バタアシ金魚
大誘拐
県警対組織暴力
七人の侍
アベック・モン・マリ
顔
生きものの記録
釣りバカ日誌12 史上最大の有休休暇
千年女優
生まれてはみたけれど
夫婦善哉
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
非・バランス
OUT
AIKI
お退屈様でした。
質問はバシバシ受け付けます。
ホームページはこちら→
http://www.nkyo.net/~tetorapot/
見事に風邪を引きました。巷のような朝8時から20時までの研修ならギブアップしとったでしょう。うちは9時〜17時で、合宿もありませんでした。いい会社だ。
洋画、邦画、共に50本です。
まずは洋画
アイアン・ジャイアント
ギャラクシー・クエスト
スペース・カウボーイ
恋愛小説家
バッファロー66’
カッコーの巣の上で
ラブゴーゴー(台湾)
ベストフレンズウェディング
サウスパーク 無修正映画版
少林サッカー
トゥルーマンショー
アメリカン・ビューティー
マトリックス
バットマン
クロッシングガード
彼女は最高!
L・Aコンフィデンシャル
マウス・ハント
屋根の上のバイオリン弾き(ロ)
クライム・ダイヤモンド
ファイトクラブ
リトルショップ・オブ・ホラーズ
アパートの鍵貸します
バットマン リターンズ
食神(香港)
ウワサの真相 WAG THE DOG
海の上のピアニスト
リトル・ダンサー(英)
アンタッチャブル
トイ・ストーリー2
ガイア・ガールズ
スナッチ
メリーに首ったけ
タクシー・ドライバー
りんご(イラン)
リアリティ・バイツ
200本のたばこ
フル・モンティ(英)
マグノリア
メルシイ!人生
ガタカ
フェイス/オフ
ビヨンド・サイレンス
雨に唄えば
ビューティフル・ガールズ
ベイブ
ライフ・イズ・ビューティフル
パルプフィクション
自転車どろぼう(伊)
燃えよ!ドラゴン
次に邦画
国会へ行こう!
赤い橋の下のぬるい水
家族ゲーム
クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦
丹下左膳余話 百万両の壺
のど自慢
皆月
刑法39条
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
ガキ帝国
たそがれ清兵衛
CURE
仁義無き戦いシリーズ(全五部作)
人情紙風船
コミック雑誌なんかいらない!
バトル・ロワイヤル
鴛鴦歌合戦
ごめん
その男、凶暴につき
男はつらいよ 望郷編
本日休診
ナビィの恋
GO
ジャズ大名
ニッポン無責任時代
社長三代記
どら平太
麻雀放浪記
肉弾
竜馬暗殺
遥かな時代の階段を
ゆきゆきて、神軍
独立愚連隊
幕末太陽傳
椿三十郎
バタアシ金魚
大誘拐
県警対組織暴力
七人の侍
アベック・モン・マリ
顔
生きものの記録
釣りバカ日誌12 史上最大の有休休暇
千年女優
生まれてはみたけれど
夫婦善哉
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
非・バランス
OUT
AIKI
お退屈様でした。
質問はバシバシ受け付けます。
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深作まつり第八夜「阿部一族」
2003年4月3日 11時過ぎると元気が沸いてくるこの体。やっぱ私、夜型なのかなあ。。
さて今日も始まった「深作まつり」。4月末から、三百人劇場にて「追悼特集 映画監督・深作欣二」も始まるようです。
参考
http://www.bekkoame.ne.jp/~darts/pagej022.html
あーオレもカタギじゃなかったら、寝袋もって東京に行くのに!まあ関西でもやるようなので、期待して待ちましょう。もちろん、このサイトでも大々的に取上げます。あんまり効果ないけど。
本日、第八夜は「阿部一族」。1995年に撮られたテレビドラマのようです。松竹が製作しています。フィルモグラフィを見ると、94年の「忠臣蔵外伝」から99年の「おもちゃ」まで映画撮ってないんですね。何と勿体無い。最も深作監督は映画だけでなく、ドラマ、舞台の監督などもやっていたようです。この「阿部一族」もテレビドラマとは言え、フィルム撮りで俳優も豪華だし、アクションシーンもしっかり撮っています。原作はもちろん、森鴎外の「阿部一族」です。実は読んでおりません。
時は江戸時代。熊本藩主・細川忠利は病の床にあった。当時、殉死の風習は色濃く残っており、家臣の阿部弥一右衛門は忠利に殉死を願い出るが、拒否される。忠利は殉死を禁じたのだ。しかし、家老の殉死から始まり、次々と側近の者は自害していった。忠利に飼われていたタカまでもが火の中に飛び込んだ。もう止められない。跡目を相続した光久は殉死を固く禁じたが、「腹を切らない者は臆病者だ」とまで噂されるようになった。殿の命令を守り、腹を切らなかった阿部弥一右衛門だったが回りの声に推されるように、彼は自害した。
悲嘆に暮れる阿部一族。しかし、さらなる不運が阿部一族を襲う。普通、殉死者の石高は息子に継がされるのだが、阿部弥一右衛門においてはそれが許されなかったのだ。殉死を禁じた光久の命令に逆らった家臣への見せしめだった。長男の権兵衛はそれを不服として、忠利の一周忌に乱行を引き起こす。
「忠臣蔵外伝」の直後に撮った作品だからか、作品の雰囲気は近い。悪役が白塗りなのもそうだし、キャストも佐藤浩市、六平直政、蟹江敬三、石橋蓮司と重なっています。特に石橋蓮司の白塗りが怖いです。ただこの映画で一番かっこよかったのは真田広之でも佐藤浩市でもなく、蟹江敬三。髷を切り捨て、「侍など辞めたわ!」と言い放つ姿は最高。
今の常識から言うと殉死は明らかに異常。でも当時からすれば、常識に近いことだったようです。ただ自殺する本人にしてみたらたまったもんじゃないですがね。ただもっと気の毒なのは跡目を継ぐ殿様。「余の為には働けぬということか!」と光久は怒りますが、その怒りはごもっとも。その苛立ちはよくわかる。
以前、熊本に行った時に細川家の墓を見て来ました。作品でも最後に紹介されていた忠利の墓標と殉死者の墓も見てきました。熊本城も出てきます。でも熊本の観光資源ってこの二つと水前寺公園ぐらいしかないのね。。
参考
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Sumire/6115/diary/fukasaku.html
1995年作品
監督:深作欣二、脚本:古田求
出演:山崎努、佐藤浩市、蟹江敬三、真田広之、六平直政、石橋蓮司
さて今日も始まった「深作まつり」。4月末から、三百人劇場にて「追悼特集 映画監督・深作欣二」も始まるようです。
参考
http://www.bekkoame.ne.jp/~darts/pagej022.html
あーオレもカタギじゃなかったら、寝袋もって東京に行くのに!まあ関西でもやるようなので、期待して待ちましょう。もちろん、このサイトでも大々的に取上げます。あんまり効果ないけど。
本日、第八夜は「阿部一族」。1995年に撮られたテレビドラマのようです。松竹が製作しています。フィルモグラフィを見ると、94年の「忠臣蔵外伝」から99年の「おもちゃ」まで映画撮ってないんですね。何と勿体無い。最も深作監督は映画だけでなく、ドラマ、舞台の監督などもやっていたようです。この「阿部一族」もテレビドラマとは言え、フィルム撮りで俳優も豪華だし、アクションシーンもしっかり撮っています。原作はもちろん、森鴎外の「阿部一族」です。実は読んでおりません。
時は江戸時代。熊本藩主・細川忠利は病の床にあった。当時、殉死の風習は色濃く残っており、家臣の阿部弥一右衛門は忠利に殉死を願い出るが、拒否される。忠利は殉死を禁じたのだ。しかし、家老の殉死から始まり、次々と側近の者は自害していった。忠利に飼われていたタカまでもが火の中に飛び込んだ。もう止められない。跡目を相続した光久は殉死を固く禁じたが、「腹を切らない者は臆病者だ」とまで噂されるようになった。殿の命令を守り、腹を切らなかった阿部弥一右衛門だったが回りの声に推されるように、彼は自害した。
悲嘆に暮れる阿部一族。しかし、さらなる不運が阿部一族を襲う。普通、殉死者の石高は息子に継がされるのだが、阿部弥一右衛門においてはそれが許されなかったのだ。殉死を禁じた光久の命令に逆らった家臣への見せしめだった。長男の権兵衛はそれを不服として、忠利の一周忌に乱行を引き起こす。
「忠臣蔵外伝」の直後に撮った作品だからか、作品の雰囲気は近い。悪役が白塗りなのもそうだし、キャストも佐藤浩市、六平直政、蟹江敬三、石橋蓮司と重なっています。特に石橋蓮司の白塗りが怖いです。ただこの映画で一番かっこよかったのは真田広之でも佐藤浩市でもなく、蟹江敬三。髷を切り捨て、「侍など辞めたわ!」と言い放つ姿は最高。
今の常識から言うと殉死は明らかに異常。でも当時からすれば、常識に近いことだったようです。ただ自殺する本人にしてみたらたまったもんじゃないですがね。ただもっと気の毒なのは跡目を継ぐ殿様。「余の為には働けぬということか!」と光久は怒りますが、その怒りはごもっとも。その苛立ちはよくわかる。
以前、熊本に行った時に細川家の墓を見て来ました。作品でも最後に紹介されていた忠利の墓標と殉死者の墓も見てきました。熊本城も出てきます。でも熊本の観光資源ってこの二つと水前寺公園ぐらいしかないのね。。
参考
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Sumire/6115/diary/fukasaku.html
1995年作品
監督:深作欣二、脚本:古田求
出演:山崎努、佐藤浩市、蟹江敬三、真田広之、六平直政、石橋蓮司
【悲報】レスリーチャン自殺&今週末公開の気になる映画
2003年4月2日 レスリーチャン自殺。最近、俳優の自殺が続きますな。残念です。彼の出演作品で私が最も印象に残っているのはやはり、「覇王別姫 さらばわが愛」ですな。ちょうど映画を見始めた時期に見たので大変、印象に残りました。それからやっぱあれですね。「男達の挽歌」。中国語の授業で見たのですが、凄く面白かったです。「欲望の翼」もよかったしなあ。但し、最近のは全然見てませんでした。「金枝玉葉」とかも面白いそうですが、なんか見る気がしなかった。経歴を見てみると意外に売れるのに時間がかかってるし、俳優を廃業したこともある苦労人。なんか。。勿体無いなあ。。スター不在の香港映画界。チュウ・シンチー、一人で支えて行けと言うのか。。合掌。
研修始まりましたが当分は暇なんで更新は今まで通り、続けます。
☆今週末公開の気になる映画(関西)☆
当ホームページでは週末に1本、映画館で映画を見ようという運動を勝手にやっとります。もちろん、2本以上でも結構。週1本見るだけでも年にならすと50本見てることになります。50本も見てれば立派な映画ファンですし、かなりいろんな分野を見てることになりますので映画ファン同士の会話も広がります。その1本を私の勘で書きます。もちろん、薦めた以上は責任もって私は見に行きます。対象は主に京都を中心にした関西方面の映画館で公開されている映画です。まあ見たい映画があれば、それに越したことはないです。あんまり意味がないコーナーです。まあお暇ならどうぞ。
◎わたしのグランパ(大宮東映)
→東陽一の作品、筒井康隆原作という触れ込みよりも久々の菅原文太主演をもっと大きく載せて欲しい。>東映宣伝部 しかも共演が浅野忠信。水と油と思われるこの二人がどうからむのか。それを想像するだけで楽しい。初日に行きます。
○笑うイラク魂 民の声を聞け(シネ・ヌーヴォ)
→シネ・ヌーヴォは思想的に完全に左に傾いてるので、あんまり好きじゃないんだけどこのドキュメンタリーは見てみたい。昨年末に取材されたイラク人へのインタビューが集めてある。外から色々言っても内部の人がどう思ってるのか、何を考えているのか。それを一度見てみたい。まあそれすらも恣意的に判断することができるのもドキュメンタリーなんですがね。
△アザー・ファイナル(テアトル梅田)
→昨年のワールドカップ中にひっそりと行われた最下位決定戦のドキュメンタリー。ブータンは「ザ・カップ 夢のアンテナ」という坊さんがサッカー見る映画があるぐらいなのでとてもサッカーが好きな国らしい。少し興味を覚えているが、サッカー知らないからなあ。。わたし。
ホームページもよろしく→http://www.nkyo.net/~tetorapot/
研修始まりましたが当分は暇なんで更新は今まで通り、続けます。
☆今週末公開の気になる映画(関西)☆
当ホームページでは週末に1本、映画館で映画を見ようという運動を勝手にやっとります。もちろん、2本以上でも結構。週1本見るだけでも年にならすと50本見てることになります。50本も見てれば立派な映画ファンですし、かなりいろんな分野を見てることになりますので映画ファン同士の会話も広がります。その1本を私の勘で書きます。もちろん、薦めた以上は責任もって私は見に行きます。対象は主に京都を中心にした関西方面の映画館で公開されている映画です。まあ見たい映画があれば、それに越したことはないです。あんまり意味がないコーナーです。まあお暇ならどうぞ。
◎わたしのグランパ(大宮東映)
→東陽一の作品、筒井康隆原作という触れ込みよりも久々の菅原文太主演をもっと大きく載せて欲しい。>東映宣伝部 しかも共演が浅野忠信。水と油と思われるこの二人がどうからむのか。それを想像するだけで楽しい。初日に行きます。
○笑うイラク魂 民の声を聞け(シネ・ヌーヴォ)
→シネ・ヌーヴォは思想的に完全に左に傾いてるので、あんまり好きじゃないんだけどこのドキュメンタリーは見てみたい。昨年末に取材されたイラク人へのインタビューが集めてある。外から色々言っても内部の人がどう思ってるのか、何を考えているのか。それを一度見てみたい。まあそれすらも恣意的に判断することができるのもドキュメンタリーなんですがね。
△アザー・ファイナル(テアトル梅田)
→昨年のワールドカップ中にひっそりと行われた最下位決定戦のドキュメンタリー。ブータンは「ザ・カップ 夢のアンテナ」という坊さんがサッカー見る映画があるぐらいなのでとてもサッカーが好きな国らしい。少し興味を覚えているが、サッカー知らないからなあ。。わたし。
ホームページもよろしく→http://www.nkyo.net/~tetorapot/
3月もおしまい!今年前々半の映画総決算!明日から堅気だ!まんどくせ
2003年3月31日 三月もおしまい。何だかんだ、3ヶ月で51本。よく見たなあ。。堅気になってもこんだけ見れるかしら。まあこの1月から3月までもフルタイムでアルバイトしてて(半休はしょっちゅう取ったが)この本数ですから、このぐらい見るかも知れません。つうか、増えそうな気がする。。
ただ今年の前々半ですが、正直もう一つだった。特に洋画はロードオブザリング、戦場のピアニスト、ボウリング。。ぐらいかな。邦画も壬生義士伝、刑務所の中ぐらいで特に凄い作品はなかった。4月からに期待。
4月以降、楽しみなのは日本映画では「スパイ・ゾルゲ」「私のグランパ」「人斬り銀次」「クレヨンしんちゃん」、洋画は「シカゴ」「アバウト・シュミット」が楽しみです。なんで4月になってからこういう作品、始まるかな。。
以下は簡単な採点表です。◎は年間ランキング入りするだろう作品、○はまあよかった、△はお好きな方はどうぞ、×は好きくない作品です。ええ加減です。
×木曜組曲 1 /5 動物園前シネフェスタ4(Screen2)
◎刑務所の中 1/18 シネクイント
△刑事まつり 1/18 シネマ下北沢
×水の女 1/21 みなみ会館
◎ラスト・シーン 1/24 シネ・リーブル梅田1
△黄泉がえり 1/25 京都宝塚劇場
◎壬生義士伝 1/26 MOVIX京都シアター1
○新・仁義無き戦い/謀殺 2/15 京極弥生座1
△13階段 2/16 京都宝塚劇場
△アカルイミライ 2/27 みなみ会館
○理髪店主の悲しみ 3/1 動物園前シネフェスタ4(SCREEN4)
△青の炎 3/18 美松劇場
×火星のカノン 3/26 京極弥生座1
×OKITE・やくざの詩 3/29 ホクテン座1
○8人の女たち 1/5 動物園前シネフェスタ4(Screen2)
△至福のとき 1/22 京都朝日シネマ2
△キス★キス★バン★バン 1/24 心斎橋シネマ・ドゥ
×ギャング・オブ・ニューヨーク 1/28 MOVIX京都シアター3
○オールドルーキー 2/5 MOVIX京都シアター5
△酔っ払った馬の時間 2/7 動物園前シネフェスタ4(SCREEN2)
◎戦場のピアニスト 2/7 御堂会館(試写会)
×007 ダイ・アザナー・ディ 2/11 大阪厚生年金会館(試写会)
○ストーカー 2/15 美松劇場2
○レッド・ドラゴン 2/18 京極東宝2
×スコルピオンの恋まじない 2/23 MOVIX京都シアター6
◎ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 2/26 MOVIX京都シアター3
×クリスティーナの好きなコト 3/1 三番街シネマ
○バティニョールおじさん 3/1 テアトル梅田2
×タキシード 3/16 京極東宝1
○ストーリー・テリング 3/18 京極弥生座1
◎ボウリング・フォー・コロンバイン 3/24 みなみ会館
×ノー・グッド・シングス 3/26 京極東宝2
○キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 3/28 京都スカラ座
明日から研修です。働くのはいいのですが、新しい人間関係を築くのが億劫じゃ。。はあ。。まんどくせ。
ただ今年の前々半ですが、正直もう一つだった。特に洋画はロードオブザリング、戦場のピアニスト、ボウリング。。ぐらいかな。邦画も壬生義士伝、刑務所の中ぐらいで特に凄い作品はなかった。4月からに期待。
4月以降、楽しみなのは日本映画では「スパイ・ゾルゲ」「私のグランパ」「人斬り銀次」「クレヨンしんちゃん」、洋画は「シカゴ」「アバウト・シュミット」が楽しみです。なんで4月になってからこういう作品、始まるかな。。
以下は簡単な採点表です。◎は年間ランキング入りするだろう作品、○はまあよかった、△はお好きな方はどうぞ、×は好きくない作品です。ええ加減です。
×木曜組曲 1 /5 動物園前シネフェスタ4(Screen2)
◎刑務所の中 1/18 シネクイント
△刑事まつり 1/18 シネマ下北沢
×水の女 1/21 みなみ会館
◎ラスト・シーン 1/24 シネ・リーブル梅田1
△黄泉がえり 1/25 京都宝塚劇場
◎壬生義士伝 1/26 MOVIX京都シアター1
○新・仁義無き戦い/謀殺 2/15 京極弥生座1
△13階段 2/16 京都宝塚劇場
△アカルイミライ 2/27 みなみ会館
○理髪店主の悲しみ 3/1 動物園前シネフェスタ4(SCREEN4)
△青の炎 3/18 美松劇場
×火星のカノン 3/26 京極弥生座1
×OKITE・やくざの詩 3/29 ホクテン座1
○8人の女たち 1/5 動物園前シネフェスタ4(Screen2)
△至福のとき 1/22 京都朝日シネマ2
△キス★キス★バン★バン 1/24 心斎橋シネマ・ドゥ
×ギャング・オブ・ニューヨーク 1/28 MOVIX京都シアター3
○オールドルーキー 2/5 MOVIX京都シアター5
△酔っ払った馬の時間 2/7 動物園前シネフェスタ4(SCREEN2)
◎戦場のピアニスト 2/7 御堂会館(試写会)
×007 ダイ・アザナー・ディ 2/11 大阪厚生年金会館(試写会)
○ストーカー 2/15 美松劇場2
○レッド・ドラゴン 2/18 京極東宝2
×スコルピオンの恋まじない 2/23 MOVIX京都シアター6
◎ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 2/26 MOVIX京都シアター3
×クリスティーナの好きなコト 3/1 三番街シネマ
○バティニョールおじさん 3/1 テアトル梅田2
×タキシード 3/16 京極東宝1
○ストーリー・テリング 3/18 京極弥生座1
◎ボウリング・フォー・コロンバイン 3/24 みなみ会館
×ノー・グッド・シングス 3/26 京極東宝2
○キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 3/28 京都スカラ座
明日から研修です。働くのはいいのですが、新しい人間関係を築くのが億劫じゃ。。はあ。。まんどくせ。
アメリカの内と外「ボウリング・フォー・コロンバイン」
2003年3月30日 今週末から公開された「ボウリング・フォー・コロンバイン」の先行レイトショーに行って来ました。監督は「アホでマヌケなアメリカ白人」の著者、マイケル・ムーア。
もじゃもじゃ頭に出っ腹、と見た目は普通のオッサンだが大変、頭が切れます。ありとあらゆる資料を読み込んで分析を行い、突撃取材で本音を聞き取る。アカデミー賞受賞でスピーチしていた姿を覚えておられる方もいらっしゃるでしょう。
私がこの映画を見た当日(3月24日)、この映画はカンヌ国際映画祭特別賞受賞に引き続き、アカデミードキュメンタリー賞を受賞しました。東京では恵比寿ガーデンシネマにて記録的なヒットを樹立。シネコンを始め、多くの映画館で上映されました。満を持しての関西上陸。平日レイトでも座れぬかもしれぬ、と恐る恐るみなみ会館に行くと客はちらほら。半分ぐらいの入りでした。ただ昨日の梅田ガーデンシネマはごった返していたそうですからやはり注目度はナンバー1でしょう。
1999年の春。アメリカの片田舎、コロラド州のコロンバイン高校で銃の乱射事件が起こった。犯人は二人の高校生。12人の生徒と1人の教師を射殺し、最後に打ち抜いたのは自らの頭だった。別名、トレンチコートマフィア事件である。
この事件は全米を震撼させた。あらゆるメディアが原因を探し始めた。暴力映画が悪い、いや暴力ゲームが悪い。やれ家庭の崩壊だ。いや、少年がファンだったマリリン・マンソンが悪いのだ。彼のコロラド州で行われる予定だったコンサートは中止に追い込まれた。
「テレビネーション」のホストを勤めるマイケル・ムーアはこの事件を調べ始めて、ある事実に突き当たる。この日、二人の少年は朝の6時からボウリングに興じていたと言うのだ。彼は言う。「マリリン・マンソンのライブを禁止するのなら、なぜボウリングを禁止しないのか。」本当に暴力映画が悪いのか?アメリカ映画は世界で公開されている。本当に暴力ゲームが悪いのか?暴力ゲームのほとんどは日本製だ。家庭の崩壊が原因か?離婚率はイギリスの方が高い。なのに、イギリス、ドイツ、日本の銃犯罪の件数は500にも満たない。アメリカの件数は10000を超えている。。マイケル・ムーアはマイク片手に突撃取材を始めた。自らが住む、アメリカの病巣を見極めるべく。
そしてミシガン州フリント、彼が生まれ育った町で大事件が起こる。6歳の少年が家にあった銃で同級生の少女を射殺したのだ。そして彼は最後のインタビューを申し込む。インタビューの相手は全米ライフル協会の会長・チャールストン・ヘストンであった。
二時間近くあるドキュメンタリーですが厭きることなく、見せてくれます。彼は元々テレビの人なのでこういう堅い話題をやわらかく見せるのがとてもうまい。日本でもドキュメンタリー作家は多くいますが、こうした工夫が全く足りない。私は森達也(「A」、「A2」)を高く評価していますが、彼でもこうした視点には欠けているような気がする。総じて「この人を見よ!」的な見せ方でこれでは興味のある人しかついてこない。はっきり言うと市民運動のイベントに使われるドキュメンタリー作りしかしていない。多くのドキュメンタリーを公開し続けたBOX東中野の閉館も決まり、今後もこの傾向が強まると思いますが、少しはマイケル・ムーアを見習って「堅い話題をやわらかく」見せる工夫をしていただきたい。
映画の中でフリントの保安官はこう呟く。
「もし銃があったら、この世は平和なるのならアメリカは一番平和だ。しかし真相は逆だ。」
日本ならどうだろう。実生活で「こいつ、殺してやろうか」と思うことはしょっちゅうである。しかし我慢する。銃社会容認派は言う。「罪を犯した者には重い罪が与えられる。刑罰が犯罪の抑止力になる」と。確かにそうである。誰だって刑務所なんか行きたくない。しかしそれは冷静な思考である。もう頭が湯だってしまった人はそんなことを考えない。もしくは、刑務所に入ってもかまわないと思って殺すことだってありえる。人間はそんなに上等なもんじゃないのだ。殺そうと決めるが、ここで気付く。どうやって殺そうか、と。アメリカはここが違う。殺そうと思った瞬間に既にベレッタを握っているのである。後は引き金を引くだけ。。これが銃の危険性である。実際、カッとなって殺す対象は肉親であることが多い。そして後悔する。想像力が足りないのだ。
映画の中でこういうやり取りがある。
「俺は枕の下に44口径のマグナムを持ってるんだぜ」
「本当か?一度見せてくれ」
(中略)
「憲法は銃の所持を認めているぜ」
「違う、武器の所持を認めているんだ。核兵器を持とうと思うか?」
「いらないね」
「許されたら持ちたい?」
「許されたっていらない。」
「規制は必要だと思う?」
「ああ、必要だね。世の中、物騒な奴ばっかりだ」
世間から見れば枕元に44口径の銃を持っている奴は充分、物騒だと思う。しかし本人は気付いていないのだ。もうお気付きでしょう。これが現在のアメリカの姿なんである。イラクも北朝鮮も確かに危険である。しかし一番怖いのは国際的な合意を待つという余裕すらも無く、攻撃を始めてしまう世界最強の国である。何怯えることあろう、他の国にはもはや理解できないのだ。私にも理解できない。9・11がそのきっかけになったと思うが根はずっとずっと深い。そうしたアメリカの姿がおぼろげながら見えて来るきっかけになる映画です。ぜひぜひ、万難を排してご覧ください。
もじゃもじゃ頭に出っ腹、と見た目は普通のオッサンだが大変、頭が切れます。ありとあらゆる資料を読み込んで分析を行い、突撃取材で本音を聞き取る。アカデミー賞受賞でスピーチしていた姿を覚えておられる方もいらっしゃるでしょう。
私がこの映画を見た当日(3月24日)、この映画はカンヌ国際映画祭特別賞受賞に引き続き、アカデミードキュメンタリー賞を受賞しました。東京では恵比寿ガーデンシネマにて記録的なヒットを樹立。シネコンを始め、多くの映画館で上映されました。満を持しての関西上陸。平日レイトでも座れぬかもしれぬ、と恐る恐るみなみ会館に行くと客はちらほら。半分ぐらいの入りでした。ただ昨日の梅田ガーデンシネマはごった返していたそうですからやはり注目度はナンバー1でしょう。
1999年の春。アメリカの片田舎、コロラド州のコロンバイン高校で銃の乱射事件が起こった。犯人は二人の高校生。12人の生徒と1人の教師を射殺し、最後に打ち抜いたのは自らの頭だった。別名、トレンチコートマフィア事件である。
この事件は全米を震撼させた。あらゆるメディアが原因を探し始めた。暴力映画が悪い、いや暴力ゲームが悪い。やれ家庭の崩壊だ。いや、少年がファンだったマリリン・マンソンが悪いのだ。彼のコロラド州で行われる予定だったコンサートは中止に追い込まれた。
「テレビネーション」のホストを勤めるマイケル・ムーアはこの事件を調べ始めて、ある事実に突き当たる。この日、二人の少年は朝の6時からボウリングに興じていたと言うのだ。彼は言う。「マリリン・マンソンのライブを禁止するのなら、なぜボウリングを禁止しないのか。」本当に暴力映画が悪いのか?アメリカ映画は世界で公開されている。本当に暴力ゲームが悪いのか?暴力ゲームのほとんどは日本製だ。家庭の崩壊が原因か?離婚率はイギリスの方が高い。なのに、イギリス、ドイツ、日本の銃犯罪の件数は500にも満たない。アメリカの件数は10000を超えている。。マイケル・ムーアはマイク片手に突撃取材を始めた。自らが住む、アメリカの病巣を見極めるべく。
そしてミシガン州フリント、彼が生まれ育った町で大事件が起こる。6歳の少年が家にあった銃で同級生の少女を射殺したのだ。そして彼は最後のインタビューを申し込む。インタビューの相手は全米ライフル協会の会長・チャールストン・ヘストンであった。
二時間近くあるドキュメンタリーですが厭きることなく、見せてくれます。彼は元々テレビの人なのでこういう堅い話題をやわらかく見せるのがとてもうまい。日本でもドキュメンタリー作家は多くいますが、こうした工夫が全く足りない。私は森達也(「A」、「A2」)を高く評価していますが、彼でもこうした視点には欠けているような気がする。総じて「この人を見よ!」的な見せ方でこれでは興味のある人しかついてこない。はっきり言うと市民運動のイベントに使われるドキュメンタリー作りしかしていない。多くのドキュメンタリーを公開し続けたBOX東中野の閉館も決まり、今後もこの傾向が強まると思いますが、少しはマイケル・ムーアを見習って「堅い話題をやわらかく」見せる工夫をしていただきたい。
映画の中でフリントの保安官はこう呟く。
「もし銃があったら、この世は平和なるのならアメリカは一番平和だ。しかし真相は逆だ。」
日本ならどうだろう。実生活で「こいつ、殺してやろうか」と思うことはしょっちゅうである。しかし我慢する。銃社会容認派は言う。「罪を犯した者には重い罪が与えられる。刑罰が犯罪の抑止力になる」と。確かにそうである。誰だって刑務所なんか行きたくない。しかしそれは冷静な思考である。もう頭が湯だってしまった人はそんなことを考えない。もしくは、刑務所に入ってもかまわないと思って殺すことだってありえる。人間はそんなに上等なもんじゃないのだ。殺そうと決めるが、ここで気付く。どうやって殺そうか、と。アメリカはここが違う。殺そうと思った瞬間に既にベレッタを握っているのである。後は引き金を引くだけ。。これが銃の危険性である。実際、カッとなって殺す対象は肉親であることが多い。そして後悔する。想像力が足りないのだ。
映画の中でこういうやり取りがある。
「俺は枕の下に44口径のマグナムを持ってるんだぜ」
「本当か?一度見せてくれ」
(中略)
「憲法は銃の所持を認めているぜ」
「違う、武器の所持を認めているんだ。核兵器を持とうと思うか?」
「いらないね」
「許されたら持ちたい?」
「許されたっていらない。」
「規制は必要だと思う?」
「ああ、必要だね。世の中、物騒な奴ばっかりだ」
世間から見れば枕元に44口径の銃を持っている奴は充分、物騒だと思う。しかし本人は気付いていないのだ。もうお気付きでしょう。これが現在のアメリカの姿なんである。イラクも北朝鮮も確かに危険である。しかし一番怖いのは国際的な合意を待つという余裕すらも無く、攻撃を始めてしまう世界最強の国である。何怯えることあろう、他の国にはもはや理解できないのだ。私にも理解できない。9・11がそのきっかけになったと思うが根はずっとずっと深い。そうしたアメリカの姿がおぼろげながら見えて来るきっかけになる映画です。ぜひぜひ、万難を排してご覧ください。
深作まつり第七夜「おもちゃ」
2003年3月27日 今日は1999年に撮られた「おもちゃ」。深作と言えば=ヤクザ、アクションという人がほとんどでしょうが、この作品はヤクザも警察もほとんど出てこない、祗園の芸者はんを題材に取った映画です。製作はいつもの東映ながら、脚本は日本インディーズ映画の祖、新藤兼人。新藤さんと深作監督の組み合わせというのも珍しい。撮影は木村大作。美術は西岡善信。なお助監督に深作健太の名前がクレジットされててます。企画を行ったのは深作監督とライジングプロの社長、平哲夫。今や塀の中の人でライジングプロも今やわけのわからん状態になってます。主演の宮本真希もその煽りを食らってか、もう一つパッとしませんなあ。。気の毒に。
昭和33年3月31日。売春防止法が施行され、全国から赤線の灯が消えました。戦前は遊郭、戦後になって赤線。言わば男の遊び場ですな。全国約3万9千軒の業者と従業員12万人が職を失いました。それ以来、一応売春業者は無くなった、ことになっております。売春防止法が制定されたのが昭和31年の5月24日。この年の1月に赤線で働く人たちによる、売春防止法反対運動が起こっております。この映画はちょうどその頃の京都は祗園のお話。
祗園の芸子屋、藤ノ屋に奉公するトキコ。藤ノ屋には照千代、君竜、染丸の3人の芸者さんがいます。それを束ねる里江はんは京都の大店の旦那、吉川の援助を受けて何とかやりくりをしています。まあ言わば愛人ですな。トキコはチビちゃん、チビちゃんと可愛がられています。そんなある日、大事件が持ち上がります。照千代が吉川の息子、純一と関係を持ち、怒った吉川に援助を打ち切られてしまったのでした。着物代を含め、色々とお金がかかるこの業界。トキコを芸者にするのも、色々とかかって最低500万円。里江は奔走して、金を集めるのでした。
古い京都が舞台になっています。京都も西陣当たりにはまだ古い家がたくさん残っております。祗園も大分変わりましたがまだまだ舞子はんもおりますし、お茶屋もあります。私の祖母は京都生まれの京都育ちで子供の時にいろんなことを教えてくれました。「遠慮のかたまり!」という言葉が劇中で出てきますがこの言葉も教えてもらいました。
トキコは貧しい職人の娘。実家に戻ると失業中の兄貴と学校にも行かず、内職の手伝いをしている妹がいます。彼女も高校にも上がらず、芸者になるための奉公。昔の言葉で言うと身売りということになるのかもしれません。こう書くと不幸に聞こえますが映画の中ではそうは描かれていません。どんな状況においても、自分の楽しみを見出し頑張っていけるのは”イキテクチカラ”だと思うのです。この映画で描かれる女性はそうした”イキテクチカラ”に傑出しています。それに対してか男は弱い。芸者に騙された!と憤る大学講師も自分が駄目なのは世の中のせいだ、と腐る兄貴、女に貢がせた金を奪って逃げる事業家。。何と情けない。。
最後のシーンについては賛否両論あると思います。何も脱がさないでもよかったんちゃうか、と思いますがあのシーンは芸子、舞子になるというのは余程の覚悟が必要だということを表していると思います。「騙します」という看板を上げて商売している、そういう業界ですからね、やっぱり。しんどい世界だと思います。現在、こうした花柳界はとんと減りましたが、かつてこうした世界があった、ということに思いを馳せるのもいいことだと思います。
監督、企画:深作欣二、 脚本:新藤兼人、撮影:木村大作、 美術:西岡善信
出演:宮本真希、富司純子、津川雅彦、南果歩、野川由美子、岡田茉莉子、喜多嶋舞、魏京子、月亭八光、六坂直正
今週の素敵すぎる一言
「お金の為なら何でもでけます。うちはおかあちゃんが芸子にしてくれてよかったと思てます。」
昭和33年3月31日。売春防止法が施行され、全国から赤線の灯が消えました。戦前は遊郭、戦後になって赤線。言わば男の遊び場ですな。全国約3万9千軒の業者と従業員12万人が職を失いました。それ以来、一応売春業者は無くなった、ことになっております。売春防止法が制定されたのが昭和31年の5月24日。この年の1月に赤線で働く人たちによる、売春防止法反対運動が起こっております。この映画はちょうどその頃の京都は祗園のお話。
祗園の芸子屋、藤ノ屋に奉公するトキコ。藤ノ屋には照千代、君竜、染丸の3人の芸者さんがいます。それを束ねる里江はんは京都の大店の旦那、吉川の援助を受けて何とかやりくりをしています。まあ言わば愛人ですな。トキコはチビちゃん、チビちゃんと可愛がられています。そんなある日、大事件が持ち上がります。照千代が吉川の息子、純一と関係を持ち、怒った吉川に援助を打ち切られてしまったのでした。着物代を含め、色々とお金がかかるこの業界。トキコを芸者にするのも、色々とかかって最低500万円。里江は奔走して、金を集めるのでした。
古い京都が舞台になっています。京都も西陣当たりにはまだ古い家がたくさん残っております。祗園も大分変わりましたがまだまだ舞子はんもおりますし、お茶屋もあります。私の祖母は京都生まれの京都育ちで子供の時にいろんなことを教えてくれました。「遠慮のかたまり!」という言葉が劇中で出てきますがこの言葉も教えてもらいました。
トキコは貧しい職人の娘。実家に戻ると失業中の兄貴と学校にも行かず、内職の手伝いをしている妹がいます。彼女も高校にも上がらず、芸者になるための奉公。昔の言葉で言うと身売りということになるのかもしれません。こう書くと不幸に聞こえますが映画の中ではそうは描かれていません。どんな状況においても、自分の楽しみを見出し頑張っていけるのは”イキテクチカラ”だと思うのです。この映画で描かれる女性はそうした”イキテクチカラ”に傑出しています。それに対してか男は弱い。芸者に騙された!と憤る大学講師も自分が駄目なのは世の中のせいだ、と腐る兄貴、女に貢がせた金を奪って逃げる事業家。。何と情けない。。
最後のシーンについては賛否両論あると思います。何も脱がさないでもよかったんちゃうか、と思いますがあのシーンは芸子、舞子になるというのは余程の覚悟が必要だということを表していると思います。「騙します」という看板を上げて商売している、そういう業界ですからね、やっぱり。しんどい世界だと思います。現在、こうした花柳界はとんと減りましたが、かつてこうした世界があった、ということに思いを馳せるのもいいことだと思います。
監督、企画:深作欣二、 脚本:新藤兼人、撮影:木村大作、 美術:西岡善信
出演:宮本真希、富司純子、津川雅彦、南果歩、野川由美子、岡田茉莉子、喜多嶋舞、魏京子、月亭八光、六坂直正
今週の素敵すぎる一言
「お金の為なら何でもでけます。うちはおかあちゃんが芸子にしてくれてよかったと思てます。」
サイト名が「キネマの星座」が変わります
2003年3月26日 本日よりサイト名を「キネマの星座」を変えさせていただきます。電影「男の星座」とはかの梶原一騎先生の自叙伝から取ったものなのですが、私よく考えるとこの作品も読んでおりませんし、(浅草キッドの「お笑い 男の星座」から取った、と言う方が正しい)インパクトも薄いと思われるからです。(「男の星座」で検索すると「お笑い 男の星座」しか出てこない。)ふっと思いついた題名ですが検索してみるとサイト名ではなかったので、私が使わせてもらうことに致しました。まあ映画の専門ページとして「キネマ」なり「映画」が入ってる方がわかりやすいでしょう。まあこれからもよろしく。なお更新予定ですが、きっちり守れるかどうか(私もカタギなもので)わかりませんが、以下のように決めておきます。
月曜日・・・「映画の感想」
関西の映画館で公開中の作品を中心とした映画の感想。日本映画が多いですがなるべく、様々な映画を紹介するようにします。
水曜日・・・「今週末に公開されているオススメの映画」
当ホームページでは週末に1本、映画館で映画を見ようという運動を勝手にやっとります。もちろん、2本以上でも結構。週1本見るだけでも年にならすと50本見てることになります。50本も見てれば立派な映画ファンですし、かなりいろんな分野を見てることになりますので映画ファン同士の会話も広がります。その1本を私の勘で書きます。もちろん、薦めた以上は責任もって私は見に行きます。対象は主に京都を中心にした関西方面の映画館で公開されている映画です。まあ見たい映画があれば、それに越したことはないです。あんまり意味がないコーナーです。まあお暇ならどうぞ。つうか、多分すぐ終わると思います。
木曜日・・・「日本映画特集」
木曜日は企画として日本映画の特集をやっていきます。現在は深作監督の作品を紹介する「深作まつり」をやっております。現在の思惑では「バトルロワイヤル?」までは続けていこうと思っております。それ以降は「岡本喜八コレクション」「三国連太郎vs緒方拳」「心に刻むは三角マーク 愛しの東映コレクション」「國村準の世界」などを考えていますが、どうなるかわかりません。でもこのコーナーは私が一番好きなので死ぬまで続けると思います。
土曜日・・・「最近見た映画の所感」
映画館で見た作品の短評を載せてます。一応、星で評価しとりますが、あくまでも目安にしてください。あまり星評価はしたくないのですが私自身が個人映画サイトで星のよる評価を結構、見てますので作ってみました。
5つ星で評価しとります。
★★★★★・・・仕事休んでもメシ二食抜いても映画館で見る価値あり。
★★★★・・・・列に並んでも見る作品。ぜひスクリーンで見てください。
★★★・・・・・映画館で見ても損はなし
★★・・・・・・別にWOWWOWでもいいか。
★・・・・・・・金払うのがあほらしゅうなる。
随時更新・・・どうでもいいこと
その他、何かあれば随時更新します。人が死んだとか、事件が起こったとか、お鉢がコケたとか更新します。なるべく映画に関係したもので更新しますが、何を書くか、特に決めておりません。雑多にやります。多分、これが一番つまんない割には更新回数が一番多いのでしょう。あんまりやるとアクセス数と登録者数が減るので気をつけます。
色々決めましたが予定というのは破るためにあるのでどうなるかわかりません。とりあえず月曜日と木曜日で見ていただければ充分かと思います。「キネマの星座」よろしゅうお願い致します。ではでは。サイト(http://www.nkyo.net/~tetorapot/)の方も画面変えましたので見ていただけるとありがたいです。
★今週末に公開されているオススメの映画★
当ホームページでは週末に1本、映画館で映画を見ようという運動を勝手にやっとります。もちろん、2本以上でも結構。週1本見るだけでも年にならすと50本見てることになります。50本も見てれば立派な映画ファンですし、かなりいろんな分野を見てることになりますので映画ファン同士の会話も広がります。その1本を私の勘で書きます。もちろん、薦めた以上は責任もって私は見に行きます。対象は主に京都を中心にした関西方面の映画館で公開されている映画です。まあ見たい映画があれば、それに越したことはないです。あんまり意味がないコーナーです。まあお暇ならどうぞ。
◎「ボウリング・フォー・コロンバイン」(みなみ会館、ガーデンシネマ梅田)
やっぱこれでしょう。ドキュメンタリーなれど厭きずに見てられます。マイケル・ムーアはテレビの人間だけあって”人に見させる”ことに重点をおいています。とりあえずこれが一番のオススメ
○「OKITE やくざの詩(うた)」(ホクテン座)
→松方弘樹の監督初挑戦作品。役者として深作を始めとする様々な監督と組んできた松方がどんな演出するか、極めて気になります。しかも主演は加藤雅也。男なら見に行こう。ちなみに休日のホクテン座は割りと混んでいる。
○キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(京都スカラ座、ナビオTOHOプレックス他)
→ディカプリオの真価はこういう映画で発揮されると思う。共演がトムハンクスなら行かんとあかんでしょう。ただスピルバーグが監督なのがなあ。。若干、心配。
月曜日・・・「映画の感想」
関西の映画館で公開中の作品を中心とした映画の感想。日本映画が多いですがなるべく、様々な映画を紹介するようにします。
水曜日・・・「今週末に公開されているオススメの映画」
当ホームページでは週末に1本、映画館で映画を見ようという運動を勝手にやっとります。もちろん、2本以上でも結構。週1本見るだけでも年にならすと50本見てることになります。50本も見てれば立派な映画ファンですし、かなりいろんな分野を見てることになりますので映画ファン同士の会話も広がります。その1本を私の勘で書きます。もちろん、薦めた以上は責任もって私は見に行きます。対象は主に京都を中心にした関西方面の映画館で公開されている映画です。まあ見たい映画があれば、それに越したことはないです。あんまり意味がないコーナーです。まあお暇ならどうぞ。つうか、多分すぐ終わると思います。
木曜日・・・「日本映画特集」
木曜日は企画として日本映画の特集をやっていきます。現在は深作監督の作品を紹介する「深作まつり」をやっております。現在の思惑では「バトルロワイヤル?」までは続けていこうと思っております。それ以降は「岡本喜八コレクション」「三国連太郎vs緒方拳」「心に刻むは三角マーク 愛しの東映コレクション」「國村準の世界」などを考えていますが、どうなるかわかりません。でもこのコーナーは私が一番好きなので死ぬまで続けると思います。
土曜日・・・「最近見た映画の所感」
映画館で見た作品の短評を載せてます。一応、星で評価しとりますが、あくまでも目安にしてください。あまり星評価はしたくないのですが私自身が個人映画サイトで星のよる評価を結構、見てますので作ってみました。
5つ星で評価しとります。
★★★★★・・・仕事休んでもメシ二食抜いても映画館で見る価値あり。
★★★★・・・・列に並んでも見る作品。ぜひスクリーンで見てください。
★★★・・・・・映画館で見ても損はなし
★★・・・・・・別にWOWWOWでもいいか。
★・・・・・・・金払うのがあほらしゅうなる。
随時更新・・・どうでもいいこと
その他、何かあれば随時更新します。人が死んだとか、事件が起こったとか、お鉢がコケたとか更新します。なるべく映画に関係したもので更新しますが、何を書くか、特に決めておりません。雑多にやります。多分、これが一番つまんない割には更新回数が一番多いのでしょう。あんまりやるとアクセス数と登録者数が減るので気をつけます。
色々決めましたが予定というのは破るためにあるのでどうなるかわかりません。とりあえず月曜日と木曜日で見ていただければ充分かと思います。「キネマの星座」よろしゅうお願い致します。ではでは。サイト(http://www.nkyo.net/~tetorapot/)の方も画面変えましたので見ていただけるとありがたいです。
★今週末に公開されているオススメの映画★
当ホームページでは週末に1本、映画館で映画を見ようという運動を勝手にやっとります。もちろん、2本以上でも結構。週1本見るだけでも年にならすと50本見てることになります。50本も見てれば立派な映画ファンですし、かなりいろんな分野を見てることになりますので映画ファン同士の会話も広がります。その1本を私の勘で書きます。もちろん、薦めた以上は責任もって私は見に行きます。対象は主に京都を中心にした関西方面の映画館で公開されている映画です。まあ見たい映画があれば、それに越したことはないです。あんまり意味がないコーナーです。まあお暇ならどうぞ。
◎「ボウリング・フォー・コロンバイン」(みなみ会館、ガーデンシネマ梅田)
やっぱこれでしょう。ドキュメンタリーなれど厭きずに見てられます。マイケル・ムーアはテレビの人間だけあって”人に見させる”ことに重点をおいています。とりあえずこれが一番のオススメ
○「OKITE やくざの詩(うた)」(ホクテン座)
→松方弘樹の監督初挑戦作品。役者として深作を始めとする様々な監督と組んできた松方がどんな演出するか、極めて気になります。しかも主演は加藤雅也。男なら見に行こう。ちなみに休日のホクテン座は割りと混んでいる。
○キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(京都スカラ座、ナビオTOHOプレックス他)
→ディカプリオの真価はこういう映画で発揮されると思う。共演がトムハンクスなら行かんとあかんでしょう。ただスピルバーグが監督なのがなあ。。若干、心配。
人外に堕ちる「復讐するは我にあり」
2003年3月25日 私のアカデミー賞予想ですが見事に外し倒しました。「めぐりあう時間たち」が行くんじゃないかな、と思ったんだけどなあ。。見てねえけどさ。主演女優賞以外、全て外しました。それから投票って一ヶ月以上前に終わってるのね。その場で投票してると思ってました。もういいです。忘れてください。慣れんことをやるといけまへんなあ。
さて今日、ご紹介するのは今村昌平が1979年に撮った「復讐するは我にあり」。昨日見てきた「ボウリング・フォー・コロンバイン」は来週の予定です。こういう映画があるからなかなか日本映画専門館としての覚悟がなかなか決まらないのです。
この作品は今村監督の8年ぶりの作品となり、ブルーリボン、日本アカデミー、キネマ旬報賞を総ナメした作品です。それにしてはどうしてビデオがなかなか見つからないのだ。連続強盗殺人事件を取材した同名の本が原作になっています。主演は緒方拳。父親役に三国連太郎で妻は倍賞美津子。チョイ役ですが、フランキー堺が刑事役で出演しています。
1963年、福岡で専売公社の集金車が襲われる事件が起こった。集金人、運転手は刺し傷だらけの死体で発見された。目撃証人がいた為、犯人は容易に知れた。榎津巌。前科を犯した37歳の男であった。彼は五島列島の出身で敬虔なクリスチャンの家庭に生まれた。(小説の中では出てこないが多分、隠れキリシタンだと思う。)一家は五島列島から別府に移住。宿屋を営んでいた。彼には妻子があった。
巌は父親を憎んでいた。彼が刑務所に入っている間、嫁さんが子供を連れて四国に逃げてしまった。それを迎えに行ったのは父親であった。「あいつはオヤジに惚れてやがる。。」それは母親も感じていた。「巌さんのために帰るんじゃない。ましてお母さんの為に帰るんじゃない。・・・私はお父さんの為に帰るんです。」告白する嫁の前で父親は十字を切るしかなかった。
浜松の小さな宿。一人の大学教授と名乗る男が宿泊した。巌であった。たちまち、女将といい仲になってしまう。女将には旦那があったが夫婦生活は破綻していた。小さな田舎町のドロドロとした不倫劇。それだけではなく、彼女にはもう一つ悩みがあった。彼女は実の母親と同居しているのだが、この母親は大変評判が悪かった。人を殺しているのだ。。枕芸者(古っ)も嫌がって近づかない。そんな彼女が客との逢瀬におぼれても仕方なかった。巌は既に弁護士も殺しており、全国手配されていた。もう逃げるところはなかった。。
重い作品です。実在した殺人犯を題材に取った作品ですので当たり前かもしれません。「娘がいるけん、命だけは助けてくれ」と懇願する運転手をメッタ刺しにぶっ殺したあと、手についた血を小便で洗い流すシーンなどは背筋が寒くなります。ただ殺人シーンは意外に少ない。
女性もたくさん出てきます。夫を嫁にやるわけにいかぬ、と意地で退院してくるミヤコ蝶々。お父さん。。と呟きながら三国に乳房を握らせる倍賞美津子。センセイと一緒に遠いところにいきたい。。と懇願する小川真由美。あんな奴、殺してやってセイセイしたわ、と妙にうっとりした顔で言う清川虹子。お、おまえらなあ。。
この事件が特殊だったのは、人を五人も殺してながら取った金額が極めて些少であったことと、全て行きずりの犯行であったことです。我々がもし、殺人を犯すとするならば。。そういう機会がないことを祈りますが、「青い炎」じゃないですがどうしても殺したい奴を殺す。ミツバチは針を持っていますが刺すと同時に死んでしまいます。人を殺すと同時に自分の人生も失うことも覚悟せねばなりません。榎津巌にはそうしたところがなかった。殺す理由がないのに殺している。ここで一つの名前が浮かび上がってきます。それは、池田小児童惨殺事件を引き起こした宅間守。化け物。三国連太郎は緒方拳に「ワレは恨みのない人間しか殺せん、弱い人間じゃ」と唾を吐きかけます。対決せねばならんものと対決せずに逃げ回った人生。一体、どこでボタンを掛け違えたのか。それとも元から化け物やったのか。。
今週の素敵すぎる一言
「わしゃ、あの女殺した時には本当にせいせいした。あんな奴、生きとってもこの世の為にならん。あんたはどうかいの?」
さて今日、ご紹介するのは今村昌平が1979年に撮った「復讐するは我にあり」。昨日見てきた「ボウリング・フォー・コロンバイン」は来週の予定です。こういう映画があるからなかなか日本映画専門館としての覚悟がなかなか決まらないのです。
この作品は今村監督の8年ぶりの作品となり、ブルーリボン、日本アカデミー、キネマ旬報賞を総ナメした作品です。それにしてはどうしてビデオがなかなか見つからないのだ。連続強盗殺人事件を取材した同名の本が原作になっています。主演は緒方拳。父親役に三国連太郎で妻は倍賞美津子。チョイ役ですが、フランキー堺が刑事役で出演しています。
1963年、福岡で専売公社の集金車が襲われる事件が起こった。集金人、運転手は刺し傷だらけの死体で発見された。目撃証人がいた為、犯人は容易に知れた。榎津巌。前科を犯した37歳の男であった。彼は五島列島の出身で敬虔なクリスチャンの家庭に生まれた。(小説の中では出てこないが多分、隠れキリシタンだと思う。)一家は五島列島から別府に移住。宿屋を営んでいた。彼には妻子があった。
巌は父親を憎んでいた。彼が刑務所に入っている間、嫁さんが子供を連れて四国に逃げてしまった。それを迎えに行ったのは父親であった。「あいつはオヤジに惚れてやがる。。」それは母親も感じていた。「巌さんのために帰るんじゃない。ましてお母さんの為に帰るんじゃない。・・・私はお父さんの為に帰るんです。」告白する嫁の前で父親は十字を切るしかなかった。
浜松の小さな宿。一人の大学教授と名乗る男が宿泊した。巌であった。たちまち、女将といい仲になってしまう。女将には旦那があったが夫婦生活は破綻していた。小さな田舎町のドロドロとした不倫劇。それだけではなく、彼女にはもう一つ悩みがあった。彼女は実の母親と同居しているのだが、この母親は大変評判が悪かった。人を殺しているのだ。。枕芸者(古っ)も嫌がって近づかない。そんな彼女が客との逢瀬におぼれても仕方なかった。巌は既に弁護士も殺しており、全国手配されていた。もう逃げるところはなかった。。
重い作品です。実在した殺人犯を題材に取った作品ですので当たり前かもしれません。「娘がいるけん、命だけは助けてくれ」と懇願する運転手をメッタ刺しにぶっ殺したあと、手についた血を小便で洗い流すシーンなどは背筋が寒くなります。ただ殺人シーンは意外に少ない。
女性もたくさん出てきます。夫を嫁にやるわけにいかぬ、と意地で退院してくるミヤコ蝶々。お父さん。。と呟きながら三国に乳房を握らせる倍賞美津子。センセイと一緒に遠いところにいきたい。。と懇願する小川真由美。あんな奴、殺してやってセイセイしたわ、と妙にうっとりした顔で言う清川虹子。お、おまえらなあ。。
この事件が特殊だったのは、人を五人も殺してながら取った金額が極めて些少であったことと、全て行きずりの犯行であったことです。我々がもし、殺人を犯すとするならば。。そういう機会がないことを祈りますが、「青い炎」じゃないですがどうしても殺したい奴を殺す。ミツバチは針を持っていますが刺すと同時に死んでしまいます。人を殺すと同時に自分の人生も失うことも覚悟せねばなりません。榎津巌にはそうしたところがなかった。殺す理由がないのに殺している。ここで一つの名前が浮かび上がってきます。それは、池田小児童惨殺事件を引き起こした宅間守。化け物。三国連太郎は緒方拳に「ワレは恨みのない人間しか殺せん、弱い人間じゃ」と唾を吐きかけます。対決せねばならんものと対決せずに逃げ回った人生。一体、どこでボタンを掛け違えたのか。それとも元から化け物やったのか。。
今週の素敵すぎる一言
「わしゃ、あの女殺した時には本当にせいせいした。あんな奴、生きとってもこの世の為にならん。あんたはどうかいの?」
今日はおやすみ
2003年3月24日 本日はみなみ会館にてレイトショー「ボウリング・フォー・コロンバイン」を見てきた関係上、更新する暇がないのでお休み。明日には更新します。
アカデミー賞ですが完全に外しました。ポランスキーっすか。千と千尋っすか。シカゴっすか。アカデミーの委員って意外に素直なんですね。
アカデミー賞ですが完全に外しました。ポランスキーっすか。千と千尋っすか。シカゴっすか。アカデミーの委員って意外に素直なんですね。