☆キネ旬のランキングが今年も発表されました。
【日本】
1、誰も知らない
2、血と骨
3、下妻物語
4、父と暮せば(未見)
5、隠し剣鬼の爪
6、理由
7、スウィングガールズ
8、ニワトリはハダシだ(未見)
9、チルソクの夏(未見)
10、透光の樹(未見)

まあキネ旬らしいランキングですね。公開規模の少ない映画からそこそこ有名な作品まで幅広く、取り入れられていますね。見てない作品が4本もあるので、(「ニワトリはハダシだ」は関西未公開)何とも言い難いのですが「理由」があるのにはびっくりした。東京ぐらいしか公開されてないし、これは一種の宣伝やろうね。私はWOWOWで見てて、まあ割りと楽しめたけど幾分にも長すぎるぞ。「模倣犯」で原作とは全然違う映画に撮った森田芳光とは正反対にもう原作そのままで撮っててなんか不思議な感じな映画。

☆さて「キネマの星座」2004年日本映画ベストテンですが、こんな感じになりました。

1位:下妻物語 6/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1
→濃いキャラクターを色鮮やかに並べて、奇想天外なストーリーを作っていく映画は数多くあるが、キャラクターに引っ張られて脱線して楽屋オチみたいな感じで終わる映画が多い。この映画の出色なのは、トンでもない世界を展開しながらも真っ当な青春映画になっていることだろう。ハイテンポで突っ走りながらもぶれることなく、撮りあげた監督の力量は凄い。

2位:血と骨 11/6 TOHOシネマズ高槻プレミアスクリーン
→金俊平という男を通じてその背中にうつる日本の戦後史までも取り入れた、崔洋一が綴ったサーガ。ビートたけしの役者としての魅力が精一杯に生かされた作品。

3位:きょうのできごと a day on the planet 4/10 MOVIX京都シアター7
→何気ない日常の生活を丁寧に切り取った作品。出てくる登場人物の全てが魅力的で楽しい群像劇になっている。演出にメリハリがあり、テンポが心地よい。

4位:レディ・ジョーカー 12/17 TOHOシネマズ高槻4
→徹底して抑えた演出で淡々とカットを積み重ねることで、「流されるままに生きている人間」を描いた見事な人間ドラマになっている。

5位:お父さんのバックドロップ 12/12 京都シネマ2
→大阪の下町を舞台にした泥臭い人間喜劇。ギャグをふんだんに取り入れて楽しい雰囲気がよく出てる。

6位:バーバー吉野 8/19 みなみ会館
→田舎を舞台にした、ふんわりとした不思議な感じの可愛らしい映画。もたいまさこが出色。

7位:ラブキルキル(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ
→自分のことしか好きでない人たちが自分の幸せに向かって突撃して頭をごっつんこするような映画。津田寛治の怪演が楽しい。

8位:ふくろう 2/21 シアター・イメージフォーラム
→現役最高齢の新藤兼人が贈る、ドキドキのブラックコメディ。殺人を繰り返していく大竹しのぶが爽快。

9位:約三十の嘘 12/29 みなみ会館
→しゃべくりの積み重ねで、観客を惹きつけていく大谷監督の手法は健在。出てくるキャラクターがよく練りこまれている。CKBの音楽もぴったり。

10位:69 sixty nine 7/10 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6
→クドカン脚本のぶっ飛ばし青春活劇。小ネタも適当に散りばめて飽きさせずに見させる工夫がされている。オープニングがポップでいい感じだ。

☆こうして挙げてみるとそれなりに傑作もあった2004年だったが、全体的に不満が残る年であった。その中でも「下妻物語」や「血と骨」のような作品が出てきたのは嬉しく思う。質的に言うと例年にはそんなに負けてないんだろうが、韓国映画に比べるとどうしても寂しくなってしまう。

☆映画を巡る状況も凄い勢いで変わりつつある。一時は大変に落ち込んだ日本映画だが、映像コンテンツの需要から外国映画よりも低予算に放映できる点を買われて、テレビ局が多くの映画を流すようになり、また自らでも作るようになった。一方、低予算のビデオ撮りの映画も増えてきた。文字通り、百花繚乱な状態で様々な映画が楽しめるような状況である。が、低予算のそうした「映画番長」シリーズや「刑事まつり」がかつて起こったような自主映画ブームにつながるか、というとやや疑問。というのも、東京以外のミニシアターが減少しており、地方ではそんなに盛り上がっていない印象を受けるからだ。こちらも配給側も含めた課題が山積だろう。DVDやレンタル、またはネット配信が中心になっているのかもしれないが、映画は映画館で見るものと思ってる私にはやや残念な感じが。テレビ局主導の映画作りは若者の日本映画アレルギーを治すには有効だが似たような作品ばかりなのが気になる。今年もまた日本映画にとって試行錯誤の年になりそうだ。今年は「ハウルの動く城」や「スチーム・ボーイ」のように鳴り物入りの期待される大作が少ないので、苦戦が強いられるだろう。なんか書いてるうちにぐだぐだになってきたので、これぐらいにしときます。

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☆本当は1月の中旬にでもやる予定でしたが、続々とベストテンが始まってますので今週中に日本映画だけでもやっておきます。洋画は来週の木曜日、金曜日を考えています。

☆基準などについては1月1日に書いた日記の後段を参照にしてください。

http://diarynote.jp/d/28556/20050101.html

では今年もベスト20を始めたいと思います。

今年見た日本映画は168本でうち2004年に関西の劇場で封切された映画で私が劇場で鑑賞した日本映画は66本です。

評価対象映画は下記のアドレスのとおり。

http://diarynote.jp/d/28556/20041228.html

☆まずは11位から20位まで。

11位:海猿 6/28 イオンシネマ久御山7
→ストーリーに目新しさはないが、丁寧に作りこまれた佳作。伊藤英明を始めとする若手俳優の魅力でいい映画になっている。

12位:マインド・ゲーム 8/22 みなみ会館
→テンポよく、物凄くわかりやすいテーマをわかりやすく描いたぶっ飛ばしムービー。今田が「ぼくんち」に引き続いて好演。(声優だけど)

13位:問題のない私たち 5/22 第七藝術劇場
→中学生のイジメを正面斬って描いた作品。黒川芽衣や沢尻エリカもステキだが対比される駄目大人の勝村政信、野波麻帆も見事。

14位:誰も知らない 8/14 動物園前シネフェスタ4(Screen1)
→ギリギリにまでリアルを求める是枝の演出が際立った作品。地味ながら心に刺が残っていつまでもこの映画が気になってしまう。

15位:SURVIVE STYLE5+ 10/10 ナビオTOHOシネプレックス シアター6
→如何にして日本映画らしくない映画を撮るか、に中心をおいた、らしくない作品。前半のテンポのよさが後半にまで続いてたらベストテン入りだったのに。日本映画が嫌いな方にもこれなら大丈夫でしょう。神木隆之介君が大変に可愛らしい。

16位:笑の大学 11/7 TOHOシネマズ高槻1
→正直、全く期待してなかった稲垣が嬉しい誤算でなかなかよい演技をしていた。後半がちともたつくが、楽しい映画になっている。

17位:スウィングガールズ 10/11 TOHOシネマズ高槻4
→思いっきりベタなストーリーを違和感なく、クールにスマートで仕上げる才覚もたいしたものだが、日本映画を見ない人たちにも「面白そう」と思わせる雰囲気を持った映画に作り上げた矢口監督はプロデューサー的な能力も充分だと思う。これからもこの人の映画は楽しみ。

18位:ハウルの動く城 11/20 TOHOシネマズ高槻2
→はっきり言って中途半端な作品だし、本人も映画作りに飽きてきたのか、後半は完全に投げたような形になっている。が、それでも面白いし、もう一度見に行きたいなという気にさせる映画にしてるのは凄い。

19位:リアリズムの宿 6/26 テアトル梅田2
→山下敦弘の持ち味が充分に生かされた作品で爆笑の連続というより、くすくす笑いが劇場全体から巻き上がるような感じがたまらなく、好き。

20位:ユダ(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ
→映画番長のリーダー的な存在である瀬々敬久が本気全開のフルスロットルで撮り切った作品。岡元夕紀子の魅力をしっかり惹き出して、光石研や三浦誠己をうまく使いこなした傑作。

☆続いてワースト。今年の日本映画は本当にひどい映画が多かったぞ。これは下に逝けば逝くほどひでえ作品。

15位:アップルシード 4/29 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3
→絵は綺麗なんだけどストーリーが消化しきれてない。そんなんじゃ、21世紀のアニメは通用しない。

14位:丹下左膳 百万両の壺 10/11 MOVIX京都シアター7
→美術スタッフはいいが、演出が平凡

13位:世界の中心で、愛を叫ぶ 6/13 TOHOシネマズ高槻 スクリーン8
→よくできた映画なれどよくできすぎてさめた。

12位:花とアリス 4/22 みなみ会館
→これは私と岩井の映画があわないというだけです。

11位:ゴジラFINAL WARS 12/5 TOHOシネマズ高槻7
→映像云々よりも役者の演技にカット出せ

10位:スチームボーイ 7/17 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6
→ぐだぐだなテンポでイライラしながら見たが一番気になったのはお父さんの髪型だ。

9位:Believer<ビリーバー> 7/3 渋谷シネ・ラ・セット
→ゆっくり作りこめばいい映画になったのに、焦るからこうなる。

8位:死に花 5/9 MOVIX京都シアター2
→このキャストでどうしてこんな映画なんだ。スタッフは万死に値する。

7位:青い車 12/20 梅田ガーデンシネマ1
→宮崎あおいと麻生久美子が出てる。それだけの四畳半映画。

6位:嗤う伊右衛門 2/14  動物園前シネフェスタ4(Screen3)
→えー俺には合わなかったというだけかもしれませんが、いい思い出がありません。

5位:アイディ&ティティ 4/23 大津京町滋賀会館シネマホール
→みうらじゅんはいい人です。え?作品はどうなんだって?。。だからあ、みうらじゅんさんはいい人なんだって。それより、おなかすかない?

4位:ニュータウン物語 5/8 シネ・ヌーヴォ
→ニュータウンを語りたいんじゃなくて、監督が故郷に錦飾りたいだけの映画です。四畳半どころか、二畳一間映画だな、こりゃ。

3位:イノセンス 3/11 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3
→とりあえず、押井さんが人間嫌いであることがわかりました。それからかなり危ない人だということもわかりました。

2位:IZO 8/21 ホクテン座1
→問題作で後世には「幻の湖」のように語り継がれる作品になるはずだったのに、どうしてDVD化しちゃうのよ!

1位:CASSHERN 4/25 イオンシネマ久御山
→(ヨメのやってるCM風に)「これーなんですかー?」見てて5分で帰りたくなった。今年最大のというか、私の映画人生で最高峰のすがすがしいまでのワースト映画。この映画を見たことで世の中の厭なことについては大概のことが許せるようになった。あの映画を最後まで我慢できたんだからこれぐらいのことは我慢できるだろうと。おかげで大人になったYO!ありがとう、宇多田のダンナ(名前忘れた)

☆ではでは1位から10位まで一気にやっちゃいます。。。と思ったが時間切れ。明日は総評もやる予定です。明日をお楽しみにィ。

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一部移転

2005年1月4日 日常
☆本体サイトですが、あまりにもアクセスが少なく、また更新も面倒なことから、更新情報や雑多なことの更新をはてなのほうで行なおうと思っています。1月中を目処に移していく予定ですが、私のことなんでまた時期はずれ込むと思います。こちらのブログでは相変わらず映画に関することを書いていきます。雑多なネタや映画に関する小ネタははてなの方でやりますので、またどうぞ。

ちなみに本体サイトでは今まで書いた映画評と短評などもまとめてあります。

本体サイト→http://homepage3.nifty.com/tetorapot/
(このアドレスは「深作まつり」になる予定です。)
はてなブログ→http://d.hatena.ne.jp/tetorapot/
感想インディックス→http://homepage3.nifty.com/tetorapot/movie_data.htm
BBS→http://hpmboard3.nifty.com/cgi-bin/bbs_by_date.cgi?user_id=NKY00109
深作まつり→http://homepage3.nifty.com/tetorapot/fukasaku_all1.htm
2003年度ベストテン→http://homepage3.nifty.com/tetorapot/movie_2003.htm
やましろ映画事情→http://homepage3.nifty.com/tetorapot/movie_miyako.htm
京都映画祭まとめサイト→http://homepage3.nifty.com/tetorapot/kyotoeigasai_1.htm

少しでもアクセス伸びますように。。あ、ちなみにはてなもかいときました。

☆年末年始ですがずっと映画館に引きこもってました。年末年始に限らずですけどね。。正月にシネ・ヌーヴォに行ったら振舞い酒でお酒をもらえた。正月にほろ酔い気分で映画。悪くねえですな。

☆ベストテンですが今週はちと難しそうで今週末は旅行なんで早くても来週です。他のブログが続々と出してきてるのでちと焦り出しました。

元祖ブログランキングにも登録してみたよ。
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皆様、おはようございます。
昨年に祖母がなくなりましたので年末年始のご挨拶を申しあげるところですが喪中につき御辞退させて頂きます。
旧年中はいろいろお世話になりました。今年もこのブログを見ていただいている方々だけのご多幸をお祈りいたしますと共に本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。今年もまた埋もれまくってる日本映画やちょっぴりの外国映画を紹介させていただけたらなあと考えています。

☆大晦日は各局、様々な番組をやっててこの日だけはDVDの同録が欲しいなあと思いますね。二画面でちらちらと各局をチェックしておったのですが、一番面白かったのはテレビ大阪のDEBUYAのスペシャル番組である「Kui-1」でしたな。もうアホアホすぎて笑い倒してしまいました。紅白ではマツケンサンバは見ておきました。年末に仕事が無いのか、小川サンも出てましたね。曙はもう死んでいいと思います。ボブ・サップはもう全然ですがKOされなかっただけ、さすがですな。年越しはWOWOWでサザン年越しライブ。久しぶりにテレビを二時間以上も見たぞ。

☆今年の劇場鑑賞本数の目標本数は200本で行こうと思います。一週間4本なら祝日や年休入れても余裕でクリアな数字でしょう。今はまだ質よりも量です。昨年はリバイバル上映を見る回数が多くて封切映画を見る回数が減りましたので、今年は新作を多く見ようと思います。中野翠がどっかに書いてたのですが、やはり現代に生きる者としては今の映画を見ないと駄目でしょってことで考えてみたらそうなわけです。旧作が面白いのは今に残ってるのが旧作で面白かった作品ですからある意味、当たり前なんですな。愛想がつきる日本映画ですが、もう少し期待しましょう。

☆サイトについては昨年も年内移転だの色々書いてましたがどうも踏ん切りつきませぬ。はてなも便利だし、ココログに移るのも手なんだけどねえ。ここもアクセスが落ち着いてきて移るのがしんどくなってきた。本サイト(http://homepage3.nifty.com/tetorapot/)も全然更新してないし。。。それから今年は絶対に深作まつりを復活させます。今年も一週間に一本の更新が目標です。それから短評をこまめに書いていくようにして、即時性に対応していきたいです。

☆毎年立てている今年の目標ですが、達成された試しがありませんので今年は無理な目標を立てませんが(ボーリングのスコアを100以上にするとか)まずは「引きこもり脱却」です。平日は仕事場とジムに休日は映画館に引きこもっている状態ですのでもう少し、生活に変化を加えなくては。このままではトラヴィスになっちゃう。今年のモットーは「書を捨てよ町へ出よう」です。それからあまりブログには書いてませんが私は仕事の帰りにジムに通っています。昨年より水泳からジムに切り替えて少々の食事制限の結果、体重が10キロ減りました。それでもデブはデブなので今年は肉体改造に重きをおきます。体重を74キロ→70キロ、体脂肪24%→20%、が目標です。具体的に数値を書いておきます。これだけは本気でやります。

☆それから2004年度ベストテンですが1月上旬にやる予定です。
ランキングの評価対象となる映画は以下の基準を満たした映画になります。
1、原則的にスクリーンで見た映画に限る。(但し、関西においてスクリーンで上映される機会がない場合はこれに限らない。ビデオスルーなどがこれにあたる。)
2、2003年度において、関西(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山)において劇場で封切られていること。(ミニシアターはどうしても東京と関西ではタイムラグがありますが、関西公開時点を封切と考えます。シネマコリアや京都映画祭などの特殊上映は含んでいます。)
3、文化映画はこの際、外す。
4、オムニバス映画は評価しにくいので外す。(刑事まつり、JAM FILMSなど)
5、30分以上の上映がない場合も外す。
6、洋画、邦画別ランキングとする。

評価対象映画を挙げておきました。。。別に見たくないやろうけど。

日本映画は66本

http://diarynote.jp/d/28556/20041228.html

外国映画は54本
http://diarynote.jp/d/28556/20041229.html

その他、旧作などの評価対象外作品

http://diarynote.jp/d/28556/20041226.html

それから思い浮かべるままに見逃した映画を挙げてみました。昨年の公開作品を振り返る参考にしてください。しかしたくさん見逃してる。。特に洋画は本当に見てないし。。

http://diarynote.jp/d/28556/20041225.html

今年の日本映画評価はベストテンよりもワースト選んでるほうが楽しかった。

☆とにもかくにも今年もよろしゅう。
☆小泉の不意打ち靖国参拝から始まった2004年は奈良女児殺害事件犯人逮捕で終わった。福男の激走、芥川賞、いかりや死去、年金国会、学歴詐称、プロ野球スト、堤辞任、新潟地震、台風、奈良女児殺害、NEVADAちゃん、イラク派兵、イラク人質の三馬鹿と愉快な家族達、首切り兄ちゃん、栄養費、テカガミ、田代、窪塚飛び降り、宅間処分、ダイエー国有化、ホリエモン、映画版大五郎逮捕、アニマル浜口大暴れ、超気持ちいい!、嘘つき北朝鮮、武部勉ちゃん、ポ・リーグ、らも死去、サーヤ婚約、純愛ブーム、荒れ狂う韓流ブーム、電車男、ハウルの動く城などの事件が起こっている間、常に三菱のタイヤは転がっていた。とどめはインドで起こった阪神大震災の何倍と言われる地震だ。どう控えめに見ても今年はいい年であったとは言い難い。今年の漢字「災」が全てを表している。思いつくままで挙げた事件であるが、本当に重要なニュースというのは印象に残らない年であった。自衛隊派遣や地方への補助金大幅カットなどや年金改革などは後々の我々の生活にダイレクトに影響してくることなのだが、ほとんど関心事にのぼらなかった。こういうニュースにももっと目を配らねばならない。

☆今年も結果的に200本以上の映画をスクリーンで見ていた。今年は減らそうと思ってたんだけどな。終わってみたら去年よりたくさんの本数を見ていた。つくづく、映画狂なんだなと苦笑する。今年は旧作がほとんど半分を占めている。日本映画を体系的にスクリーンで追いかけていくという私のライフワークは始まったばかり。休日はほとんど映画館に引きこもり、年休は映画を見るために使う。一般人とはかけ離れた(特に同年代)生活に戸惑いを感じることもあったが、それもまた良しと感じている。私のような男も世の中に一人ぐらいはいてもいい。私のような人間が多数派となれば、この国は終わるだろうけどな。今年はもう外出と言えば、映画館かジムだったもんな。仕事場と映画館とジムに引きこもりになってたようなもんだ。

☆今年の日本映画についても書いておこう。今年は日本映画でもヒットが幾つかあり、昨年よりも興行成績も上がったと思う。が、質はここ数年では最も最低であった。こう撮ればヒットはできるという手法が確立したからか、同じような映画ばかりになってしまい、試行錯誤ながらも彩り豊かな作品を並べていた昨年に比べて今年は何と面白くないラインナップであることか。韓国映画には追い抜かれ、タイや中国が猛追する中で日本映画は今後どうなるのか。人々の関心が高まればそれだけ作られる本数も増える。問題はプロデューサーの手腕である。日本映画界に最も足りないのが、映画の娯楽性と芸術性という二面をひっくるめた全体的な視野を持つプロデューサーである。今のプロデューサーというのは言わば、金を集めてるだけである。話題性のために映画の題名を考えるのが奇策だと思ってるプロデューサーはアホやろ。(気持ちはわからんではないがやっぱり情けない。それだけで見る意欲をなくす。)東映の岡田茂や俊藤浩滋、角川春樹のようなプロデューサーが不在である。製作側だけでなく配給側にも問題がある。今年もまた美松劇場、千日会館、シネマ・ドゥなどの映画館が無くなった。シネコンは増える一方で私もその便利さを享受しているが(今年はTOHOシネマズ高槻でたくさんの映画を見ている)関西で単館公開(俗に言うミニシアター)の映画を見る機会が減ってきた。最もミニシアターも最近は拡大公開になってきて独自性は薄れているけど。今年12月に誕生した京都シネマは関西の映画事情にとっては大変に嬉しいことで期待している。

☆私にとってのこの一年はいいこともなかったが、さほど悪くはなかった。「生きてるだけでめっけもの」が信条の私からしたら、無事に年末を迎えられただけで今年は合格であった。仕事も二年目に入り、去年よりは楽になったし、また楽しくも思えるようになった。ただ私の近親、友人にはあまりいい年ではなかったので、今年はやはりいい年ではなかったのだろう。来年もまた昨年と同様に進むのか大きな転機があるのか、わかりません。「レディ・ジョーカー」じゃないですが、結局は「流されるままに生きていく」のが人間。「俺はそうじゃない。そんな弱い人間と一緒にするな」と思われるのは結構。しかし、人間はそういうものだと考えておいた方が「俺が世の中を変える」という変な気負いで生きるよりも楽だと思う。そんなこんなで今年も終わる。

☆昼から「カンフーハッスル」を見に行って今年は終わり(多分)。今年は229本か。。あと一本見たかったねえ。このブログを見ている皆様、よいお年を。年明けに2004年度ベスト20と「スーパーサイズ・ミー」の感想挙げます。

2004年12月31日 何故か大雪の日に自宅にて「修羅の花」を聞きながら

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 今年も多くの有名人が亡くなったが、中島らもの死は本当に突然であった。関西ローカルで「最後の晩餐」という深夜番組があって笑福亭釣瓶やキダ・タロー、浜村純に混じって中島らももそのレギュラーだったのだが、この中から誰が一番早く死ぬかと言えば還暦を過ぎた浜村先生、キダさんよりもらもだと俺は思っていた。それぐらい、顔色が悪くて死にそうに見えたのだ。死ぬとしても、すさまじい闘病生活(もちろん肝臓ガンで)か自殺かシャブによる中毒死などの派手な死に方だろうと勝手に思っていたのだが。しかし、死は案外にあっけないものである。ちなみに番組の中で自分の臨終を語る、という企画があってらもは病院で「またババもれた」を遺言にして朽ち果てるつもりだった。

 今日、紹介するのは中島らも原作の映画化作品である「お父さんのバックドロップ」。この作品ははらもが1989年に学研で子供向けに書いた短編で今まで何回か映画化が試みられてきた作品です。らも原作の映画化は「Lie Lie Lie 」に続いてこれが二作目。監督はテレビの人で「投稿!トクホウ王国」「神出鬼没タケシムケン」などのバラエティや「明日があるさ」などのドラマを手がけた李闘士男(今年は在日の監督が多かったなあ)で脚本はどんな素材でも見事に映像化させる稀有な脚本家、鄭義信。今年、この人は「血と骨」「レディ・ジョーカー」もあったし、大忙しだっただろう。

 時は1980年の大阪。コリアンタウンの小さなアパートに新世界プロレスの看板レスラー下田牛之助(宇梶剛)が息子の一雄(神木隆之介)が祖父の松之助(南方英二)を頼って引っ越してきた。大勢のプロレスラーが荷物を運ぶさまを同じアパートに住む哲夫(田中優貴)はびっくりしながら眺めていた。彼は母親と二人暮し。焼肉屋を切り盛りしていた母の英恵(南果歩)は牛之助の幼馴染。羨望の目で牛之助を眺める哲夫と対照的に一雄はさめた目で父を眺めていた。クラスメイトになった二人だったが一雄は哲夫に父がプロレスラーであることを固く口止めするのだった。

 牛之助は彼の所属する小プロレス団体の「新世界プロレス」の看板レスラーであった。だが、彼も40歳を過ぎた中年レスラー。経営者の菅原(生瀬勝久)に頼まれて、不本意ながら悪役(ヒール)をやっていた。そんな父を一雄は憎んでいた。母親が病気で亡くなるときに父は試合のために立ち会えなかった。一雄は母親が恋しくて毎晩、VHSで録画した家族のビデオを見て涙ぐんでいた。牛之助も息子のことをかまってやりたいのだが、時間的には難しい。髪を金髪に染めた悪役に転向してから一雄はますます父のことを皆に隠すようになった。親子の溝は深まる一方であった。。。

 例によって映画をみてから原作を読んだ。まず驚いたのは原作は50ページに足らない短編であること。よくこれを98分の映画にしたものだ。原作では牛之助は大きなプロレス団体の悪役レスラーでジャイアント馬場をモデルにしたと思われる選手の敵役となっています。映画では引退寸前のレスラーが素人に「プロレスなんて八百長なんだろ」と言われて激怒するシーンがありますが原作はもっとすごい台詞がある。「俺が悪役レスラーをやっているのは、人が嫌がる誰かがやらなくちゃいけない役割をやっているからなんだ。小学校でも花のせわをする当番の子もいれば、便所そうじの子もいるだろう。世の中なんて、みんなそれぞれの役割でなりたつんだ」と説明する牛之助に対して一雄は「お父さんがプロレスに行ったのはほんとうの勝ち負けのある世界にいるのがこわかったんだ。お父さんは逃げたんだ。ぼくはそうやって、花の当番ばかりしているお父さんみたいにはなりたくない」と言い捨てる。私はプロレスファンではないが、中島らもが書きたかったことはわかる。なかなかこんなことを書けやしない。

 映画ではこうしたプロレスへの言及をばっさりと落としてこの台詞も出てこない。映画で最も重心がおかれているのは親子の絆である。ラストの格闘家への挑戦も家庭で居場所がない親父が息子に「分かって欲しいやないか。お父さんはお父さんで頑張ってるって」という思いを届けるための挑戦とされています。泥臭いと言えば泥臭いんだが、シンプルにまとまってよかったと思う。李監督が目指したのはイタリア映画。地味ながら庶民の暮らしを丁寧に描いて笑わせながら泣かせる。関西人は昔からイタリア人に気性が似ていると言われるので大阪の下町を舞台にしたのは成功。

 丁寧に描いていた大阪の下町がいい。ごちゃごちゃしてて、貧乏だけど底抜けに明るいみたいな感じ。李監督は大阪生まれで下町(多分、鶴橋か天王寺あたりだろう)で過ごしてその雰囲気を再現してみたかったらしい。この監督なら「じゃりン子チエ」の映像化ができるかもしれない。細かいところもきっちり描いています。焼肉屋の騒然とした感じもよい。

 らもは試写でこの作品を見ており、感動して大泣きしていたそうです。「父と息子のつながり、憎悪を描いた感動の名作である。俺はこの作品の原作者で脚本も先に読ませてもらっていたがラストになると滂沱の涙を流した。これは監督の力量だろう」という最大限の賛辞を送っています。映画でも散髪屋の役でちょっぴりだけ出演しています。2004年7月26日永眠。享年52歳。中学生の頃から積極的なファンではなかったですが常に気になっていた有名人でした。早い、早すぎる。合掌。

監督:李闘士男 脚本:鄭義信 プロデューサー:原田泉 エグゼグティブプロデューサー:李鳳宇 原作:中島らも 撮影:金谷宏二 美術:佐々木記貴 音楽:cobaキャスト:神木隆之助、宇梶剛士、南方英二、南果歩、生瀬勝久、田中優貴、奥貫薫、AKIRA、コング桑田、荒谷清水、新屋英子、清水哲郎、エヴェルトン・テイシェイラ、笑福亭釣瓶、中島らも 

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ミスティック・リバー 1/25 MOVIX京都シアター2

ニューオーリンズ・トライアル 2/7 京極東宝3

コンフィデンス 2/14 三番街シネマ3

グッバイ、レーニン 2/22 恵比寿ガーデンシネマ1

25時 2/23 恵比寿ガーデンシネマ2

ツインズ・エフェクト 3/3 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6

ルビー&カンタン 3/7 シネ・リーブル梅田シアター2

ペイチェック 消された記憶 3/16 TOHOシネマズ高槻 スクリーン5

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 3/16 TOHOシネマズ高槻 スクリーン7

ラブ・アクチュアリー 3/23 京極東宝3

殺人の追憶 3/27 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3

ほえる犬は噛まない 3/28 動物園前シネフェスタ4(Screen4)

N.Y.式ハッピー・セラピー 4/17 京極東宝3

恋愛適齢期 4/17 MOVIX京都シアター6

キル・ビルVol.2 4/25 イオンシネマ久御山

パッション 5/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1

carmen. 5/8 梅田ガーデンシネマ2

スクール・オブ・ロック 5/15 TOHOシネマズ高槻 スクリーン2

トロイ 5/15 TOHOシネマズ高槻 スクリーン2

レディ・キラーズ 5/23 TOHOシネマズ高槻 スクリーン4

ビッグフィッシュ 6/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン5

シルミド 6/5 MOVIX京都シアター7

21グラム 6/13 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3

子猫をお願い 7/2 ユーロスペース

白いカラス 7/17 シネフェスタ4

スイミング・プール 7/18 みなみ会館

スパイダーマン2 7/19 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1

箪笥 7/25 MOVIX京都シアター5

マッハ!!!!! 7/25 MOVIX京都シアター5

ウォルター少年と夏の休日 7/25 MOVIX京都シアター6

ディ・アフター・トゥモロー 8/1 東宝公楽

シュレック2 8/12 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3

ハリーポッターとアズカバンの囚人 8/12 TOHOシネマズ高槻 スクリーン5

セイブ・ザ・ワールド 8/14 みなみ会館

ルーニー・テューンズ バック・イン・アクション 8/15 みなみ会館

ホワイト・バレンタイン 8/19 みなみ会館

華氏911 8/21 ガーデンシネマ梅田1

列車に乗った男 8/22 みなみ会館

ヴァン・ヘルシング 8/28 TOHOシネマズ高槻3

カーサ・エスペランサ/赤ちゃんたちの家 8/29 テアトル梅田2

春の日のクマは好きですか? 8/29 第七藝術劇場

品行ゼロ 8/29 第七藝術劇場

ベッピーノの百歩 8/30 日本イタリア京都会館

インファナル・アフェア 無間序曲 10/5 MOVIX京都シアター5

ぼくセザール10歳半1m39cm 10/9 みなみ会館

CODE46 10/10 テアトル梅田2

モンスター 10/16 MOVIX京都シアター2

SAW 10/31 TOHOシネマズ高槻1

オールド・ボーイ 11/6 TOHOシネマズ高槻5

みんな誰かの愛しい人 11/13 テアトル梅田2

TUBE 11/23 MOVIX京都シアター5

ニュースの天才 12/5 TOHOシネマズ高槻5

Mr.インクレディブル 12/26 TOHOシネマズ高槻7

スーパーサイズ・ミー 12/29 京都シネマ1 


ジャンプ 2003/8/21 湯布院映画祭
 
ヴァイブレータ 2003/8/22 湯布院映画祭

半落ち 1/12 大宮東映

着信アリ 1/18 三番街シネマ1

美しい夏キリシマ 2/11 MOVIX京都シアター7

ドラッグストアガール 2/11 MOVIX京都シアター7

嗤う伊右衛門 2/14  動物園前シネフェスタ4(Screen3)

この世の外へ クラブ進駐軍 2/15 MOVIX京都シアター2

ゼブラーマン 2/15 MOVIX京都シアター7

ふくろう 2/21 シアター・イメージフォーラム

油断大敵 3/7 シネマ・ドゥ

イノセンス 3/11 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3

いつかA列車(トレイン)に乗って 3/17 大宮東映

赤目四十八瀧心中未遂 4/10 第七藝術劇場

クイール 4/10 MOVIX京都シアター1

きょうのできごと a day on the planet 4/10 MOVIX京都シアター7

花とアリス 4/22 みなみ会館

アイディ&ティティ 4/23 大津京町滋賀会館シネマホール

CASSHERN 4/25 イオンシネマ久御山

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ 4/29 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3

アップルシード 4/29 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3

ニュータウン物語 5/8 シネ・ヌーヴォ

死に花 5/9 MOVIX京都シアター2

ワイルド・フラワーズ 5/22 テアトル梅田2

問題のない私たち 5/22 第七藝術劇場

下妻物語 6/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1

キューティー・ハニー 6/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3

深呼吸の必要 6/5 MOVIX京都シアター1

世界の中心で、愛を叫ぶ 6/13 TOHOシネマズ高槻 スクリーン8

天国の本屋〜恋火 6/20 MOVIX京都シアター6

リアリズムの宿 6/26 テアトル梅田2

海猿 6/28 イオンシネマ久御山7

Believer<ビリーバー> 7/3 渋谷シネ・ラ・セット

69 sixty nine 7/10 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6

スチームボーイ 7/17 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6

東京原発 7/19 第七藝術劇場

機関車先生 8/8 京極弥生座2

誰も知らない 8/14 動物園前シネフェスタ4(Screen1)

バーバー吉野 8/19 みなみ会館

IZO 8/21 ホクテン座1

マインド・ゲーム 8/22 みなみ会館

釣りバカ日誌15 ハマちゃんと明日はない!? 8/28 TOHOシネマズ高槻プレミア・スクリーン

トントンギコギコ図工の時間 9/12 第七藝術劇場

村の写真集 9/23 祇園会館(京都映画祭)

SURVIVE STYLE5+ 10/10 ナビオTOHOシネプレックス シアター6

スウィングガールズ 10/11 TOHOシネマズ高槻4

丹下左膳 百万両の壺 10/11 MOVIX京都シアター7

Turn over 天使は自転車に乗って 10/14 京極弥生座1(新京極映画祭)

こんばんは 10/17 第七藝術劇場

恋の門 10/17 みなみ会館

隠し剣 鬼の爪 10/31 TOHOシネマズ高槻7

血と骨 11/6 TOHOシネマズ高槻プレミアスクリーン

笑の大学 11/7 TOHOシネマズ高槻1

片目だけの恋(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ

ソドムの市(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ

ラブキルキル(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ

ユダ(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ

稀人<まれびと>(映画番長) 11/13 シネ・ヌーヴォ

ハウルの動く城 11/20 TOHOシネマズ高槻2

ゴジラFINAL WARS 12/5 TOHOシネマズ高槻7

お父さんのバックドロップ 12/12 京都シネマ2

レディ・ジョーカー 12/17 TOHOシネマズ高槻4

草の乱 12/18 第七藝術劇場

青い車 12/20 梅田ガーデンシネマ1

雲のむこう、約束の場所 12/29 みなみ会館

約三十の嘘 12/29 みなみ会館


おそまつ
今日紹介するのは現在、シネヌーヴォでやってる「社会派コメディの変遷 渋谷実と前田陽一」から前田陽一のデビュー作である「にっぽんぱらだいす」。売春防止法施行直前の赤線の物語です。赤線って何?のよい子ちゃんはお父さんに聞きましょう。昔はね、遊び場所が公然とあったんだよ。遊ぶって何して遊ぶ?のよい子ちゃ(以下略)

 舞台は赤線地帯のハレムという売春宿。主人である蔵本大典(加東大介)は終戦直後の進駐軍を相手にした商売で大儲けをして、桜原に帰って来ていた。店は大繁盛で毎日、相当なお客が来ていた。一人息子の希典(長門裕之)が戦地から帰ってきた。彼は父親の商売を嫌っており、自分が妹のように可愛がっていた光子(香山美子)までもを娼婦にしようとしていることに腹を立て、家を出てしまう。

 芸者には水揚げという風習がある。大金をはたいて、彼女を芸者にする旦那がいるのだ。光子の旦那になったのは田舎の成金、紀伊国屋(益田喜頓)であった。彼は光子を「神様」と呼んで、彼女をとても大切にした。当初は娼婦に戸惑いを感じていた光子だったが、商売が水にあったのか、彼女はめきめきと売れっ子になっていく。やがて彼女は紀伊国屋の老妻公認の二号さんとなって店を去っていく。

 さて一方、ハレムでははるみ(ホキ徳田)が中心となって組合が作られて妓楼の主人達に対して条件闘争を行なっていた。卒論の取材の為に売春宿に飛び込んだ女子大生千恵子(加賀まりこ)を巻き込んで組合運動は大きくなっていく。しかし一方、世間では女性議員の呼びかけで売春防止法が成立しようとしていた。桜原の業者は蔵本を旗頭に反対運動を行なうが、遂に昭和31年5月24日に売春防止法は成立。すべての赤線業者は二年の猶予期間を経て、廃業すべし。蔵本は怒りから発した熱で発作を起こし、帰らぬ人となった。

 「二年後になくなる商売だ。この仕事はいわば敗戦処理内閣だ。息子のあんたがやらなくてどうする」と説得されて息子の希典が後を継いだ。彼は前借をチャラしたり、娼婦の取り分を多くするなどの改善を行なった。彼が主人になると同時に光子が帰ってきた。幸せに暮らしていた彼女だったが、親族の反対にあって家を追い出されてしまったのだ。あと少しの寿命とは言え、桜原は今日も賑やかだった。そして昭和33年3月31日に赤線は最後の日を迎える。

 前田監督は58年に松竹大船に入社。一期上にいたのが大島渚や吉田喜重の所謂、松竹ヌーヴェルバーグ。彼もその波に乗りますが、その終着点は松竹の大先輩である渋谷実でありました。

 渋谷実は戦前から松竹の監督。ずっと大船調と呼ばれるメロドラマを撮っていましたがライバルの木下惠介に刺激されて一念発起。世相を織り交ぜた群像喜劇で「自由学校」「本日休診」「現代人」を撮ります。松竹と言えば一に小津で二が木下で松竹に詳しくない私にはわかりませんが、数年前に何気なく見たのが渋谷実の「本日休診」。彩り鮮やかに登場人物に取り混ぜ、テンポよくコメディをまじえて物語を進めていく。様々なエピソードを織り交ぜて敗戦直後の貧しい状況の中でたくましく暮らしている人々を描いています。渋谷監督は松竹では亜流で最も評価が遅れている監督の一人でもっと評価されてもいいと思う。

 本作「にっぽんぱらだいす」は前田監督のオリジナル脚本の映画化ですが、「本日休診」と同じように様々な登場人物が出てきてテンポよくストーリーを進めていく。威勢のいいマーチも心地いい。前田監督はこの後、喜劇の中心にして「ちんころ海女っこ」「スチャラカ社員」「喜劇・命のお値段」などの傑作を生みだし、「神様のくれた赤ん坊」で名監督と呼ばれるようになります。松竹が駄目になってからはテレビでも活躍。片岡鶴太郎主演の「昭和の説教強盗」というテレビドラマが印象に残っています。1998年、「新・唐獅子株式会社」の撮影中に亡くなります。

 やかましくてわがままながら生きる意欲に溢れた娼婦たちがあっけらかんと描かれています。赤線が消えて、赤線と共に生きた光子が死を選ぶ中、娼婦たちは賑やかに新天地に飛び立っていきます。対照的に「神様」だった光子は赤線と共に消えてしまう。人間、どこでだって生きていけるんだ。人間の生命力を感じさせるラストになっています。光子に憧れていつまでも彼女を待ち続けると誓った学生が他の娼婦とデキてしまうというオチもしょうがねえなあ、と呆れながらもクスクス笑ってしまう。人間なんてそんなもん。っんとにしょうがねえ。

 組合運動のトップになった女性を演じるホキ徳田が大変に素晴らしい。。。ブサイクやけどな。嫌がっていた仕事を引き継いだ長門裕之。夢に破れて仕方なく始めた商売だったが水にあったか、商売を切り盛りしていきます。妻に「ばかだなあ。。おまえは」とさもおかしげに笑うシーンが傑作。加賀まりこはちょっぴりだけの出演。特別出演の菅原文太は売春宿に乗り込んで金をせびる似非右翼。売春防止法に賛成する学者に菅原通済が出ています。

監督、脚本:前田陽一 助監督:三村晴彦 撮影:竹村博 音楽:山本直純
キャスト:香山美子、ホキ徳田、長門裕之、加東大介、中村雅子、益田喜頓、浦辺粂子、柳沢真一、加賀まりこ、勝呂誉、岸輝子、上田吉二郎、菅井一郎、 長門勇、早川保、菅原文太、菅原通済

☆昨日で今年度の劇場鑑賞本数222本を達成しました。この本数は昨年の鑑賞本数でして今年はまだ何日か残ってますので今年が過去最高鑑賞本数になると思います。

☆明日か明後日に「お父さんのバックドロップ」の感想をあげます。

>>蛍風さま

いつも楽しく読ませてもらっています。「仁義なき戦い」を見られたのですね。ヤクザ映画として有名な本作ですが、ラストに坂井と広能の会話などにアメリカンニューシネマの雰囲気を少し匂わせた青春群像劇となっていまして大変に好きな作品です。好きな作品なら感想書けよという感じですが、本当に好きな作品ってのはなかなか感想が書けないものです。書きたいことがありすぎてまとまりません。

それから一作目からこんなに有名な役者を殺して大丈夫なのかとご案じになられてましたが、梅宮も松方も次の作品では別の役柄で登場するのでご心配には及びませぬ。

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外国映画リバイバル上映(5本)
☆ゴッド・ファーザー<デジタル・リマスター版> 6/19 パラダイススクエア1
☆大脱走<公開40周年記念ニュープリント>  6/26 パラダイススクエア2
☆群盗、第七章 9/12 テアトル梅田2
☆ナイトメアー・ビフォア・クリスマス<デジタル・リマスター版> 11/7 MOVIX京都シアター2
☆アトミック・カフェ 11/13 第七藝術劇場

2005年度封切予定映画(1本)
◆カンフーハッスル 12/31 TOHOシネマズ高槻6

日本映画リバイバル上映(101本)★は二回鑑賞映画
☆暴れん坊兄弟 1/4 大津京町滋賀会館シネマホール
☆プロデューサーズ 1/4 大津京町滋賀会館シネマホール
☆学生野郎と娘たち 1/11 シネ・ヌーヴォ
☆あした晴れるか 1/11 シネ・ヌーヴォ
☆竜馬暗殺 1/17 美松劇場
☆不知火検校 1/17 京都文化博物館映像ホール
☆危いことなら銭になる 1/18 シネ・ヌーヴォ
☆喜劇 大風呂敷 1/18 シネ・ヌーヴォ
☆その壁を砕け 1/29 シネ・ヌーヴォ
☆地図のない町 1/29 シネ・ヌーヴォ
☆月曜日のユカ 1/29 シネ・ヌーヴォ
☆座頭市 1/31 大津京町滋賀会館シネマホール
☆誘惑 3/6 シネ・ヌーヴォ
☆坂本龍馬 3/21 大津京町滋賀会館シネマホール
☆鞍馬天狗 3/21 大津京町滋賀会館シネマホール
☆迷走地図 3/27 高槻松竹セントラル
☆霧の旗 3/27 高槻松竹セントラル
☆張込み 3/28 高槻松竹セントラル
☆ゼロの焦点 3/28 高槻松竹セントラル
☆影の車 3/30 高槻松竹セントラル
☆黒い画集 あるサラリーマンの証言 3/30 高槻松竹セントラル
☆点と線 4/6 高槻松竹セントラル
☆天城越え 4/6 高槻松竹セントラル
☆疑惑 4/7 高槻松竹セントラル
☆鬼畜 4/7 高槻松竹セントラル
☆砂の器 4/18 高槻松竹セントラル
☆白い巨塔 4/18 高槻松竹セントラル
☆清作の妻 4/24 京都文化博物館
☆雁 5/1 京都文化博物館
☆華岡青洲の妻 5/2 京都文化博物館
☆太陽の季節 5/8 京都文化博物館
☆狂った果実 5/9 京都文化博物館
☆続・悪名 6/20 みなみ会館
☆秦・始皇帝 6/25 みなみ会館
☆泥棒番付 6/25 みなみ会館
☆にっぽん‘69 セックス猟奇地帯<ニュープリント版> 7/2 新文芸座
☆ポルノの女王 にっぽんSEX旅行<ニュープリント版> 7/2 新文芸座
☆日本の首領・やくざ戦争 7/3 新文芸座
☆脱獄広島殺人囚<ニュープリント版> 7/3 新文芸座
☆実録外伝・大阪電撃作戦 7/4 新文芸座
☆日本の首領・野望編 7/4 新文芸座
☆沓掛時次郎 7/18 みなみ会館
☆江戸へ百七十里 7/18 みなみ会館
☆濡れ髪牡丹 7/23 みなみ会館
☆忠直卿行状記 7/23 みなみ会館
☆東京物語 8/14 シネ・ヌーヴォ
☆知らなすぎた男 8/15 みなみ会館
☆お姐ちゃんお手やわらかに 8/15 みなみ会館
☆生きる 9/3 滋賀会館大ホール
☆血槍富士 9/10 京都文化博物館
☆薄桜記 9/18 京都文化博物館
☆木枯し紋次郎 関わりござんせん 9/19 京極弥生座1(京都映画祭)
☆きさらぎ無双剣 9/19 京極弥生座1(京都映画祭)
☆十兵衛暗殺剣 9/19 京極弥生座1(京都映画祭)
☆宮本武蔵 一乗寺の決闘 9/20 京極弥生座1(京都映画祭)
☆忍者狩り 9/20 京極弥生座1(京都映画祭)
☆浪人街 9/20 京極弥生座1(京都映画祭)
☆武士道 9/20 京都文化博物館別館(京都映画祭)
☆十三人の刺客 9/21 祇園会館(京都映画祭)
☆新撰組鬼隊長 9/21 京極弥生座1(京都映画祭)
☆蒲田行進曲 9/21 祇園会館(京都映画祭)
☆特急三百哩 9/23 京都文化博物館別館(京都映画祭)
☆座頭市 血煙り街道 9/23 京極弥生座1(京都映画祭)
☆幕末残酷物語 9/24 祇園会館(京都映画祭)
☆丹下左膳 9/24 祇園会館(京都映画祭)
☆丹下左膳 決定版 9/24 祇園会館(京都映画祭)
☆ちゃんばらグラフティー 斬る! 9/25 祇園会館(京都映画祭)
☆青空天使(短縮版) 9/25 祇園会館(京都映画祭)
☆切腹 9/26 京都文化博物館
☆偽れる盛装 10/1 高槻松竹セントラル
☆細雪 10/1 高槻松竹セントラル
☆五番町夕霧楼 10/3 高槻松竹セントラル
☆雁の寺 10/3 高槻松竹セントラル
☆マディソン郡の橋 10/14 京極弥生座1(新京極映画祭)
☆女が階段を上る時 10/15 高槻松竹セントラル
☆流れる 10/15 高槻松竹セントラル
☆素晴らしき日曜日 10/16 京都文化博物館
☆くのいち忍法 11/3 シネ・ヌーヴォ
☆鉄砲玉の美学 11/3 シネ・ヌーヴォ
☆真田雪村の謀略 11/8 シネ・ヌーヴォ
★脱獄・広島殺人囚<ニュープリント版> 11/8 シネ・ヌーヴォ
☆瀬降り物語 11/8 シネ・ヌーヴォ
☆御用牙 11/17 高槻松竹セントラル
☆五人の賞金稼ぎ 11/17 高槻松竹セントラル
☆野獣死すべし 11/19 大津京町滋賀会館シネマホール
☆関の彌太っぺ 11/20 高槻松竹セントラル
☆反逆児 11/20 高槻松竹セントラル
☆子連れ狼 死に向う乳母車 11/21 高槻松竹セントラル
☆子連れ狼 冥府魔道 11/21 高槻松竹セントラル
★不知火検校 11/29 高槻松竹セントラル
☆地獄変 11/29 高槻松竹セントラル
☆座頭市と用心棒 12/1 高槻松竹セントラル
☆侍 12/3 高槻松竹セントラル
☆待ち伏せ 12/3 高槻松竹セントラル
☆本日休診 12/25 シネ・ヌーヴォ
☆現代人 12/25 シネ・ヌーヴォ
☆にっぽんぱらだいす 12/26 シネ・ヌーヴォ
☆ちんころ海女っこ 12/26 シネ・ヌーヴォ
☆喜劇 命のお値段 12/30 シネ・ヌーヴォ
☆霧ある情事 12/30 シネ・ヌーヴォ
☆気違い部落 12/30 シネ・ヌーヴォ

短編のために評価対象外(1本)
新・刑事まつり 一発大逆転 1/15 みなみ会館

二回見た作品(3本)
■殺人の追憶 6/25 みなみ会館
■子猫をお願い 8/14 動物園前シネフェスタ4(Screen3)
■華氏911 9/10 TOHOシネマズ高槻4

まずは日本映画
(関西でロードショー公開された作品を挙げていますが、全てを網羅しているわけではありません。私が興味を持った作品とよく世間で見られていた作品をいくつかピックアップしてるだけです。)
×ハナから見る気なし
△興味はあった
○見たかった

×アンテナ
×解夏
×赤い月
○紀雄の部屋・・つぐみ好きなんだけど
○恋する幼虫
○eiko
×ホテルビーナス
△かまち
○Jam Films2
×Deep Love〜アユの物語〜 ・・・大阪では千日会館のみ
○タカダワタル的・・結局行けなかった
×チルソクの夏
×恋人はスナイパー[劇場版]
×ラブドガン・・・この手の映画は苦手
×コンクリート ・・・関西来てねえし
○プッシーキャット大作戦・・・機会があったら見たかった。
×盲獣VS一寸法師
×茶の味・・石井克人ってそんなにいいか?
×いかレスラー・・この手の映画はどうも好きになれん
○マブイの旅
○父と暮らせば・・これは京都シネマでもやるしねえ
×三浦和義事件〜もう一つのロス疑惑の真実〜
○MASK DE 41・・評判が悪かったので足踏みしてたら終わってた
○トッポ・ジージョのボタン戦争・・市川昆やし
×スクール・ウォーズ HERO・・何故か結構入ってた
○ガチャポン・・岡元夕紀子が見たい。そんだけ
×くりいむレモン
○オーバードライヴ・・・これはマジに見たかった。
×デビルマン・・見とくべきだったか?
×下弦の月〜ラスト・クォーター

まあ中には始めから見るつもりのなかった作品(「デビルマン」とか「下弦の月」とか「赤い月」とかですな)気がついてたら終わってた作品(「eiko」「かまち」「マブイの旅」とか)見ようと思ってたのに結局、時間の都合がつかなかった作品(「オーバードライヴ」「ガチャポン」とか)などいろいろです。京都に住んでいるとどうしても大阪でしか見られない作品もあるわけですしね。休日に行こうと思うと仕事が入ったりで行けなかったりするもんです。DVDも出てる作品はありますが、多分見ないだろうしなあ。。どこかでやるのを待つしかないか。今年からは京都シネマもあるし、京極弥生座が頑張ってくれるみたいなので、京都でこういう映画も見れそうですけど。あ、「ハットリ君」と「いま、あいにいきます」も見てないな。後者は窓口で題名を言うのが恥ずかしいので二の足踏んでます。まだやってるんでもしかしても見るかもだ。

 さて洋画ですが、こちらはいつもなら見てるのにという作品が非常に多いです。

×ハナから見る気なし
△興味はあった
○見たかった

△リクルート
×タイムライン
○シービスケット・・これは見たかった。。
×オアシス
○アドルフの画集・・・弥生座ですぐに終わった
×フルタイムキラー
×ドッグヴィル
○悪い男・・・韓国映画としてみとかないとなあ。。
△マスター・アンド・コマンダー
×ブラザー・ベアー
×テキサス・チェーンソー
○ロスト・メモリーズ・・興味はずっとあった
×イン・ザ・カット
×ディボース・ショウ
×ハッピー・フライト
×ソニー
×ピーターパン
△ロスト・イン・トランスレーション
○オーシャン・オブ・ファイヤー
○ホーンテッド・マンション
×アタック・ナンバーハーフ2全員集合!
○みなさん、さようなら・・この手の映画を見逃すのが今年の傾向だったわ
○コールドマウンテン・・例年ならこの手の映画は見てた。
○フォーチュン・クッキー
○ドーン・オブ・ザ・デッド
○シティ・オブ・ゴースト
○キッチン・ストーリー
×あなたにも書ける恋愛小説
×スキャンダル
△ヴェロニカ・ゲリン
○カレンダー・ガールズ
×クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち
△キャンプ
○4人の食卓・・見たかったなあ。。
△トスカーナの休日
○少女ヘジャル
×スターシップ・トゥルーパーズ2ヒーロー・オブ・ザ・フェデレーション
○世界でいちばん不運で幸せな私
○歌え!ジャニス・ジョプリンのように・・京都でやんないだもん
○テッセラクト
○素敵な歌と船はゆく
△メダリオン
○ブラザー・フッド・・結局は見逃し
○ワイルド・レンジ 最後の銃撃
○穴
×ディープ・ブルー
×永遠の片想い
×キング・アーサー
○バレエ・カンパニー・・何回かチャンスあったけど見逃し
×モナリザ・スマイル
○リディック
△サンダーバード
△16歳の合衆国
×LOVERS・・この手の中国映画は飽きた
×バイオハザードII アポカリプス
○珈琲時光・・日本映画ファンなら見とくべきだったか?
×ヴィレッジ・・もうだまされへんぞ
○父、帰る
○フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白・・京都シネマで公開決定
○17歳の処方箋
×アイ、ロボット
○ジェリー
○僕はラジオ・・京都でやってくれ
×隣のヒットマンズ・全弾発射
△ヘルボーイ
△モーターサイクル・ダイアリーズ・・恵比寿では大入り満員だったとか
×クライモリ
○ピエロの赤い鼻
○Lifersライファーズ 終身刑を超えて・・見逃し
×エクソシスト ビギニング
×シークレット・ウインドウ
×2046・・プレミアにはもうだまされへんよ
○山猫
×ユートピア
△コラテラル・・戸田奈津子の訳した映画(何故かトムクルーズの映画はみんな、このおばはんが訳す)はあんまり見たくないなあ。吹替え版を待つよ。
×キャットウーマン
×80デイズ
○砂と霧の家
○パニッシャー
△コニー&カーラ
×ポーラー・エクスプレス・・・絵が怖い
×スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー・・つまんなさそう
×誰にでも秘密がある・・俺が見なくても
△ターミナル・・あー予告からつまんなさそう

いっぱい見逃してる。洋画ファンから見たら、これ抜きでランキング作るなんて考えられんやろうね。
☆本日は同期の会であるまないたの会で、私が幹事の会であるのだが、実は昨日、いつものように公務に勤しんでおったのだが、ひどい立ちくらみを感じて、これは風邪であるなと感じて昼から帰って来て寝ており、いつものように寝てれば治ると森麟太郎(鴎外)のように寝入っておったのだが、どうにもしんどくて仕方が無いので夕方に日曜祝日以外は休まないことが取り得の町医者にかかったと思いなさいね、って誰に言ってるんだかわからないが、かの医者、「これは風邪ですね、大分にのどがあかくなっています」と言い放ったのを受けて小生、「それは日曜、月曜と連続してカラオケに行ったからです」とよっぽど言おうとしたが、ひょっとしたらそれが原因の熱であるのかもしれないので、大人しく薬をもらって帰ってきたということを仲間に伝えて、今日は堪忍してもらおうか、明日は大事な勘案があり、公務を休むわけにも行かない、はてさてどうしたものだろうと考えているうちに日はもはや、中天に達しようとしており、膝をパシリと叩いた私はとりあえず立ち上がった私の腹はとりあえず、行ってみようということであった。。。以上、蓮實重彦風に書いてみました。

☆寒風吹き荒れる中、外に出た。風邪は治っていない。悪寒もするし、咳もでる。ええい、ままよと歩いて電車に乗ると国鉄の大正駅である。今日は大阪ドームでマスターズリーグの試合があるのだ。マスターズと言ってもカラシではなく、(マスタードだ)プロ野球選手のOB達の親善試合のようなもので、冬に目玉を持たぬスカパーのスポーツ番組の企画で今年で3年目を迎える。まないたの会は年齢も趣味もバラバラであるが、野球好きであることは共通している。いつか、行こうと考えていて今日がその機会であった。私が言い出しっぺである。やはり、休むわけには行かない。

☆会場に入ると何故か自民党の広報誌をもらう。全く知らなかったがマスターズリーグは自民党と関係があるらしく、小泉首相の写真までが載っていた。今日は東京ドリームスと大阪ロマンズの試合である。東京ドリームスは駒田、池山、広沢、江夏、野球界の井筒和幸こと斉藤明夫(顔が似ている)がいるので一勝もできてないらしい。それに引き換え、大阪ロマンズは川藤、亀山、本西、福本豊で三番が本西で四番が梨田なのだがこちらは強いらしい。大阪ロマンズはファンが多く、一塁側は大盛り上がりであった。特に梨田の人気は抜群で例のクネクネ打法の時には拍手が起きた。試合は福間納の国歌斉唱(中島美嘉よりうまかった。ちなみに9回には投手なのに代打した川藤に代わって一塁まで守っていた)から始まり、素晴らしい投手戦というか貧打線というか、ほとんど点が入ることなく、最終回まで進んだ。ロマンズ一点のリードで抑えには山崎慎太郎。このままで終わりやなと思ったがドリームスが2−2の同点においついて延長。山崎慎太郎と斉藤明夫の球の勢いは素晴らしく、結局は引き分けに終わった。選手はどれくらいギャラをもらっているのか。

☆今日は私が幹事なので好きなところに行ける。難波に出るとワッハ上方の大阪府上方演芸資料館に行く。中学高校と私は演芸が大好きの演芸少年だった私にここは聖地のようなものである。お気に入りの中田ダイマル・ラケット、ミスワカナ・玉松一郎、吾妻ひな子などの演芸を楽しんでライブラリーでは「てなもんや三度笠」を見る。

☆ラストは鶴橋で焼肉である。駄目元で電話したら、鶴橋の名店「つるいち」に予約が取れた。焼肉、キムチに舌鼓を打ち、存分に楽しむ。酒は呑まずに食事だけで総額20000円なり、よく食ったなあ。。と思いながら、ふと気づくと風邪の菌が立ち消えていた。うまい食ってりゃ、病治るって本当だねえ。。

☆年内の予定です。年内は二本の映画評を書いて年末に「今年一年を振り返って〜尾っぽ爆竹くくりつけて〜」を更新して今年は終わりです。9月〜12月の短評は春長にゆっくり更新します。思いのほかに時間がかかっております。なお今年の今までの鑑賞本数は217本。昨年の222本にはあと5本足りませんが、まだまだこれでは終わりません。今月の始めに31本見るとか言ってましたが京都検定とか風邪とか色々ありましたので、今月は9本のみです。あと10本は見たいなあ。。

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 映画と原作とは別物、この言葉は映画ファンなら常に心に忍ばせておかねばならない言葉だ。原作を見てから映画を見る場合、映画を見ながら「ああ、あの場面はこうしたか」と映画を楽しめることができる。しかし、その楽しさ以上に「ここが原作と違う!」「あーわかってねえな」と思う危険性がある。私はそれが厭なので有名な原作が映画化されるときにその原作を読むということをしない。角川映画の昔懐かしのフレーズ「読んでから見るか、見てから読むか」なら私は後者を選ぶ。本日、紹介する「レディ・ジョーカー」はこの典型でその世界観の大きさから映像化は困難と考えられていた高村薫の社会派サスペンス。もちろん、ベストセラーであります。高村薫の本はまだ読んだことないけど、当作品は私が大好きなグリコ森永事件を題材にした小説。いつか読もうと思ってましたが、映画化される話を聞いて映画を見てから読むことに決めた。

 監督は「魔界転生」「笑う蛙」の平山秀幸で脚本は「血と骨」「お父さんのバックドロップ」「刑務所の中」と安打製造機の鄭義信。この組み合わせでああ、と思ったあなたは日本映画が好きな人。2002年、平山と鄭は「OUT」という作品を撮っています。この作品も桐野夏生の犯罪小説が原作になっています。不安と失望を抱える不幸な女が犯罪に巻き込まれていくハードボイルドな小説だったのですが、平山は中盤までストーリーを変えずにまったく別物にしてしまいます。死体をばらすという行為を通して徐々に道を踏み外していくさまをあえて、非日常を経験することで雄雄しく立ち上がって一人で生きていく女性の物語にしてしまったのです。

 結果は、原作ファンからはそっぽを向かれ、配給した20世紀フォックス宣伝部長のクビを飛ばすほどの不評でした。が、私には大変に面白い映画で私はスクリーンでその年に三回見ています。例によって映画を見てから原作を読んだのですが、これが地味臭い変態小説でちっとも面白くない。これをよくあれだけ面白い映画したもんだ。原作を忠実に映画化することではなく、面白い映画を作る。この当たり前の命題を忠実に実行したのが「OUT」でした。長々とわき道にそれておりますが、映画をけなす理由でよく挙げられる「原作と違う」にあえて反論してみたわけです。そしてこの映画も同じような理由でけなされております。私は原作を読んでないので反論は致しません。だけどそんなこたあ、映画にとっちゃどうでもいいことなんだ。

 この映画は登場人物が大変に多く、犯罪者グループの”レディ・ジョーカー”と脅迫された日の出ビールと警察の捜査本部のストーリーが並行的に描かれていきます。犯罪をベースにした映画ですからサスペンスだと思って見ていると思わぬ肩透かし。鄭義信は町の薬局主人、在日の信用金庫職員、零細工場の旋盤工、重度の障害を持つ娘がいるトラック運転手、そして世の中を斜にかまえた刑事という犯人グループが個々人の背景は印象的な台詞で描き出すのですが、はっきりとした動機とそして何故彼らが出会ったのかを描いていません。そこがこの映画のわかりにくいところなのですが、私は確信的に書かなかったのではないかと思います。映画をサスペンスにしたくなかったからです。

 鄭義信が描いたのは人間ドラマ。この映画に出てくる登場人物は犯罪グループだけでなく、警察にしても日の出ビール社員にしても重い背景を持って生きています。序盤に出てきた被差別部落出身の歯医者が印象的でしたが、そこで描かれる日の出ビール社長にしても会社と自分の思いに押しつぶされそうになりながら生きている個人に過ぎません。そこには、物井清三の言う「流されるままに生きてきた人間」が懸命に生きています。そしてそこに横たわっているのは昭和という時代であったと思います。

 本来なら映画の主人公であるはずの合田刑事だけが異質で同僚の刑事が言うように「浮いている存在」です。一人だけ汚れていないかのように白いスニーカーを履く彼と刑事でありながら犯罪に加担している半田の対比が面白い。合田を演じたのはこれが映画初出演になる徳重聡。芸達者揃いの出演者の中では、はっきり言って恥ずかしくなるほどの棒読み演技ですが、監督はそれを回りから浮いている刑事との役と重ね合わせてうまく使っています。

 53年テープ、社長誘拐事件、グリコ終結宣言、刑事の自殺という実際に起こった事件をうまくからませています。犯罪グループの中に韓国の影(金大中事件との関連も言われた)、現職の刑事、北陸の方言を話す男がいたという噂もありましたし、株式操作や総会屋との関連も言われていました。大杉漣が演じるトラックの運転手も犯人に京都の道に詳しい男がいるとの記事もありましたしね。詳しくは一橋文哉の「闇に消えた怪人」を参考に。この本は何回も読み返したなあ。

 俳優陣は抑えた演技で実にいい。地味ながら、外波山正行、國村準、綾田俊樹が大変に素晴らしい。綾田俊樹が淡々と手紙を読み上げるシーンが印象的です。それから総会屋を演じた松重豊は今までで一番いい演技だった。人を食った感じで目に何の色もともっていない、何を考えているかわからない男。凄い俳優になった。吉川晃司もよかったなあ。

 全体を通して色質を落とした感じで淡々と映画は進んでいきます。確かに説明不足のところもありますし、なんと言っても地味です。この正月映画戦線では苦戦を強いられるでしょうし、シネコンでは早くも上映回数が激減しています。しかし不作続きだった今年の日本映画界の最後にやっと、じっくりと大人の鑑賞に堪えうる映画が出てきました。

監督:平山秀幸 脚本:鄭義信 製作総指揮:中村雅哉 原作:高村薫 撮影:柴崎幸三 特別協力:石原プロ
キャスト:渡哲也、吉川晃司、國村準、大杉漣、吹越満、加藤晴彦、矢島健一、菅田俊、阿南健治、外波山文明、光石研、山本浩司、康すおん、永岡佑、松重豊、綾田俊樹、斉藤千晃、菅野美穂、谷津勲、辰巳琢郎、岸部一徳、清水?治

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☆小ネタを少々


From:
Subject: はじめましてであります!

はじめまして☆平田と申します。えーとですね、
以前メル友募集してましたよね??その書き込みに
とても興味を持っててアドレスを控えてたんです。
ちょっと前の書き込みでしたけど。
ぜひぜひ仲良くなりたいと思ってるんです☆
最初ですので、自己紹介を致しますね☆
平田智美、22歳でフリーターをしております♪
趣味は旅行と読書で、好きな作家は筒井康隆さんです。
筒井さん、初期の不思議な実験的な短編が
特に平田のお好みでございます☆
平田のスリーサイズなんかはまだ言わないほうがいいかな(笑)?
そんなワケでして、平田、お返事待っております!
趣味や、どこに住んでるのか教えて欲しいです☆
あ、あと何て呼んだらいいでしょうか?
平田のことは、平田と呼んでください☆



ってか、メル友募集なんかしてねえし。
多分、スパムだなと思って検索かけてみたら出てきました。

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%BF%C5%C4%C3%D2%C8%FE

平田智美さんって有名なのねー。文章の書き方がリアルでよくできたスパムだと思います。

>平田のことは、平田と呼んでください☆

ってかわいいやん。

☆明日の晩にでも「レディ・ジョーカー」の感想挙げます。目は痛いですが映画は見てます。とりあえず生存報告まで。今日は甲子園ボウル見てきます。愛内里菜が来る。
☆眼病を患ったので長くパソコンができなくなりました。これからは更新頻度が落ちると思います。週に一本は映画の感想が書ければなあと思います。もっとも私は長くダラダラと書く悪癖があるので、短くすっきりと書くことを心がけようと思います。

☆日曜日に京都検定を受けてきました。土曜日は珍しく映画も見ずに家で缶詰になってテキストを読んでの挑戦。問題自体は捻りも愛想もなく、テキストから本当にそのまま出てました。こちらは所詮は一夜漬け。ややこしいお寺を飛ばしたのが大間違いで大苦戦でした。7割合格ってのはいくらなんでもキツすぎる。しかしこの試験、正直に言うと商工会議所の悪ふざけとしか思えずに受験者が殺到してテキストがバカ売れしたと聞いても、ホンマかなあ。。と思った。まあ私もテキストを買って受験した口で私みたいな興味本位でネタにでもなればいいや、と思った人もいたでしょうが、大多数の人が大マジに「京都について学びたい!」とねじり鉢巻で勉強してたのだ。会場も本当に大入り満員で老いも若きも男も女もいっぱいいた。この人たちにとっての京都ってもう聖地なんだな。新幹線使って来た人もいたらしいし。圧倒されました。結果は二月中旬。微妙なところなんで受かったら報告します。報告がなければ、落ちたと思ってください。

☆日曜日はテスト後に兄弟でホテルにて昼食。汚職事件、否、お食事券があったのだ。口卑しく育ってるのでホテルでの食事は緊張するぞ。食事後にやっと京都シネマにて「お父さんのバックドロップ」を見る。脚本、鄭義信の彩りの濃い脚本が大阪を舞台にした映画にぴったりあっており、見事な映画にしあがっていた。神木隆之助君が大変に素晴らしい。彼もいずれは声変わりもして、憎たらしいジャリになるかと思うと時間なんか進まねばいいと思う。感想は原作を読んでから今週末にでも。

☆「新撰組!」の最終回を見る。これも見たり見なかったりだったが、半分ぐらいは見てると思う。今までどちらかというと「血の軍団」か「悪役」で語られていた新撰組を時代の変わり目において一旗挙げようとした一若者達として描く方法は悪くなかったが、やや冗漫に過ぎた。ちなみに新撰組、近藤勇をそのように描いたのは三谷が初めてではなくて、水木しげるが「劇画 近藤勇 星をつかみそこねる男」で近藤勇を時代遅れの豪傑として生き生きと描いている。酷似しているエピソードも多いので多分、これを参考にしたのだろう。不満だったのは殺陣がひどかったところ。これは演出の問題でセットも安っぽくて見てられなかった。エビジョンイルになってから大河は本当に安っぽくなった。セットや美術をケチって俳優に使ってるのか、使い込みしてるのかしらんが本当にエビジョンイルはやめろよ!来年の「アイドル平家物語」はもうどうでもいいし、その次が「山内一豊の妻」ってそんなの一年も続くのか。やめろ、というより腹切れ>エビ
☆こんなのをやってみた。

非モテ度診断

http://www2s.biglobe.ne.jp/~sight/pc/

あなたは、どのくらい異性にモテナイのでしょうか
もしかしたら、ホントはモテなのに、自分であきらめているだけでは?
とりあえず、自分の非モテ度を正しく知りましょう

あなたの 非モテ度は54%です

判定:純粋な非モテ系

間違いなく、あなたは非モテです
ここで改心すれば、立ち直れるかもしれませんが
立ち直れるくらいなら、現在、このような状態のわけがないですね
ここまできたら、もうあきらめて、開き直る方がいいかもしれません
とりあえず、あなたの今後の幸福を祈ります


えー。まあやってはみましたが、やはりこのようなもんはやるものではないなと思います。別にモテになりたいとは思いませんが、やはり「できない」と「しない」はcan notとdon’tと違うわけですから、へこみますね。割りとこの手のことには平気な性質なのですが、現実を目の前につきつけられるとねえ。一人で遊ぶのはマジで好きなんだけどね。クリスマスの雰囲気も好きだし。

☆大学の漫画サークルでカップルがいたらしいんだけど、女の方が男と別れた途端にその内幕みたいなものを全部漫画にして書いたとか何とか。全部、仮名にしてあるけどサークルの人が読めばすぐにわかるとかなんとか。セックスの癖とかも事細かに描いたとか。女は怖い。

☆いよいよ明後日に迫った京都検定ですが、風邪をひきこんでしまい、かなりヤヴァイ状態です。というかテキストは半分も読んでないし。。

こんなのまであった。
↓ ↓ ↓
http://yashiro.exblog.jp/

明日は「お父さんのバックドロップ」逝こうと思ってたんですが。。勉強するか。

☆毎年、年末のクリスマス映画ですが今年は「バッドサンタ」と「クリスマス・クリスマス」に二本。なんかどっちも駄目そう。。「バッドサンタ」はビリー・ボブ・ソーントンがチンピラって役なんだが、役柄じゃなくて本人そのものやん。「クリスマス・クリスマス」は伊藤歩が出てるけど、ストーリーが酷そうだ。ってどっちもさすがにクリスマスには見にいけないけどな!
 日曜日は「ゴジラFINAL WARS」と「ニュースの天才」をTOHOシネマズ高槻で見てきました。「ハウルの動く城」に「Mr.インクレディブル」が公開となったからか映画館内は子供だらけで極めて珍しいことに混んでいました(!)ここの映画館は映画館の列に三人以上いたら、「混んでる」とスタッフが表現するような映画館なので1/4も入れば大混雑ですわ。

 実は長らく映画ファンをやってますが、「ゴジラ」を劇場で見たことがない。特撮にさほど興味がないというのも理由ですが、一番の理由はやはり「ゴジラを見に行くとひ必然的に変な小動物のアニメを見せられるから」でございました。アニメは嫌いじゃないし、子供向けのアニメにも「クレヨンしんちゃん」シリーズのような発見があったりします。が、これはあまりにも。。いや見たことないですよ。でも「デビルマン」と一緒で見なくてもわかります。私も人生五十年の後半に入った男ですから、想像力ってのがありますしね。どう見てもあれは可愛くない。怖い。プレデターやチャッキーより怖い。2mのアレに追いかけられたら、チビる。

 今日、私の職場の近くにカピパラが出ました。めっちゃ気色悪いです。でも、はむたろうよりはマシだと思いました。

 あれと二本立てなら、私は生涯、京都宝塚(京都でゴジラをやってる劇場)には行かない、と今まで見る機会がなかったわけです。で、少し冷静に考えてみた。最近のゴジラシリーズが変な小動物のアニメと二本立てだったのはゴジラファンにとっても不評であったろうし、プロデューサーにしても厭だったろう。しかし、ジャリの人気でリスクヘッジしないと駄目なくらい、ゴジラってのは社内で肩身の狭い映画シリーズだったってことなんだろう。東宝にしたらゴジラよりもチャッキーの方が重要で今度は犬夜叉と一緒になるらしい。。。まあ犬夜叉は見に行く気しないからいいや。でも同じ理由で犬夜叉見に行かない人もいるだろね。東宝に映画会社としての良心を問うのは無意味です。東宝は映画会社でなくて、不動産屋ですから。桑田と一緒だネ!まあゴジラを見に行ったのはチャッキーの呪縛も離れたことだし、一度見に行くことにするか、とそういうことです。

 で、映画の感想ですが私はゴジラが何か、ということもよくわからんズブの素人ですがまあまあ面白かったです。北村龍平のあの日本人離れした絵作りは好き嫌いは抜きにしても凄いと思います。三隅研次以来じゃないかな、こんだけアクション映像に力を入れてるのは。ただ「キャシャーン」もそうなんだが、絵作りの段階で終わってしまっている。北村監督の大きな勘違いは聖林のアクション映画みたいな映画を作るには絵作りに力を入れればいいと思ってるところだ。「ディ・アフター・トゥモロー」を見ればわかるんだが聖林のアクション映画って迫力のある映像ももちろん魅力なんだが、それだけの映像を乗せても崩れない脚本があるのだ。その部分が非常に惰弱なので映像は凄いが、心に残るものが何もないのだ。ラストが特にひどい。思わず「REX」を思い出したぞ。それからこの人は役者の演技にカットを出さんのか?ひどいシーンがいくらもあるぞ。要は映像は派手なんだが、凡百の日本映画とかわらんのだ。日本映画専門チャンネルで「あずみ」を見ましたけど感想は同じ。こんな雑な映画でよく二時間半も撮ったな。

 俳優では松岡はまあ合格だが、菊川怜は足が綺麗なだけで全然駄目。ケインはミスキャストだろう。確かに身体能力は高いが、クールなキャラには程遠い。素晴らしかったのは北村一輝。クールなキャラだと思いきや、次々と怪獣を繰り出し、興奮している姿は残虐ながらも茶目っ気がある愛すべき悪役だった。でもとっても悪いんだけど。ドン・フライはどっしりと落ち着いてて頑固一徹な隊長役を好演していた。それを支える國村準にはもう少し活躍が欲しかった。中尾彬先生の登場は嬉しかったぞ。坂口拓と一戸奈未が密かに出てました。一戸奈未ってやっぱり可愛いね。

 ドラマ部分よりも戦闘シーンが多くて割と飽きずに楽しめる。ただドラマ部分がもう少し、練りこめたら楽しめたと思う。主人公がミュータントという設定がもう少し生かせなかったんだろうか。宇宙人ブームに狂喜乱舞するシーン(「TVタックル」のパロディとか小橋賢児のあほっぷり)が面白かった。もっとこういう地に足が付いたシーンを撮れば映画は変わってたんだろうけど。

 ゴジラが終わるということは、東宝はもう映画製作を完全に辞める気なんだろうね。まあ70年代から実質の製作はほとんどしてなかった会社だけど。。。少し寂しいな。

監督:北村龍平 特殊技術:浅田英一 製作:富山省吾 脚本:三村渉、桐山勲 撮影:古谷巧
キャスト:中尾彬、北村龍平、小橋賢児、篠原ともえ、韮澤潤一郎、マイケル富岡、大槻義彦、木村大作、松尾貴史、角田信朗、佐野史郎、上田耕一、榊英雄、谷原章介、さとう珠緒、松岡昌宏、菊川怜、ドン・フライ、水野真紀、北村一輝、坂口拓、國村準、宝田明、田中要次、伊武雅刀、泉谷しげる、長澤まさみ、大塚ちひろ、ケイン・コスギ、水野久美、佐原雄二、舩木誠勝、須賀健太、一戸奈未

☆今週末の京都検定の勉強があっぷあっぷでやってます。今週は更新が滞ります。やばい、ほんまにやばい。
←右の男性が津田寛治サン。お酒のCMにでも出てます。。。こんな映画も出てたんだ。

 今日の映画は先月に見た映画番長オールナイト「映画番長vs刺客オールナイトッ!」で見た「ラブキルキル」。「映画番長」は、同型のDVカメラで同一予算という条件の中でベテランの映画監督と新人が作品の出来を争うという企画(人気投票とかもやってたらしい)で渋谷のユーロスペースで続けられた企画で「コメディ」「エロス」「ホラー」で作品が発表されています。「ラブキルキル」はエロス番長で発表された作品で監督は新人の西村晋也。

 海岸沿いのさびれた田舎町。皆川聡(津田寛治)はハローワークに勤める青年。見た目は普通だが、洋ピンオタクで部屋はビデオでいっぱい。仕事が終わってからもポルノショップでたむろしたり、コンビニで長時間立ち読みするぐらいしか趣味のない孤独な若者だった。性格も悪いので友達もいない。が、最近、ポルノショップで知り合ったナオ(愛葉るび)と言う女の子が彼の何を気に入ったのか、彼の部屋に出入りしている。

 ある日、聡は就職相談にやってきたサユリ(街田しおん)に一目惚れしてしまう。書類で住所を確かめると(注・公僕が職務上の情報を私的に利用すると罰せられます)早速、彼女を調査し始める。彼女は、高校生の弟、耕(松田祥一)と二人っきりで住んでおり、男関係も派手なようだった。そして弟とも怪しい。裸で弟を抱きしめたりしてる。

 聡の妄想ではサユリは「自分の妻」になっており、何とかきっかけをつかもうとするが、彼女は就職相談にもやってこない。困った聡はナオに彼女のことを探るように頼む。耕がカツアゲされているのを助けたナオはサユリの家に出入りしはじめ、バイト先や趣味を探り出す。偶然を装い、彼女と再会する聡。幾度かのデートをして仲良くなりはじめる二人であったが、聡の前に強敵が立ちはだかった。何と、ナオがサユリに惚れてしまっていたのだ。困った人たちだらけの恋の迷い道は続いていく。。

 テンポもよかったし、行方が見えない映画運びもドキドキさせられて、すっごく面白い映画でした。主要キャストを絞りきって、隙のない脚本に仕上がってます。主演の津田寛治がとても素晴らしい。最近の日本映画によく出ている俳優さんです。「模倣犯」では主要キャストでしたが、「きょうのできごと」の消防士役とか、「昭和歌謡大全集」のヘリの運転手役とか小さな役でもすごく印象的で気にしてた俳優さんでした。今回はポルノオタクで妄想癖のあるストーカーを嬉々として演じてました。完全に間違ってるのに強引に自分のペースに持っていくところが笑えた。変態でどうにもならない男なんだがどこか憎めない愛らしさももっている。

 男にだらしない、スレンダー美人を好演した街田しおんもよかった。街田しおんの濡れ場も相当にエロかったが、やはり一番は愛葉るび。裸でトレーニングするシーンとか女の子とバイブでふざけあうシーンは必見。アブノーマルな方向に惹かれていく少女を好演していました。パンフによるとナオの役はなかなか見つからず、ネットで彼女を見て決めたらしいです。愛嬌はないのですが、聡と腕相撲する演技なんか、非凡なものを感じました。AVやポルノ映画で活躍中で今度はお芝居(よりによって「家畜人ヤプー」)にも挑戦してるみたいです。注目していきたい女優さんですね。

公式サイトありました。→http://rubyred.muw.jp/

 この企画は自主制作作品を商業分野で公開するという企画らしく、新人監督もたくさん撮っています。東京の方では割りと盛り上がったようですが、関西ではオールナイトの入りを見てる感じではもう一つのような。。DVD化は多分されると思うんですが現時点ではほとんどのところで上映が終了。すぐには見れませんが、根気強く待ってればどこかで見れると思います。日本映画専門チャンネルが噛んでるみたいだし、スカパーにも来るかも。この手の企画は多いに盛り上がって欲しいですね。

監督、脚本:西村晋也 プロデューサー:堀越謙三、大野敦子 撮影:鈴木一博
キャスト:津田寛治、愛葉るび、街田しおん、松田祥一

映画番長公式サイト→http://www.eigabancho.com/index.html
エロス番長トークイベント→http://www.nihon-eiga.com/cineerotics/eros/index.html
映画番長応援団!→http://www.nona.dti.ne.jp/~aaa/

☆昨日は京都シネマの開業日。色々あって外にでれへんかった。当日は大入り満員で立ち見も出たとか。来週に行く予定です。

☆今日はゴジラとニュースの天才を見てきます。今年のゴジラは気持ち悪い小動物の映画との二本立てではないんですね。それだけでも期待持てます。
☆今日は明後日に開業する京都シネマの内覧式に行ってきました。京都シネマは開館前からプレミアム会員として会員を募集していました。プレミアム会員を対象にした内覧式が行なわれたのです。平日の昼間ということで勤め人の私には厳しい時間帯でしたが、何とか休みが取れました。

☆烏丸駅から歩いてすぐに京都シネマが入ったCOCON烏丸のビルはある。三階で受付をすませて、館内に入るとそこは人でいっぱいだった。私が思った以上に京都朝日シネマファンは多いのだ。プレミアム会員は名前を刻んでもらえるのだが、名前もズラズラと並んでおり、私も探すのに苦労した。あ、あった。ちなみに本名できざんでおりますので「まぐれのぼる」だの「キネマの星座」はありません。ハンドル名と思われる名前も幾つか見つけました。名前を探していると肩をポン。振り返ると私の師匠筋にあたるおたべさん(http://web.kyoto-inet.or.jp/people/fiesta/friends/cinema/movei.html)ではありませんか。世の中は案外に狭い。

☆映画館内では予告編の上映もあり、「誰も知らない」「お父さんのバックドロップ」「みんな誰かの愛しい人」「スーパーサイズミー」などこれからこの映画館で上映される映画の予告を見た。映画館はこじんまりとしててなかなか居心地のよさそうな空間で死ぬほど嬉しい一瞬である。これからこの映画館で映画が見れるのだ。極論から言えば映画はDVDで見れることもできる。しかし映画館で見るからこそ映画は映画なのだ。映画を見るのも好きだが、映画館に行くのも楽しい。そう考えてみるから私は映画館に通い続ける。「映画館以外では映画を見ない」と宣言している重政隆文先生にはかないませんが、私も映画館で映画を見ることにこだわっていきたい。京都シネマはパンフに「日本映画を中心に新しい映画・映像文化を発信していきます」と謳っている。日本映画ファンの私としてはなんとも頼もしい言葉ではないか。期待しちゃうぞ、マジで。

☆京都朝日シネマが無くなってほぼ二年。遂に京都朝日シネマは三条から烏丸へ場所を変えて再スタートをきるのだ。京都朝日シネマ閉館のフィナーレで朝日シネマを運営していた如月社の神谷さんは「必ず、また映画館を始めます」と強くおっしゃられていたことが印象に残っている。この二年の間にも美松が無くなり、(跡地には何か建っていたがもう一つ、何屋さんなのかがわかりにくい)京都イタリア会館も無くなってしまった。京都で見れる映画もぐっと減ってしまった。京極弥生座が奮起してみなみ会館が相変わらずのフル回転で頑張ってるが、やはり京都朝日シネマの喪失は痛かった。私のような映画ファンは大阪にでも見に行くが京都の人はやはり映画を見る機会が減ったと思う。そうした中で新しい映画館の誕生を大いに喜びたい。明後日の初日は満員であろう。私もまたその熱気に酔いたいと思う。

京都朝日シネマフィナーレ

http://diarynote.jp/d/28556/20030130.html

さらば、逝きし小屋(映画館)達よ〜京都朝日シネマ〜
http://diarynote.jp/d/28556/20040801.html

如月社
http://www.kisaragisha.co.jp/

京都シネマ
http://www.kisaragisha.co.jp/kyotocinema/index.html

例によって写真つきの日記は本サイトでやってます

http://homepage3.nifty.com/tetorapot/kyotocinema.htm
☆恐ろしいことに明日から怒涛の師走へと突入でございます。師走ですよ、師走。師匠が走るんですよ。実は私、今週末に休暇を取るのですが仕事がまるで終わらない。
「本日、残らせてください。先週は喪休とかいろいろありましたし」
「残業代出ないよ」
なら残りません( ´∀`)

まあなんとかなるでしょ。

☆今年もいよいよ終わりでまた流行語大賞の季節でございますね。私が印象に残ってるお言葉は。。

「私のもとに来るのはがんばれ、という声援だけだ」(水戸の偉人)
「そういう認識なんですかっ!!」(テレクラ経営者)
「厳密に言えば野球協約に”ファンのため”という言葉はない」(どっかのえらい人)
「なんで中村みたいなもんに五億もださなあかんの、社会的犯罪ですよ」(鉄道員)
「徳光さん 来年は泥水を飲む覚悟で、絶対腐らず、おごらず、前に突き進みます。」(電気屋の息子)
「ああ、サタンだからな!」(双子)
「当時は若く、お金も必要だった。(ホモビデオに出たことを)深く後悔している。2度と同じ間違いをすることはない」(メジャーリーガー)
「天地神明に誓って無罪潔白で、冤罪(えんざい)を晴らすため命をかけて戦っている」(テカガミスト)
「新聞は感動!感動!と書いているけど、何か、スポーツという感じがしない。90キロぐらいの女性選手(柔道金メダリストの塚田真希)が抑え込まれると、太い脚がほとんど動かない。美しくないよ」(ブン屋)
「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろだ」(シスコン)
「それに加えて新潟で地震。あい続く天災をストップさせるには昔なら元号でも変えるところだが、今必要なのは政権交代ではないか」(おへんろ)
「ぼくはてなもんや三度笠の世代ですしねえ 正直、(いかりやさんには)何の思い出もないですね」(ミュージッククリップビデオ監督)
「こいのぼりを外そうとして落ちた」(ペコ)
「無礼なことを言うな。分をわきまえなきゃいかんよ。たかが選手が」(元共産党員)
(長崎県佐世保市の小学校で起きた女児殺害事件について)「元気な女性が多くなってきたということですかな、総じてどこの社会も」(前大臣)
「マスコットにも人権を!」 (マスコット)
「銅という字は、金と同じ、と書きますから」(和田サン)


あかんいくらでも思いつく。

でもやっぱ大賞はこれだろう!

「働いたら負けかなと思ってる」(ニート・24 男性)
「今の自分は勝ってると思います」

http://blog.livedoor.jp/parumo_zaeega/archives/7369424.html

http://coolsummer.typepad.com/photos/uncategorized/neat2004092801.jpg

そうかあ。。おれ負けてるんや。。こんなご時世、働く方が馬鹿なんだ。私も24歳の時はニートで就職するためにかなり頑張りましたが、全て無駄な努力だったわけですね。いや〜この人は先見の明があるわ。

マジでむかつく。頭でも強く打って氏ね。



☆12月の目標は。。。31本の映画を見る事です!ニートには負けないぞ!明日は映画の日なんで皆さん、映画をいっぱい見てください。私もなんか見ます。

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