長らくのご愛読ありがとうございました
2005年3月23日 封切日本映画
当ブログが最後に紹介するのは「ローレライ」。フジテレビ映画事業局長の亀山千広が世に送り出した底抜けスペクタルファンタジーでございます。監督は特撮界のトップランナーである樋口真嗣。「ガメラ」シリーズの特撮を担当したのは知ってたけど若い頃に香港のゴールデンハーベストで仕事したり、「新世紀エヴァンゲリオン」にも参加してたとかは知らなかった。
原作は「亡国のイージス」の福井晴敏ですが、実は本作は映画のための書き下ろしで樋口監督に「亡国のイージス」みたいな話を作ってくれ、と頼まれて書いたものです。「第二次大戦」「日本軍最後の潜水艦」「女の子」の3つをテーマにリアルよりもファンタジーに振り切った方向で福井氏は書いたそうです。確かにローレライシステムなど無理ありすぎですし、最後の吶喊を含めて「んな、アホな!」なところが多かったです。が、それは狙いであって彼らが作ろうとしてたのはアニメが最も得意とするファンタジー戦記ものだったのです。
はっきり言いますとこの映画はそんなに面白くありません。登場人物が多い分、一人一人の書き込みが薄い。ストーリーの背景が見えてこないので、共感できるキャラクターが少ないのだ。鶴見辰吾がやった諜報主任などもう少しクローズアップしてもよかったと思う。役所広司の演説シーンが泣かせ所なんだろうが、何回もやるのでしらけてしまうのだ。あんたはアル・パチーノかと思ってしまうのだ。
大味で物足りない作品ですが、「なんか面白そう」と思わせる娯楽映画の水準は保っています。これこそが亀山千広の映画作りではないのかと思うのです。「踊る大捜査線」も犯罪解決よりも組織の一員としての刑事を扱ったドラマでした。さおの従来と違ったドラマ作りに「なんか面白そう」と思った観客が足を運び、その等身大の刑事に共感を抱いた観客によってあの「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の大ヒットが作られました。私はあんまり面白いとは思いませんが、ヒットするだろうと思いました。そしてこの「ローレライ」もヒットしている。
亀山千広は「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」や「ローレライ」のような大作路線と並行して「レイクサイドマーダーケース」(この映画はフジテレビが完全出資)や「スウィングガールズ」のような作品を手がけいます。「踊る大捜査線」以降、同じような大作映画は作られていますがほとんどコケています。そうした中でこの人の活躍は興味を持たせます。日本映画のキーパーソンの一人であることには間違いないでしょう。
本日をもって当ブログの更新は終了します。活動は二年と5ヶ月ですか。よくもまあ続いたものです。長らくのご愛読ありがとうございました。今後もhttp://d.hatena.ne.jp/tetorapot/で変わらず、活動は続けますのでよろしくお願いいたしますです。
原作は「亡国のイージス」の福井晴敏ですが、実は本作は映画のための書き下ろしで樋口監督に「亡国のイージス」みたいな話を作ってくれ、と頼まれて書いたものです。「第二次大戦」「日本軍最後の潜水艦」「女の子」の3つをテーマにリアルよりもファンタジーに振り切った方向で福井氏は書いたそうです。確かにローレライシステムなど無理ありすぎですし、最後の吶喊を含めて「んな、アホな!」なところが多かったです。が、それは狙いであって彼らが作ろうとしてたのはアニメが最も得意とするファンタジー戦記ものだったのです。
はっきり言いますとこの映画はそんなに面白くありません。登場人物が多い分、一人一人の書き込みが薄い。ストーリーの背景が見えてこないので、共感できるキャラクターが少ないのだ。鶴見辰吾がやった諜報主任などもう少しクローズアップしてもよかったと思う。役所広司の演説シーンが泣かせ所なんだろうが、何回もやるのでしらけてしまうのだ。あんたはアル・パチーノかと思ってしまうのだ。
大味で物足りない作品ですが、「なんか面白そう」と思わせる娯楽映画の水準は保っています。これこそが亀山千広の映画作りではないのかと思うのです。「踊る大捜査線」も犯罪解決よりも組織の一員としての刑事を扱ったドラマでした。さおの従来と違ったドラマ作りに「なんか面白そう」と思った観客が足を運び、その等身大の刑事に共感を抱いた観客によってあの「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の大ヒットが作られました。私はあんまり面白いとは思いませんが、ヒットするだろうと思いました。そしてこの「ローレライ」もヒットしている。
亀山千広は「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」や「ローレライ」のような大作路線と並行して「レイクサイドマーダーケース」(この映画はフジテレビが完全出資)や「スウィングガールズ」のような作品を手がけいます。「踊る大捜査線」以降、同じような大作映画は作られていますがほとんどコケています。そうした中でこの人の活躍は興味を持たせます。日本映画のキーパーソンの一人であることには間違いないでしょう。
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【復讐三部作】復讐者に憐れみを〜復讐の彼方に待つものは何?〜
2005年3月15日 洋画全般
今日、紹介するのは韓国映画の「復讐者に憐れみを」。監督は「オールドボーイ」でカンヌのグランプリを受賞したパク・チャヌク。大の映画好きで若い頃から映画評論家、映画雑誌編集者として映画の仕事に携わり、2000年に国策映画「JSA」で大ヒットをたたき出します。本作は2002年に撮られた作品で同年の東京国際映画祭のクロージングを飾った作品でしたが、日本で上映が決まったのは「オールドボーイ」公開後になりました。
作品を見ればわかるのですが、この作品は問題作です。一般ロードショー公開ができなかったのもわかる。本作、「オールドボーイ」そして現在製作中の「親切なクムジャさん」(仮題)はいずれも復讐がテーマにされた作品で復讐三部作と呼ばれるらしい。大林宣彦の尾道三部作とはえらい違いだ。はっきり言って私もこの作品はあまり好きではありません。悪趣味と思えるほどの残酷シーン、グロテスクシーンが満載で見るに耐えないのです。が、それで切り捨てられる作品でもないのです。
聾唖の工員、リュ(シン・ハギュン)は両親もなく、姉とスラム街で暮していた。姉は絵の才能があったリュを美大に進学させるために工場で働いていたが腎臓の病気にかかって今は療養している。リュは美大をあきらめ、工場で働いていた。
彼はラジオ局に姉への思いを綴った手紙を出す。喋れない自分に代わってパーソナリティにその手紙を読んでもらおうと思ったのだ。腎臓移植が必要な姉に彼は自分の片方の腎臓を提供しようと決意したのだ。だが、彼の腎臓は不適合だった。さらに彼は工場から解雇される。姉の看病のために欠勤したことがその原因だった。退職金は一千万ウォン。
金があっても姉を救うことはできない。彼は藁をもすがる思いでチラシに載っていた臓器売買の売人と取引しようとする。そんな売人がまともな奴なわけがない。彼は自分の腎臓を取られ、一千万ウォンを奪われる。運命は皮肉であり、なんと姉の腎臓にぴったりのドナーが現れる。「費用は一千万ウォンだ。手術は来週だ」と微笑む医者の前でリュは力なく微笑んだ。
「これはいい誘拐なのよ」とリュの恋人で無政府主義者のヨンミ(ペ・ドゥナ)は彼を励ました。小さな町工場のパク社長(ソン・ガンホ)の娘のユソンを誘拐した。(韓国では誘拐事件がとても多い)娘は母親がおらず、父が多忙で人に預けられることが多かったためか彼らに簡単になついた。娘を何よりも愛しているパク社長は彼らを信じ、金を出した。「いい誘拐」は何事も起こらずに終わろうとしていたが。。
映画は無機質な感じで淡々と進みます。主人公の住む殺風景なアパートに人間味を感じられない工場などが印象的なのですが、画面全体にどんよりとした雰囲気が漂っています。不幸、災難のドミノ倒し。繰り返されるグロテスクなシーン、目を覆いたくなる拷問シーンの末の衝撃のラスト。情け容赦なく、一切の救いもなくて血が流れて死んでいく。拷問や殺害のシーンがすごくリアルで厭。(しかも実用的)これほど気分が悪くなる映画はないのだが、おそろしく心が冷え切った中でいっぺんの救いであったのはリュとヨンミの関係であろう。エレベーターの中でリュが冷たくなったヨンミの手を握るシーンが切ない。
ヨンミを演じたのは「子猫をお願い」のペ・ドゥナ。ヨンミはリュを犯罪にいざなっていく、とんでもない女なんだがどこかはねっかえりのお転婆に見えて憎めない。いい誘拐と悪い誘拐について熱弁する姿とか咥えタバコ(彼女はタバコを吸う役柄が多いなあ)で反政府ビラを配るシーンもどこか微笑ましい。これは彼女の魅力でしょう。小ぶりの乳房を揺らしながら、激しく騎上位でセックスするシーンがあり。韓国の女優さんは惜しげなく脱ぐねえ。日本も見習え!河原で出会う脳性まひの青年を演じていたのは「品行ゼロ」のリュ・スンボム。よくもまあこんな役をやったもんだ。
復讐をテーマにした小説や映画は東洋西洋を問わずに山ほどあります。西洋に「ロミオとジュリエット」「ハムレット」がありますし、日本でも曾我兄弟や忠臣蔵などがありますな。「このうらみ、はらさでおくべきか」「この恩は生涯忘れません。いつかお返しします」この報復と報恩というものは人間の本性なのでしょう。しかし、報恩はともかくとしても報復、復讐ほど不経済で後ろ向きな行為はありません。敵を取ったとしてもその人が生き返ってくるわけでもありませんしね。ブラジルの「ビハインド・ザ・サン」は復讐の連鎖で傷つけあっていく二つの一族を描いていますが、およそその姿は悲惨そのものです。「復讐者に憐れみを」のリュは姉を救うために様々な努力を続けます。が、運命の悪戯というか、考えが甘いというか、だんだん窮地に追い込まれていきます。窮地に追い込まれ、彼は復讐に憑かれていく。しかしその彼も、復讐の対象になっていたのだ。復讐はとても後ろ向きで、しかも終わりがない。
「オールドボーイ」は15年間も監禁された男が犯人を捜していく話です。従来の復讐物と違うのは犯人はあっさりと見つかり、なぜ彼を閉じ込めたのかを知るために彼は戦っていくことになるのだ。この映画での復讐は後ろ向きと言うより、「生きる意味」とすら扱われ、「復讐は体にいい」という言葉まで出てきます。そして「復讐を生きる意味にした者が復讐を果たしたあとにどう生きていくか」までもが盛りこまれています。「復讐者に憐れみを」と対照的なのも面白い。次回作で復讐をどう扱うのか、ひそかに楽しみである。
監督:パク・チャヌク 脚本:イ・ジョンヨン、イ・ジェスン、パク・リダメ 撮影:キム・ビョンイル
キャスト:ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ペ・ドゥナ、リ・スンボム、イム・ジウン、キ・ジュポン、イ・デヨン
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http://dir.yahoo.co.jp/Entertainment/Movies_and_Films/Genres/Japan_Movies/
作品を見ればわかるのですが、この作品は問題作です。一般ロードショー公開ができなかったのもわかる。本作、「オールドボーイ」そして現在製作中の「親切なクムジャさん」(仮題)はいずれも復讐がテーマにされた作品で復讐三部作と呼ばれるらしい。大林宣彦の尾道三部作とはえらい違いだ。はっきり言って私もこの作品はあまり好きではありません。悪趣味と思えるほどの残酷シーン、グロテスクシーンが満載で見るに耐えないのです。が、それで切り捨てられる作品でもないのです。
聾唖の工員、リュ(シン・ハギュン)は両親もなく、姉とスラム街で暮していた。姉は絵の才能があったリュを美大に進学させるために工場で働いていたが腎臓の病気にかかって今は療養している。リュは美大をあきらめ、工場で働いていた。
彼はラジオ局に姉への思いを綴った手紙を出す。喋れない自分に代わってパーソナリティにその手紙を読んでもらおうと思ったのだ。腎臓移植が必要な姉に彼は自分の片方の腎臓を提供しようと決意したのだ。だが、彼の腎臓は不適合だった。さらに彼は工場から解雇される。姉の看病のために欠勤したことがその原因だった。退職金は一千万ウォン。
金があっても姉を救うことはできない。彼は藁をもすがる思いでチラシに載っていた臓器売買の売人と取引しようとする。そんな売人がまともな奴なわけがない。彼は自分の腎臓を取られ、一千万ウォンを奪われる。運命は皮肉であり、なんと姉の腎臓にぴったりのドナーが現れる。「費用は一千万ウォンだ。手術は来週だ」と微笑む医者の前でリュは力なく微笑んだ。
「これはいい誘拐なのよ」とリュの恋人で無政府主義者のヨンミ(ペ・ドゥナ)は彼を励ました。小さな町工場のパク社長(ソン・ガンホ)の娘のユソンを誘拐した。(韓国では誘拐事件がとても多い)娘は母親がおらず、父が多忙で人に預けられることが多かったためか彼らに簡単になついた。娘を何よりも愛しているパク社長は彼らを信じ、金を出した。「いい誘拐」は何事も起こらずに終わろうとしていたが。。
映画は無機質な感じで淡々と進みます。主人公の住む殺風景なアパートに人間味を感じられない工場などが印象的なのですが、画面全体にどんよりとした雰囲気が漂っています。不幸、災難のドミノ倒し。繰り返されるグロテスクなシーン、目を覆いたくなる拷問シーンの末の衝撃のラスト。情け容赦なく、一切の救いもなくて血が流れて死んでいく。拷問や殺害のシーンがすごくリアルで厭。(しかも実用的)これほど気分が悪くなる映画はないのだが、おそろしく心が冷え切った中でいっぺんの救いであったのはリュとヨンミの関係であろう。エレベーターの中でリュが冷たくなったヨンミの手を握るシーンが切ない。
ヨンミを演じたのは「子猫をお願い」のペ・ドゥナ。ヨンミはリュを犯罪にいざなっていく、とんでもない女なんだがどこかはねっかえりのお転婆に見えて憎めない。いい誘拐と悪い誘拐について熱弁する姿とか咥えタバコ(彼女はタバコを吸う役柄が多いなあ)で反政府ビラを配るシーンもどこか微笑ましい。これは彼女の魅力でしょう。小ぶりの乳房を揺らしながら、激しく騎上位でセックスするシーンがあり。韓国の女優さんは惜しげなく脱ぐねえ。日本も見習え!河原で出会う脳性まひの青年を演じていたのは「品行ゼロ」のリュ・スンボム。よくもまあこんな役をやったもんだ。
復讐をテーマにした小説や映画は東洋西洋を問わずに山ほどあります。西洋に「ロミオとジュリエット」「ハムレット」がありますし、日本でも曾我兄弟や忠臣蔵などがありますな。「このうらみ、はらさでおくべきか」「この恩は生涯忘れません。いつかお返しします」この報復と報恩というものは人間の本性なのでしょう。しかし、報恩はともかくとしても報復、復讐ほど不経済で後ろ向きな行為はありません。敵を取ったとしてもその人が生き返ってくるわけでもありませんしね。ブラジルの「ビハインド・ザ・サン」は復讐の連鎖で傷つけあっていく二つの一族を描いていますが、およそその姿は悲惨そのものです。「復讐者に憐れみを」のリュは姉を救うために様々な努力を続けます。が、運命の悪戯というか、考えが甘いというか、だんだん窮地に追い込まれていきます。窮地に追い込まれ、彼は復讐に憑かれていく。しかしその彼も、復讐の対象になっていたのだ。復讐はとても後ろ向きで、しかも終わりがない。
「オールドボーイ」は15年間も監禁された男が犯人を捜していく話です。従来の復讐物と違うのは犯人はあっさりと見つかり、なぜ彼を閉じ込めたのかを知るために彼は戦っていくことになるのだ。この映画での復讐は後ろ向きと言うより、「生きる意味」とすら扱われ、「復讐は体にいい」という言葉まで出てきます。そして「復讐を生きる意味にした者が復讐を果たしたあとにどう生きていくか」までもが盛りこまれています。「復讐者に憐れみを」と対照的なのも面白い。次回作で復讐をどう扱うのか、ひそかに楽しみである。
監督:パク・チャヌク 脚本:イ・ジョンヨン、イ・ジェスン、パク・リダメ 撮影:キム・ビョンイル
キャスト:ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ペ・ドゥナ、リ・スンボム、イム・ジウン、キ・ジュポン、イ・デヨン
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今日、紹介するのは第七藝術劇場でやってた森崎東ベストセレクションから「黒木太郎の愛と冒険」。森崎東監督は1927年生まれ。京都大学卒業後、映画雑誌の編集を経て29歳の時に松竹京都撮影所に入社します。入社してからはもっぱら脚本家として松竹のエースである野村芳太郎の作品を手がけ、山田洋次監督と多くの作品を共作。松竹喜劇の一人者となります。42歳の年に監督デビュー。そのデビュー作の「喜劇 女は度胸」(倍賞美津子のデビュー作)は城戸会長に「我が愛弟子」と言わしめたほど、評判のよい作品でした。「男はつらいよ」の脚本にも参加し、新宿芸能社シリーズなどの喜劇シリーズを監督します。が、70年代に入ると映画が駄目になってきて製作本数自体が少なくなってきます。73年に黒澤明の「野良犬」のリメイクを厭々、監督。翌年の「街の灯」を最後に解雇。フリーになると東映で「喜劇 特出しヒモ天国」を監督。そして77年にATGにて「黒木太郎の愛と冒険」を撮っています。ATGの映画は一般の商業ベースに乗りにくい題材の映画が多いのですが、まさにこの映画はそう。森崎監督の思いが生のままにぶつけられた作品です。
銃一(伊藤裕一)、公一(荒木健一)、勉(太田聖規)は映画青年。彼らはスタントマンの文句さんこと黒木太郎(田中邦衛)を尊敬していた。黒木の趣味は日の丸のついたジープで国会周辺を走り、警察をからかうこと。今日も右翼の一味だと思われてラジオは右翼の襲撃計画への注意を呼びかけていた。彼には美しい妻(倍賞美津子)と愛娘と多くの親戚(清川虹子、沖山秀子、鶴ひろみ)と楽しく暮していた。
三人は映画製作の費用を稼ぐために黒木の知り合いの金貸し、ゴメさん(伴淳三郎)から金を借りてギャンブルに挑戦するが借金だけが残った。酒の匂いをさせながら、横柄に取り立てに来たゴメさんだったが突然、倒れてしまった。ゴメさんには持病があり、お酒は禁物なのだが、弱気なために取り立てに行くのにいつもお酒を飲んでいたのだった。遂にゴメさんは黒木と共通の友人である、刑事出身で「おとなのおもちゃ屋」をやっている菊松(財津一郎)の家の前で野垂れ死にしてしまう。
ゴメさんは因業ではなく、生活に苦しんでいる娘夫婦のために無理な取立てをしていたのだった。黒木と銃一は遺骨を持って田舎で床屋を営む、聾唖の娘夫婦(杉本美樹、岡本喜八)をたずねる。家に入ると二階からバラバラと蚤が降ってくる。二階に住む中学生教師(緑魔子)が大量に猫を飼っているからだ。幾度も注意はしているがちっとも言うことを聞かない。蚤がバラバラ降るような店に来る客はいない。二人の暮らしはひどいものであった。菊松の話によると彼女は昔、教え子に輪姦されたトラウマがあったと言うが。。
登場人物も多いし、時間軸も狂ってるし、行きあたりばったりでストーリーには矛盾が多い映画でしたが、見ててそれほどは退屈にならなかった。銃一のお父さんを三国連太郎がやっているのだがこのキャラクターには終戦の翌日に割腹自殺した森崎監督のお兄さんが投影されているらしい。お兄さんの「遺書」も映画の中で使われています。
主演の三人の青年はまったくの素人で、今村昌平が作った横浜放送映画専門学院、今の日本映画学校の学生さんだったようです。主演で森崎監督の分身とも言える銃一を演じた伊藤裕一は劇中でも映画監督を目指していますが後に伊藤智生の名前で86年に「ゴンドラ」という作品を発表。一方、六本木に自主上映スペース「OM」を作った人でもあります。その後、AV業界に参入。AVの黎明期から撮影に携わり、TOHJIROの名前でソフト・オン・デマンドでヒット作を連発します。現在はドグマという会社を作って独立。インディーズ系のAVで人気を集めているようです。(実はAVには疎いのでまったく知らなかった。)人に歴史ありですなあ。。で映画の撮影に映画学校の生徒が多く使われていたようです。2003年のフィルメックスで行われた森崎東ナイトにも顔を出されていたようです。棒読みだし、声がくぐもってて何を言っているのかがよくわからんのだがラストのスタントはなかなか見事。
豪華キャストが見もの。田中邦衛の颯爽とした男っぷりも見事だし、清川虹子の肝っ玉母さんも堂に入っている。飄々とした感じの財津一郎も面白い。大人のおもちゃ屋をやりながら、「現代の眼」を読みながらオペラを聴いている。なお今作は東映のピンク女優として一世を風靡した杉本美樹の最後の作品となりました。
興行的にはまったくだった作品のようですが、喜劇に変えながら社会に切り込んでいくという手法は代表作の「生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ宣言」につながっていきますし、劇中に財津一郎が幾度も口にする「ニワトリはハダシだ」も後に映画の題名になります。そういう意味では森崎監督のフィルモグラフィでは重要な作品なのでしょう。
監督、脚本:森崎東 撮影:村上雅彦 音楽:佐藤勝 美術:田口和夫
キャスト:田中邦衛、倍賞美津子、清川虹子、財津一郎、伴淳三郎、沖山秀子、三国連太郎、緑魔子、杉本美樹、岡本喜八、火野正平、殿山泰司、小沢昭一、井川比佐志、伊藤裕一、太田聖規、荒木健一、深沢綾、鶴ひろみ、赤木春恵、麿赤児、森みつる
ドグマ
http://www.dogma.co.jp/
TOHJIROの経歴
http://www.dogma.co.jp/TOHJIRO/DIRECTOR/about.html
銃一(伊藤裕一)、公一(荒木健一)、勉(太田聖規)は映画青年。彼らはスタントマンの文句さんこと黒木太郎(田中邦衛)を尊敬していた。黒木の趣味は日の丸のついたジープで国会周辺を走り、警察をからかうこと。今日も右翼の一味だと思われてラジオは右翼の襲撃計画への注意を呼びかけていた。彼には美しい妻(倍賞美津子)と愛娘と多くの親戚(清川虹子、沖山秀子、鶴ひろみ)と楽しく暮していた。
三人は映画製作の費用を稼ぐために黒木の知り合いの金貸し、ゴメさん(伴淳三郎)から金を借りてギャンブルに挑戦するが借金だけが残った。酒の匂いをさせながら、横柄に取り立てに来たゴメさんだったが突然、倒れてしまった。ゴメさんには持病があり、お酒は禁物なのだが、弱気なために取り立てに行くのにいつもお酒を飲んでいたのだった。遂にゴメさんは黒木と共通の友人である、刑事出身で「おとなのおもちゃ屋」をやっている菊松(財津一郎)の家の前で野垂れ死にしてしまう。
ゴメさんは因業ではなく、生活に苦しんでいる娘夫婦のために無理な取立てをしていたのだった。黒木と銃一は遺骨を持って田舎で床屋を営む、聾唖の娘夫婦(杉本美樹、岡本喜八)をたずねる。家に入ると二階からバラバラと蚤が降ってくる。二階に住む中学生教師(緑魔子)が大量に猫を飼っているからだ。幾度も注意はしているがちっとも言うことを聞かない。蚤がバラバラ降るような店に来る客はいない。二人の暮らしはひどいものであった。菊松の話によると彼女は昔、教え子に輪姦されたトラウマがあったと言うが。。
登場人物も多いし、時間軸も狂ってるし、行きあたりばったりでストーリーには矛盾が多い映画でしたが、見ててそれほどは退屈にならなかった。銃一のお父さんを三国連太郎がやっているのだがこのキャラクターには終戦の翌日に割腹自殺した森崎監督のお兄さんが投影されているらしい。お兄さんの「遺書」も映画の中で使われています。
主演の三人の青年はまったくの素人で、今村昌平が作った横浜放送映画専門学院、今の日本映画学校の学生さんだったようです。主演で森崎監督の分身とも言える銃一を演じた伊藤裕一は劇中でも映画監督を目指していますが後に伊藤智生の名前で86年に「ゴンドラ」という作品を発表。一方、六本木に自主上映スペース「OM」を作った人でもあります。その後、AV業界に参入。AVの黎明期から撮影に携わり、TOHJIROの名前でソフト・オン・デマンドでヒット作を連発します。現在はドグマという会社を作って独立。インディーズ系のAVで人気を集めているようです。(実はAVには疎いのでまったく知らなかった。)人に歴史ありですなあ。。で映画の撮影に映画学校の生徒が多く使われていたようです。2003年のフィルメックスで行われた森崎東ナイトにも顔を出されていたようです。棒読みだし、声がくぐもってて何を言っているのかがよくわからんのだがラストのスタントはなかなか見事。
豪華キャストが見もの。田中邦衛の颯爽とした男っぷりも見事だし、清川虹子の肝っ玉母さんも堂に入っている。飄々とした感じの財津一郎も面白い。大人のおもちゃ屋をやりながら、「現代の眼」を読みながらオペラを聴いている。なお今作は東映のピンク女優として一世を風靡した杉本美樹の最後の作品となりました。
興行的にはまったくだった作品のようですが、喜劇に変えながら社会に切り込んでいくという手法は代表作の「生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ宣言」につながっていきますし、劇中に財津一郎が幾度も口にする「ニワトリはハダシだ」も後に映画の題名になります。そういう意味では森崎監督のフィルモグラフィでは重要な作品なのでしょう。
監督、脚本:森崎東 撮影:村上雅彦 音楽:佐藤勝 美術:田口和夫
キャスト:田中邦衛、倍賞美津子、清川虹子、財津一郎、伴淳三郎、沖山秀子、三国連太郎、緑魔子、杉本美樹、岡本喜八、火野正平、殿山泰司、小沢昭一、井川比佐志、伊藤裕一、太田聖規、荒木健一、深沢綾、鶴ひろみ、赤木春恵、麿赤児、森みつる
ドグマ
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TOHJIROの経歴
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ゴッド・ギャンブラー 完全版〜香港ヒットシリーズの第一作〜
2005年3月8日 洋画全般
今日、紹介するのは香港映画の人気シリーズの第一作となった「ゴッドギャンブラー」。香港映画というのは、大らかというか、自由な発想って言うのか、混沌としてるというかはっきり言えばめちゃくちゃなんですが、パクリの連続でパロディだらけです。この「ゴッドギャンブラー」シリーズがいい例。
89年に王昌(映画秘宝はウォン・ジンと書いているがキネ旬のデータベースではバリー・ウォンと書いている。どっちが本当なのか。。。一応、ここではバリーウォンと書く)がチョウ・ユンファを主演にして撮ったのが「ゴッドギャンブラー」。大ヒットした作品をほっとくはずもなく、ジェフ・ラウが「ゴッドギャンブラー 賭聖外伝」(この作品と区別するために「ゴッドギャンブラー」は賭神と呼ばれるらしい)を撮ります。この主演が「少林サッカー」のチャウ・シンチーでこの映画は元ネタを上回る大ヒットをあげて、彼は人気俳優の仲間入りをします。ここからが実に香港的なんですが、今度はバリー・ウォンがパロディ作に出ていたチャウ・シンチーとアンディ・ラウで「ゴッド・ギャンブラー2 賭侠」を撮ります。星爺の役柄はパロディ作とほとんど同じ。続いてバリーウォンは「ゴッドギャンブラー3」を星爺が主演で撮ります。まだまだ終わらない。バリーウォンはチョウ・ユンファともう一度組んで「ゴッドギャンブラー」の続編として「ゴッドギャンブラー完結編」を撮ります。チョウ・ユンファが出ている「ゴッドギャンブラー」はこの二作のみ。さらにチョウ・ユンファの青年時代をレオン・ライで描いた「ゴッドギャンブラー/賭神伝説」もあります。他に星爺のパロディ作の続編「ゴッド・ギャンブラーリターンズ」もあるし、1999年にアンディ・ラウで撮った「ゴッド・ギャンブラー/賭侠復活」という作品もあるし。。「ゴッド・ギャンブラー/東京極道賭博」ってのもあるし。。。ああ、ややこしい。。。
コウ(チョウ・ユンファ)は負け知らずのギャンブラーで「賭神」と呼ばれて恐れられていた。東京で日本のヤクザを見事に倒したコウはそのヤクザから、シンガポールのシンという博徒と勝負して欲しいと頼まれる。引き受けたコウだったが、シンは残虐な男で殺し屋を送ってきていた。ボディガードに守られながら逃げるコウ。何とか振り切って思わず柵にもたれかかった。
ところがその柵はチンピラのナイフ(アンディ・ラウ)がいけすかないインド人を懲らしめるために細工をしてた柵だったのでたまらない。彼は丘から転落して頭を強く打ってしまう。ナイフに助けられ、意識を取り戻したコウは記憶をすっかり失っていた。自分の名前すらも思い出せずに知能も子供並みでチョコレートをむやみに欲しがる。ナイフとナイフの彼女のジェイン(ジョイ・ウォン)は彼を“チョコレート”と名づける。やがて“チョコレート”に賭博の才能があることに気づいたナイフは金貸しから借りて大きな博打に挑戦するが。。
後半になると香港映画らしく、銃撃シーンもあります。もちろん、チョウ・ユンファは二挺拳銃。緊迫する博打の勝負まであっという間に流れていきます。ここも十分に醍醐味はあるのですが、やはり中盤のアンディ・ラウとのドタバタコメディがなんとも楽しい。この作品の面白さは賭神と呼ばれる男が記憶喪失で子供のような男になってしまうところにある。薄ら笑いを浮かべるクールな男がチョコレートをねだる駄々っ子になってしまうギャップが面白い。二枚目の印象が強いがこうした三枚目をきっちり演じることができるのだ。チョウ・ユンファは本当に器用な役者だね。その“チョコレート”に手を焼きながらも見捨てることができない気のいいチンピラのナイフをアンディ・ラウがコミカルに演じている。血眼になって探しているラウの前にユンファが風船持ってアイスをかじながら出てくるシーンが好きだ。金貸しのン・マンタも面白い。
監督、脚本:バリー・ウォン 製作:ジミー・ヒョン、チャールズ・ヒョン
撮影:チュン・チーマン、パウ・ヘイマン 音楽:ローウェル・ロー
キャスト:チョウ・ユンファ、アンディ・ラウ、ン・マンタ、ジェイ・ウォン、チョン・マン、ヒョン・ワーキョン
89年に王昌(映画秘宝はウォン・ジンと書いているがキネ旬のデータベースではバリー・ウォンと書いている。どっちが本当なのか。。。一応、ここではバリーウォンと書く)がチョウ・ユンファを主演にして撮ったのが「ゴッドギャンブラー」。大ヒットした作品をほっとくはずもなく、ジェフ・ラウが「ゴッドギャンブラー 賭聖外伝」(この作品と区別するために「ゴッドギャンブラー」は賭神と呼ばれるらしい)を撮ります。この主演が「少林サッカー」のチャウ・シンチーでこの映画は元ネタを上回る大ヒットをあげて、彼は人気俳優の仲間入りをします。ここからが実に香港的なんですが、今度はバリー・ウォンがパロディ作に出ていたチャウ・シンチーとアンディ・ラウで「ゴッド・ギャンブラー2 賭侠」を撮ります。星爺の役柄はパロディ作とほとんど同じ。続いてバリーウォンは「ゴッドギャンブラー3」を星爺が主演で撮ります。まだまだ終わらない。バリーウォンはチョウ・ユンファともう一度組んで「ゴッドギャンブラー」の続編として「ゴッドギャンブラー完結編」を撮ります。チョウ・ユンファが出ている「ゴッドギャンブラー」はこの二作のみ。さらにチョウ・ユンファの青年時代をレオン・ライで描いた「ゴッドギャンブラー/賭神伝説」もあります。他に星爺のパロディ作の続編「ゴッド・ギャンブラーリターンズ」もあるし、1999年にアンディ・ラウで撮った「ゴッド・ギャンブラー/賭侠復活」という作品もあるし。。「ゴッド・ギャンブラー/東京極道賭博」ってのもあるし。。。ああ、ややこしい。。。
コウ(チョウ・ユンファ)は負け知らずのギャンブラーで「賭神」と呼ばれて恐れられていた。東京で日本のヤクザを見事に倒したコウはそのヤクザから、シンガポールのシンという博徒と勝負して欲しいと頼まれる。引き受けたコウだったが、シンは残虐な男で殺し屋を送ってきていた。ボディガードに守られながら逃げるコウ。何とか振り切って思わず柵にもたれかかった。
ところがその柵はチンピラのナイフ(アンディ・ラウ)がいけすかないインド人を懲らしめるために細工をしてた柵だったのでたまらない。彼は丘から転落して頭を強く打ってしまう。ナイフに助けられ、意識を取り戻したコウは記憶をすっかり失っていた。自分の名前すらも思い出せずに知能も子供並みでチョコレートをむやみに欲しがる。ナイフとナイフの彼女のジェイン(ジョイ・ウォン)は彼を“チョコレート”と名づける。やがて“チョコレート”に賭博の才能があることに気づいたナイフは金貸しから借りて大きな博打に挑戦するが。。
後半になると香港映画らしく、銃撃シーンもあります。もちろん、チョウ・ユンファは二挺拳銃。緊迫する博打の勝負まであっという間に流れていきます。ここも十分に醍醐味はあるのですが、やはり中盤のアンディ・ラウとのドタバタコメディがなんとも楽しい。この作品の面白さは賭神と呼ばれる男が記憶喪失で子供のような男になってしまうところにある。薄ら笑いを浮かべるクールな男がチョコレートをねだる駄々っ子になってしまうギャップが面白い。二枚目の印象が強いがこうした三枚目をきっちり演じることができるのだ。チョウ・ユンファは本当に器用な役者だね。その“チョコレート”に手を焼きながらも見捨てることができない気のいいチンピラのナイフをアンディ・ラウがコミカルに演じている。血眼になって探しているラウの前にユンファが風船持ってアイスをかじながら出てくるシーンが好きだ。金貸しのン・マンタも面白い。
監督、脚本:バリー・ウォン 製作:ジミー・ヒョン、チャールズ・ヒョン
撮影:チュン・チーマン、パウ・ヘイマン 音楽:ローウェル・ロー
キャスト:チョウ・ユンファ、アンディ・ラウ、ン・マンタ、ジェイ・ウォン、チョン・マン、ヒョン・ワーキョン
深作まつり第四拾七夜「ギャング同盟」〜わたし、死ぬのが怖くなったの〜
2005年3月7日 深作まつり
←もちろん買いました。山根貞男先生は本当にいい文章書く。先生の深作論を待望していたものとしてはたっぷり楽しめた。
久々の深作まつりは初期作品の「ギャング同盟」。1963年の作品です。「白昼の無頼漢」「ギャング対Gメン」に引き続いて撮られたギャング映画です。主演は日活からフリーになって初主演となる内田良平。東映の作品なんですが大島作品の常連である戸浦六宏、佐藤慶の出演が従来の東映作品と違う彩を添えています。
仲間と共に戦後の闇市で暴れまわった風間(内田良平)が出所してきた。かつての焼け跡は綺麗に整地され、ビルが立ち並んでいた。彼の縄張りも大暴力団の縄張りになっていた。彼はかつての仲間、相棒の高木(佐藤慶)、貧乏暮らしをしていた楠(山本麟一)と柾江(楠侑子)の夫婦、血気盛んな坊や(曽根晴美)、そして大暴力団の事務局長をやっていた尾形(戸浦六宏)を引き込んで暴力団の組長(薄田研二)の誘拐事件を立てた。キレ者の幹部、宮島(平幹二朗)の目を盗んで尾形の策謀で組長とその娘、秋子(三田佳子)の誘拐に成功する。大金を組織に要求するが、彼らが送ってきたのは殺し屋であった。かつての流しの仲間、ジョージ(アイ・ジョージ)の手助けを得て何とか逃げる風間と高木であったが、ヤクザは彼らの隠れ家に向けて出発していた。。
どこか雰囲気がカラリと明るかった「ギャング対Gメン」(の割には死人続出のハードな話ですが)に比べると全編ハードボイルドに満ちて、じっくり見れる作品になっています。筋立ては単純明快なのですが、次の展開が読めない楽しみがあります。ラストは派手な撃ち合いになるんですが、それまでの展開が大変にドキドキさせてくれる。
事務局長の尾形は事務局長で内部から手引きしておるのですが、彼と宮島のやり取りも面白かった。小心者だけどどこかずるくて仲間の中で少し浮いてる曲者ぶりを戸浦六宏が楽しげに演じています。佐藤慶は徹底的にクールで仲間であろうとも切り捨ててしまう参謀を好演。役柄がぴったりやわ。三田佳子のつんとした感じもかわいい。
深作監督がこの作品で考えていたのはギャングの日常性をどう描いていくか、でした。当時、東宝でも日活でもギャング映画はありましたが、無国籍な雰囲気(どこの国かよくわからんが日本じゃないだろう、という感じ)でリアルさにかけていました。だって日本にはギャングはいないわけですから当たり前と言えばまあそうなわけです。その既成のヤクザに当てはまらないギャングを深作監督は戦後の闇市で生き生きと暴れまわっていた風間に重ね合わせています。無秩序な焼け跡への憧憬は深作作品に幾度も出てくるキーワードで、この映画でも風間が焼け跡を懐かしく思って、誘拐を思いついています。。世間を縦横無尽に走り回り、どこまでも前向きで楽観的に生き抜いていく風間のキャラクターはもっとあくが強いキャラクターとなって後の「現代やくざ 人斬り与太」に「仁義なき戦い 広島死闘編」の大友勝利につながっていきます
主演は「十三人の刺客」や「青春の殺人者」の内田良平。大ヒット曲の「ハチのムサシは死んだのさ」(72年 平田隆夫とセルスターズ)の作詞家としても知られます。深作作品では「日本暴力団 組長」で大組織の幹部を演じていますが大組織とかつての友人への情にはさまれて苦悩する幹部を熱演しています。深作の仁侠映画は敵役の方が人間くさくて感情移入しやすい。とってもかっこいいんですが、コミカルな役もできる人で本当にいい役者さんでしたが早くに亡くなりました。深作作品への出演が少ないのも残念。「青春の殺人者」の父親役もよかった。
後に仁侠映画で大活躍する俊藤浩滋プロデューサーがノンクレッジットながら加わっています。俊藤さんが東映に関係するようになったのは東映フライヤーズの関係からで後にアイ・ジョージの企画で東映に出入りするようになったからだそうです。人気歌手だったアイ・ジョージが出演しているのは、そのせい。歌の披露だけでなくて銃撃シーンも披露。
ジャズにのせて軽やかに始まるかっこいいオープニングからテンポよく、映画は進んでいきます。ラストの激しい銃撃シーンは圧巻。仲間が一人一人欠けていく中で妙に元気な風間と坊やの奮闘振りが気持ちいい。モノクロが銃撃シーンの迫力を増すのに効果的でギャング映画らしい雰囲気が出ていました。
監督:深作欣二 脚本:秋元隆太、佐治乾、深作欣二 撮影:山沢義一 美術:中村修一郎
出演:内田良平、佐藤慶、山本麟一、戸浦六宏、楠侑子、曽根晴美、アイ・ジョージ、平幹二朗、八名信夫、薄田研二、沢彰謙、三田佳子
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久々の深作まつりは初期作品の「ギャング同盟」。1963年の作品です。「白昼の無頼漢」「ギャング対Gメン」に引き続いて撮られたギャング映画です。主演は日活からフリーになって初主演となる内田良平。東映の作品なんですが大島作品の常連である戸浦六宏、佐藤慶の出演が従来の東映作品と違う彩を添えています。
仲間と共に戦後の闇市で暴れまわった風間(内田良平)が出所してきた。かつての焼け跡は綺麗に整地され、ビルが立ち並んでいた。彼の縄張りも大暴力団の縄張りになっていた。彼はかつての仲間、相棒の高木(佐藤慶)、貧乏暮らしをしていた楠(山本麟一)と柾江(楠侑子)の夫婦、血気盛んな坊や(曽根晴美)、そして大暴力団の事務局長をやっていた尾形(戸浦六宏)を引き込んで暴力団の組長(薄田研二)の誘拐事件を立てた。キレ者の幹部、宮島(平幹二朗)の目を盗んで尾形の策謀で組長とその娘、秋子(三田佳子)の誘拐に成功する。大金を組織に要求するが、彼らが送ってきたのは殺し屋であった。かつての流しの仲間、ジョージ(アイ・ジョージ)の手助けを得て何とか逃げる風間と高木であったが、ヤクザは彼らの隠れ家に向けて出発していた。。
どこか雰囲気がカラリと明るかった「ギャング対Gメン」(の割には死人続出のハードな話ですが)に比べると全編ハードボイルドに満ちて、じっくり見れる作品になっています。筋立ては単純明快なのですが、次の展開が読めない楽しみがあります。ラストは派手な撃ち合いになるんですが、それまでの展開が大変にドキドキさせてくれる。
事務局長の尾形は事務局長で内部から手引きしておるのですが、彼と宮島のやり取りも面白かった。小心者だけどどこかずるくて仲間の中で少し浮いてる曲者ぶりを戸浦六宏が楽しげに演じています。佐藤慶は徹底的にクールで仲間であろうとも切り捨ててしまう参謀を好演。役柄がぴったりやわ。三田佳子のつんとした感じもかわいい。
深作監督がこの作品で考えていたのはギャングの日常性をどう描いていくか、でした。当時、東宝でも日活でもギャング映画はありましたが、無国籍な雰囲気(どこの国かよくわからんが日本じゃないだろう、という感じ)でリアルさにかけていました。だって日本にはギャングはいないわけですから当たり前と言えばまあそうなわけです。その既成のヤクザに当てはまらないギャングを深作監督は戦後の闇市で生き生きと暴れまわっていた風間に重ね合わせています。無秩序な焼け跡への憧憬は深作作品に幾度も出てくるキーワードで、この映画でも風間が焼け跡を懐かしく思って、誘拐を思いついています。。世間を縦横無尽に走り回り、どこまでも前向きで楽観的に生き抜いていく風間のキャラクターはもっとあくが強いキャラクターとなって後の「現代やくざ 人斬り与太」に「仁義なき戦い 広島死闘編」の大友勝利につながっていきます
主演は「十三人の刺客」や「青春の殺人者」の内田良平。大ヒット曲の「ハチのムサシは死んだのさ」(72年 平田隆夫とセルスターズ)の作詞家としても知られます。深作作品では「日本暴力団 組長」で大組織の幹部を演じていますが大組織とかつての友人への情にはさまれて苦悩する幹部を熱演しています。深作の仁侠映画は敵役の方が人間くさくて感情移入しやすい。とってもかっこいいんですが、コミカルな役もできる人で本当にいい役者さんでしたが早くに亡くなりました。深作作品への出演が少ないのも残念。「青春の殺人者」の父親役もよかった。
後に仁侠映画で大活躍する俊藤浩滋プロデューサーがノンクレッジットながら加わっています。俊藤さんが東映に関係するようになったのは東映フライヤーズの関係からで後にアイ・ジョージの企画で東映に出入りするようになったからだそうです。人気歌手だったアイ・ジョージが出演しているのは、そのせい。歌の披露だけでなくて銃撃シーンも披露。
ジャズにのせて軽やかに始まるかっこいいオープニングからテンポよく、映画は進んでいきます。ラストの激しい銃撃シーンは圧巻。仲間が一人一人欠けていく中で妙に元気な風間と坊やの奮闘振りが気持ちいい。モノクロが銃撃シーンの迫力を増すのに効果的でギャング映画らしい雰囲気が出ていました。
監督:深作欣二 脚本:秋元隆太、佐治乾、深作欣二 撮影:山沢義一 美術:中村修一郎
出演:内田良平、佐藤慶、山本麟一、戸浦六宏、楠侑子、曽根晴美、アイ・ジョージ、平幹二朗、八名信夫、薄田研二、沢彰謙、三田佳子
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こちらのほうは本当に長らく更新してませんでした。やはり二つのブログは無理っすね。中身変えられたらいいんだろうけど、そんな暇もないしね。かといって同じ内容を書いてても仕方ないしね。更新はいまやほとんどこちら
⇒http://d.hatena.ne.jp/tetorapot/
でおこなっておりますので、こちらを見ていただきたいと思います。
この二週間で変わったことと言えば「デビルマン」の那須さんが死んだことぐらいですか。やはり皆さん、安易に氏ねとか言ってはいけませんよ。本当に死んだ時に自分がとても悪いことしたような気になりますから。私は「デビルマン」は見てません。駄目だろうなと思った映画は見ない方がいいと思います。人生は短いですし、使えるお金も限られてます。「キャシャーン」を見た時に本当にそう思いました。もう若くはありませんしね。まあ東映、無名の役者主演、監督脚本が夫婦と言う時点で見に行く気はなかったんですが、よく考えれば私は原作も嫌いだったんです。読んだあとにすごく嫌な気分になった。別に飛んだりはねたりする漫画は描けとは言いませんが読後感が最悪な漫画は嫌いだ。
それから電車男ですか。。これ、大嫌いだけど別に私のテリトリーに入ってこない限りはどうでもよかったんですが、映画化ってなんですか。で、また東宝ですか。山田孝之?イメージだとしたら佐野史朗に決まってるやんけ。で、エルメスとか言う勘違い女はオセロの中島!それでも過大評価しすぎで本当は北陽の不細工な、ぬりかべみたいな女みたいなのが実物です。中谷美紀に似てるってあんた。。当初は緒川たまきって言うてたやん。それにそれはただ2ちゃんねらーが言ってただけで本人曰くは「ムーミンに似てる」。。。どこをどう勘違いしたら、中谷美紀にたどりつくのか。
ちなみに私がぴったりと思う電車男の俳優さんは武沢宏さんだ!この人はチュンソフトの「街」というゲームに出てた俳優さんで元大人計画の人だ。青虫というオタクを演じていたその姿、俺は覚えているぞ。写真は下記のサイト、参照
↓ ↓ ↓
http://www.matsuosuzuki.com/almond/profile_a.html
それからエルメスに本当にぴったりなのは芳賀ゆいだと思います。
どうでもいいけど、あんまりつまらん映画ばっか作ってると本当に見捨てちゃうぞ、日本映画。(山口節生先生風)重松清もつまんねー嘘話の片棒かついでんじゃねーや、バカ!!
⇒http://d.hatena.ne.jp/tetorapot/
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この二週間で変わったことと言えば「デビルマン」の那須さんが死んだことぐらいですか。やはり皆さん、安易に氏ねとか言ってはいけませんよ。本当に死んだ時に自分がとても悪いことしたような気になりますから。私は「デビルマン」は見てません。駄目だろうなと思った映画は見ない方がいいと思います。人生は短いですし、使えるお金も限られてます。「キャシャーン」を見た時に本当にそう思いました。もう若くはありませんしね。まあ東映、無名の役者主演、監督脚本が夫婦と言う時点で見に行く気はなかったんですが、よく考えれば私は原作も嫌いだったんです。読んだあとにすごく嫌な気分になった。別に飛んだりはねたりする漫画は描けとは言いませんが読後感が最悪な漫画は嫌いだ。
それから電車男ですか。。これ、大嫌いだけど別に私のテリトリーに入ってこない限りはどうでもよかったんですが、映画化ってなんですか。で、また東宝ですか。山田孝之?イメージだとしたら佐野史朗に決まってるやんけ。で、エルメスとか言う勘違い女はオセロの中島!それでも過大評価しすぎで本当は北陽の不細工な、ぬりかべみたいな女みたいなのが実物です。中谷美紀に似てるってあんた。。当初は緒川たまきって言うてたやん。それにそれはただ2ちゃんねらーが言ってただけで本人曰くは「ムーミンに似てる」。。。どこをどう勘違いしたら、中谷美紀にたどりつくのか。
ちなみに私がぴったりと思う電車男の俳優さんは武沢宏さんだ!この人はチュンソフトの「街」というゲームに出てた俳優さんで元大人計画の人だ。青虫というオタクを演じていたその姿、俺は覚えているぞ。写真は下記のサイト、参照
↓ ↓ ↓
http://www.matsuosuzuki.com/almond/profile_a.html
それからエルメスに本当にぴったりなのは芳賀ゆいだと思います。
どうでもいいけど、あんまりつまらん映画ばっか作ってると本当に見捨てちゃうぞ、日本映画。(山口節生先生風)重松清もつまんねー嘘話の片棒かついでんじゃねーや、バカ!!
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050219i104.htm
岡本喜八監督作品は私が日本映画を見始めた時によく見ていました。「大誘拐 RAINBOW KIDS」「近頃何故かチャールストン」「ジャズ大名」から始まり、「日本の一番長い日」「江分利満氏の優雅な生活」「独立愚連隊」「肉弾」とその映画手法に酔いました。特に「肉弾」は面白かった。東宝の正当派プログラムピクチャア監督としてアクションや時代劇、サスペンス、コメディと幅広い分野で傑作を残しました。、一方でATGなどでも低予算の一風変わった作品も多く撮りました。
私はどちらかというと「肉弾」や「ジャズ大名」「近頃何故かチャールストン」のような低予算作品の方が好き。2001年に遺作となった「助太刀屋助六」の公開記念でラピュタ阿佐ヶ谷で岡本喜八監督特集がありました。当時、仕事を辞めた直後で関西に帰る予定でして東京で最後に見たのが岡本喜八監督のデビュー作となった「結婚のすべて」でした。いろんな意味で感慨深い作品です。80年代以降は独立プロ方式で自分の家を抵当に入れて「大誘拐 RAINBOW KIDS」という大傑作を撮りました。その意気込みは本当に頭が下がるし監督の映画への愛も大いに感じられました。まあ。。全てが傑作であったわけではありませんが、(雑な展開でわやくちゃになった「殺人狂時代」や傑作と名高い「ああ爆弾」は私にはもうひとつだった。「助太刀屋助六」もつまんなかったなあ。。)私の最も好きな監督の一人でした。
お体も悪かったようでもしかして。。とも思ってましたが。。81歳というのは若死にではありませんがやはり惜しい。合掌。
岡本喜八監督作品は私が日本映画を見始めた時によく見ていました。「大誘拐 RAINBOW KIDS」「近頃何故かチャールストン」「ジャズ大名」から始まり、「日本の一番長い日」「江分利満氏の優雅な生活」「独立愚連隊」「肉弾」とその映画手法に酔いました。特に「肉弾」は面白かった。東宝の正当派プログラムピクチャア監督としてアクションや時代劇、サスペンス、コメディと幅広い分野で傑作を残しました。、一方でATGなどでも低予算の一風変わった作品も多く撮りました。
私はどちらかというと「肉弾」や「ジャズ大名」「近頃何故かチャールストン」のような低予算作品の方が好き。2001年に遺作となった「助太刀屋助六」の公開記念でラピュタ阿佐ヶ谷で岡本喜八監督特集がありました。当時、仕事を辞めた直後で関西に帰る予定でして東京で最後に見たのが岡本喜八監督のデビュー作となった「結婚のすべて」でした。いろんな意味で感慨深い作品です。80年代以降は独立プロ方式で自分の家を抵当に入れて「大誘拐 RAINBOW KIDS」という大傑作を撮りました。その意気込みは本当に頭が下がるし監督の映画への愛も大いに感じられました。まあ。。全てが傑作であったわけではありませんが、(雑な展開でわやくちゃになった「殺人狂時代」や傑作と名高い「ああ爆弾」は私にはもうひとつだった。「助太刀屋助六」もつまんなかったなあ。。)私の最も好きな監督の一人でした。
お体も悪かったようでもしかして。。とも思ってましたが。。81歳というのは若死にではありませんがやはり惜しい。合掌。
※字数制限で入りきらんかった分の更新です。やはり、はてなの方が便利だよなあ。。
京都近郊都市の映画館
大津京町滋賀会館シネマホール
住民の有志で復活した映画館で水曜日から日曜日まで上映を行っている。京都、大阪で上映が終わった単館公開系の作品がひっそりと流されている。昨年は松田優作の特集や澤登翠の活弁映画大会など意欲的なプログラムも組まれている。京都市大津区、左京区大津支所と呼ばれるほど京都の文化圏に近く、距離的には近場。しかし大津市民が京都に遊びに来ることがあっても、京都市民が大津に遊びに来ることはほとんどないだろう。浜大津はともかく、国鉄大津駅前のさびれようは酷くて、私は行く度に寂しい気分になるのだ。やはりここも番組表を眺めて「へえ」と言って終わりなことが多い。昨年は8本鑑賞。
http://www.rcsmovie.co.jp/shiga/shiga.htm
高槻松竹セントラル
阪急高槻駅から伸びる商店街のパチンコ屋の二階にある映画館。この駅前映画館が厳しい時代に新作封切、二本立て、単館系作品、高齢者に向けた日本映画の特集上映を組み合わせて難局をしのいでいる映画館。子連れ狼シリーズ二本立てなどのいかしたセレクションが大変に魅力的なので昨年は29本も鑑賞していた。松本清張特集や時代劇特集、女性映画特集と目の付け所もすばらしい。休憩時間には若山先生が歌う「子連れの歌」が流れていた。素晴らしい。
http://www.cinema-r170.com/
TOHOシネマズ高槻
昨年の2月に国鉄高槻駅前に誕生した東宝系の8スクリーンのシネコン。私の家から30分で行ける映画館でしかも、いつ行ってもガラガラなので大変に重宝している。今や私が最も利用している映画館で昨年は37本の映画をここで見た。ポイントカードを作ると6本見ると1本タダというサービスも嬉しい。席はゆったりしており、ゆっくり鑑賞できる。上映が始まる前に粋な予告編がある。8スクリーンに加えて、プレミアシートと呼ばれるスクリーンもあり、例によって値段が高めに設定してある。しかしほとんどは一般の映画上映に使われおり、料金も一般になっている。スタッフの愛想がやや悪いのが難だが、駅からも近く、上映作品も多いので、非常に便利な映画館である。
http://www.tohocinemas.co.jp/takatsuki/
イオンシネマ久御山
京都府に初めてできたシネコンでジャスコの中にある。駐車場が広く、お金もかからんので仕事帰りに車で立ち寄る人も多い。実は直線距離で私の家から最も近い映画館で車通勤の私にはめちゃくちゃ便利な映画館だと言えるのだが、某理由でほとんど利用することがない。昨年はお供で3本鑑賞。無印もあるので、非常に便利なところではあるのですが。
http://www.aeoncinema.co.jp/cgi-bin/kumiyama/
京都近郊都市の映画館
大津京町滋賀会館シネマホール
住民の有志で復活した映画館で水曜日から日曜日まで上映を行っている。京都、大阪で上映が終わった単館公開系の作品がひっそりと流されている。昨年は松田優作の特集や澤登翠の活弁映画大会など意欲的なプログラムも組まれている。京都市大津区、左京区大津支所と呼ばれるほど京都の文化圏に近く、距離的には近場。しかし大津市民が京都に遊びに来ることがあっても、京都市民が大津に遊びに来ることはほとんどないだろう。浜大津はともかく、国鉄大津駅前のさびれようは酷くて、私は行く度に寂しい気分になるのだ。やはりここも番組表を眺めて「へえ」と言って終わりなことが多い。昨年は8本鑑賞。
http://www.rcsmovie.co.jp/shiga/shiga.htm
高槻松竹セントラル
阪急高槻駅から伸びる商店街のパチンコ屋の二階にある映画館。この駅前映画館が厳しい時代に新作封切、二本立て、単館系作品、高齢者に向けた日本映画の特集上映を組み合わせて難局をしのいでいる映画館。子連れ狼シリーズ二本立てなどのいかしたセレクションが大変に魅力的なので昨年は29本も鑑賞していた。松本清張特集や時代劇特集、女性映画特集と目の付け所もすばらしい。休憩時間には若山先生が歌う「子連れの歌」が流れていた。素晴らしい。
http://www.cinema-r170.com/
TOHOシネマズ高槻
昨年の2月に国鉄高槻駅前に誕生した東宝系の8スクリーンのシネコン。私の家から30分で行ける映画館でしかも、いつ行ってもガラガラなので大変に重宝している。今や私が最も利用している映画館で昨年は37本の映画をここで見た。ポイントカードを作ると6本見ると1本タダというサービスも嬉しい。席はゆったりしており、ゆっくり鑑賞できる。上映が始まる前に粋な予告編がある。8スクリーンに加えて、プレミアシートと呼ばれるスクリーンもあり、例によって値段が高めに設定してある。しかしほとんどは一般の映画上映に使われおり、料金も一般になっている。スタッフの愛想がやや悪いのが難だが、駅からも近く、上映作品も多いので、非常に便利な映画館である。
http://www.tohocinemas.co.jp/takatsuki/
イオンシネマ久御山
京都府に初めてできたシネコンでジャスコの中にある。駐車場が広く、お金もかからんので仕事帰りに車で立ち寄る人も多い。実は直線距離で私の家から最も近い映画館で車通勤の私にはめちゃくちゃ便利な映画館だと言えるのだが、某理由でほとんど利用することがない。昨年はお供で3本鑑賞。無印もあるので、非常に便利なところではあるのですが。
http://www.aeoncinema.co.jp/cgi-bin/kumiyama/
祝!60000HIT。皆様ありがとうございました。
今日は毎年やっております、やましろ映画館事情です。あくまでもシャレなので本気にして映画館にチクったりしないように。もしかしたら映画館のスタッフの方々も見られるかもしれませんが、あくまでも一観客の戯言なのでマジに気に留めないように。アハハと笑い飛ばしていただければ、私もあなたも幸せ。では行きましょうか。
京都スカラ座
→東宝洋画系の映画館で507席というキャパを誇る京都を代表する映画館のひとつ。中央付近の一番映画が見やすいところは、プレミアシートとして値段を吊り上げ、文無しが座らないように見張り番まで置いているのが厭でおととしの3月に見てから一度も足を運んだことがない。ここで見るならマジで高槻か滋賀にでも行った方がいいです。気分悪いもん、このプレミアシートってのは。一度この東宝という不動産会社には鉄槌を下した方がいい。客商売を何だと思っておるのか。
http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=25
京都宝塚
東宝系邦画館。スカラ座の隣にある古い映画館で588席と京都最大の座席数を持つ映画館だが、別に大きいわけでなく、昔ながらにぎゅうぎゅうに椅子を詰め込んでいるだけで映画館自体は急勾配で少し怖い。ここも一昨年に見た「スパイゾルゲ」が最後でそれから足を運んだことがない。ここも、「ここで見るなら。。」という劇場である。
http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=25
京極東宝
東宝洋画系映画館。300人収容のスクリーンとミニシアターが二つで構成されている。小さい方はこじんまりとした感じでかわいらしい感じだが、休日は結構混むので要注意。ここは全席指定制。昨年はここで3本見たが同じ映画があちこちのシネコンでやるようになって足が遠のいた。洋画が中心だが、時々、日本映画もやる。
http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=25
東宝公楽
東宝系洋画館。ディズニー映画や子供向けの映画、スターウォーズの吹き替えはここでやる。ここも場所は便利だが、座席がやや狭い。昨年は一本のみ鑑賞。
http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=25
MOVIX京都
既存の映画館を全部つぶして京都のど真ん中に松竹が作った松竹系のシネコン。六階のビルに七つのスクリーンを持つ京都市内で一番大きな映画館で一番、客数が多い(らしい)映画館。休日は館外に行列ができることも。洋画が中心となるが東映の作品や松竹の拡大系日本映画も流している。上映回数は少ないが大阪のミニシアターで配給している作品を流すこともある。これらの作品はスペシャル・アート・セレクションとしてスタンプが五個たまると映画がタダで見れるなどの特典もあり。なお、ポイントカードを作れば6本見れば1本がタダになるシステムもあるし、スタッフへの教育も割りと行き届いているので安心して足を運べる映画館である。4月には京都松竹座跡地に立つ建物にも3つほどスクリーンを増やす予定。ちなみにマスコットのあのカバは兄弟らしい。そんなこと知っても何にもなんないけど。。昨年は20本鑑賞。
http://www.shochiku-eigakan.com/west/s011/
京極弥生座
美松閉館の次はここだなと思ったが、スタッフの尽力で踏ん張っている独立系映画館。単館公開系の作品の公開やメールマガジンの発行などさまざまな工夫をこらしている。昨年は「モーターサイクルダイアリーズ」や「オールドボーイ」「華氏911」「誰も知らない」などのヒットもあって、お客さんに沸いた。大阪で終わった映画がレイトショーでやってたりする。映画館自体は古いが場所は便利。ミニシアター系の映画から東宝からのお下がりにアニメと上映作品はジグザグ。昨年の京都映画祭と新京極映画祭の会場はここ。昨年は11本鑑賞。
http://www.yayoiza.com/
祇園会館
京都で唯一の名画座。半年前からもうとっくにDVD化している作品までを二本立てで上映している。新聞勧誘員のおまけによくタダ券が配られている。番組によっては平日でも満員になることが多い。客層は年寄りが多いが、賑わっている。映画を見始めた頃は大変にお世話になった映画館。ここも京都映画祭の会場だった。昨年は京都映画祭の関係がほとんどで8本鑑賞。
http://www.gionkaikan.com/
京都シネマ
2年前に閉館した京都朝日シネマのスタッフが烏丸に昨年の12月に立ち上げたミニシアター。3スクリーンでヨーロッパ映画や日本映画などの単館公開系の作品を上映している。ガーデンシネマ梅田やテアトル梅田やシネリーブル梅田の上映作品がよく似ている。ここができたのと弥生座の頑張りで京都で大体の映画が見れるようになった。ありがたいことです。レイトショーやモーニングショーも始まったし、ますます楽しみ。まだ新しいので大変に居心地のよさげな空間で休日はかなり賑わっている。開館前に会員になったプレミアム会員は900円で映画を見ることができる。こうした映画ファンに対する配慮もうれしい。ただ、映画館はかなり狭く、前に大きなおっさんが座ると首が痛い。昨年は2本鑑賞。
http://www.kisaragisha.co.jp/kyotocinema/
京都シネマ内覧式→http://homepage3.nifty.com/tetorapot/kyotocinema.htm
みなみ会館
関西ミニシアター盟主的な全国的にも知名度を誇るミニシアター。一日、全部同じ番組ということはまずなく、スケジュールを細かく組んでさまざまな作品を見せてくれる、ありがたい映画館。封切作品からリバイバルやマニアックな日本映画なども上映してくれる。月イチのオールナイトや企画上映も多く手がけている。昔に比べたら、全国一斉の封切番組が多くなったが、ピンクレディの映画などやったりする遊び心は健在。昨年は23本鑑賞。
http://www.rcsmovie.co.jp/minami/m_top.htm
大宮東映
今は珍しい東映直営の映画館。子供の頃の映画と言ったら東映アニメ祭りで映画館と言えばここだったなあ。ここで「パンツの穴」なんかも見ていた。(どんな小学生だ)今は大宮が特急通過駅となって大宮自体が寂れていく一方。同じ番組がMOVIX京都でやっているのでわざわざ見に行く機会も少ない。昨年は2本鑑賞。
京都文化博物館
三条烏丸にある京都府の施設。映画館ではないが毎週の木曜日から日曜日まで映像ホールで古い映画館の上映を行っている。映画愛に溢れるスタッフが書いたと思われる懇切丁寧なプログラムが魅力的。府の施設なので文化映画ばかりかと思いきや、やくざ映画などの上映もあります。客層は平均年齢が私の年齢の2倍強でかなり年齢層は高いが、私には居心地のいい空間だ。会場は完全にフラットなので前に人が座ると見るのがしんどくなるのがネック。だが、昔の映画を500円で気軽に見られる施設は貴重だろう。京都府はすばらしい役所です。昨年は12本鑑賞。
http://www.bunpaku.or.jp/
今日は毎年やっております、やましろ映画館事情です。あくまでもシャレなので本気にして映画館にチクったりしないように。もしかしたら映画館のスタッフの方々も見られるかもしれませんが、あくまでも一観客の戯言なのでマジに気に留めないように。アハハと笑い飛ばしていただければ、私もあなたも幸せ。では行きましょうか。
京都スカラ座
→東宝洋画系の映画館で507席というキャパを誇る京都を代表する映画館のひとつ。中央付近の一番映画が見やすいところは、プレミアシートとして値段を吊り上げ、文無しが座らないように見張り番まで置いているのが厭でおととしの3月に見てから一度も足を運んだことがない。ここで見るならマジで高槻か滋賀にでも行った方がいいです。気分悪いもん、このプレミアシートってのは。一度この東宝という不動産会社には鉄槌を下した方がいい。客商売を何だと思っておるのか。
http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=25
京都宝塚
東宝系邦画館。スカラ座の隣にある古い映画館で588席と京都最大の座席数を持つ映画館だが、別に大きいわけでなく、昔ながらにぎゅうぎゅうに椅子を詰め込んでいるだけで映画館自体は急勾配で少し怖い。ここも一昨年に見た「スパイゾルゲ」が最後でそれから足を運んだことがない。ここも、「ここで見るなら。。」という劇場である。
http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=25
京極東宝
東宝洋画系映画館。300人収容のスクリーンとミニシアターが二つで構成されている。小さい方はこじんまりとした感じでかわいらしい感じだが、休日は結構混むので要注意。ここは全席指定制。昨年はここで3本見たが同じ映画があちこちのシネコンでやるようになって足が遠のいた。洋画が中心だが、時々、日本映画もやる。
http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=25
東宝公楽
東宝系洋画館。ディズニー映画や子供向けの映画、スターウォーズの吹き替えはここでやる。ここも場所は便利だが、座席がやや狭い。昨年は一本のみ鑑賞。
http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=25
MOVIX京都
既存の映画館を全部つぶして京都のど真ん中に松竹が作った松竹系のシネコン。六階のビルに七つのスクリーンを持つ京都市内で一番大きな映画館で一番、客数が多い(らしい)映画館。休日は館外に行列ができることも。洋画が中心となるが東映の作品や松竹の拡大系日本映画も流している。上映回数は少ないが大阪のミニシアターで配給している作品を流すこともある。これらの作品はスペシャル・アート・セレクションとしてスタンプが五個たまると映画がタダで見れるなどの特典もあり。なお、ポイントカードを作れば6本見れば1本がタダになるシステムもあるし、スタッフへの教育も割りと行き届いているので安心して足を運べる映画館である。4月には京都松竹座跡地に立つ建物にも3つほどスクリーンを増やす予定。ちなみにマスコットのあのカバは兄弟らしい。そんなこと知っても何にもなんないけど。。昨年は20本鑑賞。
http://www.shochiku-eigakan.com/west/s011/
京極弥生座
美松閉館の次はここだなと思ったが、スタッフの尽力で踏ん張っている独立系映画館。単館公開系の作品の公開やメールマガジンの発行などさまざまな工夫をこらしている。昨年は「モーターサイクルダイアリーズ」や「オールドボーイ」「華氏911」「誰も知らない」などのヒットもあって、お客さんに沸いた。大阪で終わった映画がレイトショーでやってたりする。映画館自体は古いが場所は便利。ミニシアター系の映画から東宝からのお下がりにアニメと上映作品はジグザグ。昨年の京都映画祭と新京極映画祭の会場はここ。昨年は11本鑑賞。
http://www.yayoiza.com/
祇園会館
京都で唯一の名画座。半年前からもうとっくにDVD化している作品までを二本立てで上映している。新聞勧誘員のおまけによくタダ券が配られている。番組によっては平日でも満員になることが多い。客層は年寄りが多いが、賑わっている。映画を見始めた頃は大変にお世話になった映画館。ここも京都映画祭の会場だった。昨年は京都映画祭の関係がほとんどで8本鑑賞。
http://www.gionkaikan.com/
京都シネマ
2年前に閉館した京都朝日シネマのスタッフが烏丸に昨年の12月に立ち上げたミニシアター。3スクリーンでヨーロッパ映画や日本映画などの単館公開系の作品を上映している。ガーデンシネマ梅田やテアトル梅田やシネリーブル梅田の上映作品がよく似ている。ここができたのと弥生座の頑張りで京都で大体の映画が見れるようになった。ありがたいことです。レイトショーやモーニングショーも始まったし、ますます楽しみ。まだ新しいので大変に居心地のよさげな空間で休日はかなり賑わっている。開館前に会員になったプレミアム会員は900円で映画を見ることができる。こうした映画ファンに対する配慮もうれしい。ただ、映画館はかなり狭く、前に大きなおっさんが座ると首が痛い。昨年は2本鑑賞。
http://www.kisaragisha.co.jp/kyotocinema/
京都シネマ内覧式→http://homepage3.nifty.com/tetorapot/kyotocinema.htm
みなみ会館
関西ミニシアター盟主的な全国的にも知名度を誇るミニシアター。一日、全部同じ番組ということはまずなく、スケジュールを細かく組んでさまざまな作品を見せてくれる、ありがたい映画館。封切作品からリバイバルやマニアックな日本映画なども上映してくれる。月イチのオールナイトや企画上映も多く手がけている。昔に比べたら、全国一斉の封切番組が多くなったが、ピンクレディの映画などやったりする遊び心は健在。昨年は23本鑑賞。
http://www.rcsmovie.co.jp/minami/m_top.htm
大宮東映
今は珍しい東映直営の映画館。子供の頃の映画と言ったら東映アニメ祭りで映画館と言えばここだったなあ。ここで「パンツの穴」なんかも見ていた。(どんな小学生だ)今は大宮が特急通過駅となって大宮自体が寂れていく一方。同じ番組がMOVIX京都でやっているのでわざわざ見に行く機会も少ない。昨年は2本鑑賞。
京都文化博物館
三条烏丸にある京都府の施設。映画館ではないが毎週の木曜日から日曜日まで映像ホールで古い映画館の上映を行っている。映画愛に溢れるスタッフが書いたと思われる懇切丁寧なプログラムが魅力的。府の施設なので文化映画ばかりかと思いきや、やくざ映画などの上映もあります。客層は平均年齢が私の年齢の2倍強でかなり年齢層は高いが、私には居心地のいい空間だ。会場は完全にフラットなので前に人が座ると見るのがしんどくなるのがネック。だが、昔の映画を500円で気軽に見られる施設は貴重だろう。京都府はすばらしい役所です。昨年は12本鑑賞。
http://www.bunpaku.or.jp/
今日、紹介するのは森崎東監督の「ニワトリはハダシだ」。森崎東監督の6年ぶりの新作です。山田洋次と並んで松竹の喜劇映画の旗手と呼ばれ、ファンも多い監督です。
山田洋次との関係も深く「男はつらいよ」のテレビシリーズと映画版第一作は二人の共同脚本にもなっていますし、三作目の「男はつらいよ フーテンの寅」も監督しています。(「男はつらいよ」で山田洋次が監督しなかったのは三作目と四作目の「新・男はつらいよ」の二作品。ちなみに四作目はテレビシリーズで演出を担当した小林俊一が監督。両作品とも不入りだったため、打ち切りも検討されたが山田監督が再びメガホンを取った「望郷編」が大ヒットになったために山田監督でシリーズ化が決定した。)二本立てで上映されるプログラムピクチャアの監督で古巣の松竹を中心に東映、独立プロを転々として活動しています。今回の「ニワトリはハダシだ」も独立プロでの作品です。
1927年生まれで御年78歳。2月13日に第七藝術劇場でやったトークショーを見てきたが、「今回の映画は若い女性がたくさん来てくれた。実にうれしい」とはしゃいでて、真に元気な爺さんです。
海が見える町、舞鶴。少年サム(浜上竜也)は知的障害を持ちながらも元気に毎日を暮している。潜水夫のチチ(原田芳雄)と二人暮らしで施設に通っていた。チチはサムの将来を案じ、サムに潜水の仕事を覚えさせようとしていたが、サムは隙を見て逃げてしまう。逃げた先はわかっている。隣町に住むハハ(倍賞美津子)の家だ。チチとハハはサムの教育方針をめぐって妹の千春(守山玲愛)を連れて別居してしまったのだ。せっかくのサムの誕生日にも喧嘩をしてしまうチチにサムはうなり声をあげる。
ハハは在日朝鮮人。ハハの母(李麗仙)は戦後すぐに朝鮮半島に帰ろうと船に乗り込んだが船が爆発沈没してしまった。世に言う浮島丸事件である。彼女は奇跡的に助かり、舞鶴に住み続けた。人種のことを話したハハにチチは「何人だろが、かまへん。ニワトリはハダシや!」と叫んで結婚をしてしまった。「ニワトリはハダシだ」は東北の民謡にある言葉で「わかりきったことのたとえ」といいう意味である。
その頃、地元警察署では大きな事件が起こっていた。新検事長への昇任を目前とした灰原検事(岸部一徳)のベンツが盗まれたのである。このベンツは舞鶴の暴力団、重山組の重山組長(笑福亭松之助)から贈られたもので、車の中には検察の汚職事件の証拠となる帳簿が入っていたのだ。大阪府警から派遣された“もやし”刑事の立花(加瀬亮)は地元の暴力刑事の丹波(塩見三省)と車の捜索に向かう。一度見たものは何でも記憶してしまう特技を持つサムが車の絵を書きながら、盗まれたベンツのナンバーを繰り返しつぶやいているのに気づいた立花はロシア人の窃盗グループによって車を盗まれたことを突き止める。ところが困ったことにサムが覚えていたのはナンバーだけではなかった。中の帳簿の数字もばっちり覚えていたのだ。。。警察に連れて行こうとする立花の前に立ちふさがったのは施設の直子先生(肘井美佳)。実は彼女は立花の上司で今回の事件を担当している桜井(石橋蓮司)の娘だったのだ。。
自分でストーリーを書いてても混乱しそうになるぐらいに人物関連図が複雑。実は灰原を告発しようとしている検事もいて(大阪高検の三井がモデルか?)登場人物は多い。脚本の近藤昭二さんが言うようにシーンのすべてが“係り結び”になってるんで伏線がぐちゃぐちゃになるので、かなりストーリーはわかりにくい。が、そうした欠点を吹っ飛ばす勢いがこの映画にあります。片時も静かなシーンがなく、常に誰かが動き、喋っている。山根貞男氏が森崎映画を「宴会映画」と称したのは本当で画面全体からざわざわとした雰囲気が伝わってくるのだ。監督の映画にかける情熱がスクリーンを通して観客をとらえようとしている。なんか見ててすごく楽しくなってくるのだ。
サムを演じた浜上竜也がいい。天衣無縫に走りまくり、船からウンコして、大いに笑い、泣いて、うなり声もあげる。うなるときにすっごい目をしてるのだ、この子。妹役の守山玲愛ちゃんもとろけるようにかわいい。この作品がデビューになる肘井美佳。目をくるくる回してみたり、お酒を飲んで逆立ちしてみたり、派手にコケてみたり(本気でコケたみたい)と涙を目にためて怒鳴ったりとスクリーンをところ狭しと走り回る姿はとっても魅力的。それに対して受けの芝居に回った加瀬亮。ぼんやりとしているようでもどこか芯が強い新人刑事を好演。バンドエイドを貼ってくれた直子の顔をのぞきこんで「うん。俺も喜ぶ。」としれっと言ってしまうシーンも好きだ。
塩見三省の暴力的なドキュン刑事っぷりも笑えた。本気で殴ってるな、あれは。この人を年寄り扱いするのにはためらいがあるが、原田芳雄ももう65歳。そうとは思えないほどの力強い肉体と野太い声はさすが。役者の鑑か。倍賞美津子も婆さんの役柄が増えたけど、相変わらずにパワフルだ。「うちの旦那や、あんたに関係ない」と直子の頬をぶったたくシーンにはドキッとした。元気な年寄りと言えば、今年80歳になる笑福亭松之助。いつもは少しの出演が多いが珍しく今回は出ずっぱりで食えない組長を楽しげに演じていました。
少々の体制批判を味付けに基本は家族を描いた泥臭いコメディ。ちょっと感覚的に古いなと思うところもあるが、丁寧に撮っています。ラストに近づくにつれてわやくちゃになりますが、それもご愛嬌。ちなみにサムが海にするウンコですがもちろん、本物ではありません。作り物です。担当した美術の人(女性)は考えて20個近くも模造ウンコを作ったそうです。たかがウンコと言うなかれ、トークショーによるとウンコは森崎映画に必ず出てくるそうな。しかしトークショーの半分以上がウンコの話て。。なお森崎監督は次回作に向けて早くもロケハンに出かけているそうです。今度の舞台は尼崎。待ちましょう、待ちましょう。
監督:森崎東 製作総指揮:志摩敏樹 脚本:近藤昭二、森崎東 音楽:宇崎竜童、太田恵資、吉見征樹 撮影:浜田毅 美術:磯見俊裕
キャスト:肘井美佳、石橋蓮司、余貴美子、加瀬亮、浜上竜也、守山玲愛、河原さぶ、不破万作、岸部一徳、柄本明、三林京子、露の五郎、塩見三省、李麗仙、原田芳雄、倍賞美津子、笑福亭松之助
ホームページ
→http://hadasi.jp/
完全復活。ガンガン書いていきます。
人気ブログランキングに参戦しました。
クリックしていただきますと、非常に嬉しいです。更新する気力がわきます。
http://blog.with2.net/link.php/31960
山田洋次との関係も深く「男はつらいよ」のテレビシリーズと映画版第一作は二人の共同脚本にもなっていますし、三作目の「男はつらいよ フーテンの寅」も監督しています。(「男はつらいよ」で山田洋次が監督しなかったのは三作目と四作目の「新・男はつらいよ」の二作品。ちなみに四作目はテレビシリーズで演出を担当した小林俊一が監督。両作品とも不入りだったため、打ち切りも検討されたが山田監督が再びメガホンを取った「望郷編」が大ヒットになったために山田監督でシリーズ化が決定した。)二本立てで上映されるプログラムピクチャアの監督で古巣の松竹を中心に東映、独立プロを転々として活動しています。今回の「ニワトリはハダシだ」も独立プロでの作品です。
1927年生まれで御年78歳。2月13日に第七藝術劇場でやったトークショーを見てきたが、「今回の映画は若い女性がたくさん来てくれた。実にうれしい」とはしゃいでて、真に元気な爺さんです。
海が見える町、舞鶴。少年サム(浜上竜也)は知的障害を持ちながらも元気に毎日を暮している。潜水夫のチチ(原田芳雄)と二人暮らしで施設に通っていた。チチはサムの将来を案じ、サムに潜水の仕事を覚えさせようとしていたが、サムは隙を見て逃げてしまう。逃げた先はわかっている。隣町に住むハハ(倍賞美津子)の家だ。チチとハハはサムの教育方針をめぐって妹の千春(守山玲愛)を連れて別居してしまったのだ。せっかくのサムの誕生日にも喧嘩をしてしまうチチにサムはうなり声をあげる。
ハハは在日朝鮮人。ハハの母(李麗仙)は戦後すぐに朝鮮半島に帰ろうと船に乗り込んだが船が爆発沈没してしまった。世に言う浮島丸事件である。彼女は奇跡的に助かり、舞鶴に住み続けた。人種のことを話したハハにチチは「何人だろが、かまへん。ニワトリはハダシや!」と叫んで結婚をしてしまった。「ニワトリはハダシだ」は東北の民謡にある言葉で「わかりきったことのたとえ」といいう意味である。
その頃、地元警察署では大きな事件が起こっていた。新検事長への昇任を目前とした灰原検事(岸部一徳)のベンツが盗まれたのである。このベンツは舞鶴の暴力団、重山組の重山組長(笑福亭松之助)から贈られたもので、車の中には検察の汚職事件の証拠となる帳簿が入っていたのだ。大阪府警から派遣された“もやし”刑事の立花(加瀬亮)は地元の暴力刑事の丹波(塩見三省)と車の捜索に向かう。一度見たものは何でも記憶してしまう特技を持つサムが車の絵を書きながら、盗まれたベンツのナンバーを繰り返しつぶやいているのに気づいた立花はロシア人の窃盗グループによって車を盗まれたことを突き止める。ところが困ったことにサムが覚えていたのはナンバーだけではなかった。中の帳簿の数字もばっちり覚えていたのだ。。。警察に連れて行こうとする立花の前に立ちふさがったのは施設の直子先生(肘井美佳)。実は彼女は立花の上司で今回の事件を担当している桜井(石橋蓮司)の娘だったのだ。。
自分でストーリーを書いてても混乱しそうになるぐらいに人物関連図が複雑。実は灰原を告発しようとしている検事もいて(大阪高検の三井がモデルか?)登場人物は多い。脚本の近藤昭二さんが言うようにシーンのすべてが“係り結び”になってるんで伏線がぐちゃぐちゃになるので、かなりストーリーはわかりにくい。が、そうした欠点を吹っ飛ばす勢いがこの映画にあります。片時も静かなシーンがなく、常に誰かが動き、喋っている。山根貞男氏が森崎映画を「宴会映画」と称したのは本当で画面全体からざわざわとした雰囲気が伝わってくるのだ。監督の映画にかける情熱がスクリーンを通して観客をとらえようとしている。なんか見ててすごく楽しくなってくるのだ。
サムを演じた浜上竜也がいい。天衣無縫に走りまくり、船からウンコして、大いに笑い、泣いて、うなり声もあげる。うなるときにすっごい目をしてるのだ、この子。妹役の守山玲愛ちゃんもとろけるようにかわいい。この作品がデビューになる肘井美佳。目をくるくる回してみたり、お酒を飲んで逆立ちしてみたり、派手にコケてみたり(本気でコケたみたい)と涙を目にためて怒鳴ったりとスクリーンをところ狭しと走り回る姿はとっても魅力的。それに対して受けの芝居に回った加瀬亮。ぼんやりとしているようでもどこか芯が強い新人刑事を好演。バンドエイドを貼ってくれた直子の顔をのぞきこんで「うん。俺も喜ぶ。」としれっと言ってしまうシーンも好きだ。
塩見三省の暴力的なドキュン刑事っぷりも笑えた。本気で殴ってるな、あれは。この人を年寄り扱いするのにはためらいがあるが、原田芳雄ももう65歳。そうとは思えないほどの力強い肉体と野太い声はさすが。役者の鑑か。倍賞美津子も婆さんの役柄が増えたけど、相変わらずにパワフルだ。「うちの旦那や、あんたに関係ない」と直子の頬をぶったたくシーンにはドキッとした。元気な年寄りと言えば、今年80歳になる笑福亭松之助。いつもは少しの出演が多いが珍しく今回は出ずっぱりで食えない組長を楽しげに演じていました。
少々の体制批判を味付けに基本は家族を描いた泥臭いコメディ。ちょっと感覚的に古いなと思うところもあるが、丁寧に撮っています。ラストに近づくにつれてわやくちゃになりますが、それもご愛嬌。ちなみにサムが海にするウンコですがもちろん、本物ではありません。作り物です。担当した美術の人(女性)は考えて20個近くも模造ウンコを作ったそうです。たかがウンコと言うなかれ、トークショーによるとウンコは森崎映画に必ず出てくるそうな。しかしトークショーの半分以上がウンコの話て。。なお森崎監督は次回作に向けて早くもロケハンに出かけているそうです。今度の舞台は尼崎。待ちましょう、待ちましょう。
監督:森崎東 製作総指揮:志摩敏樹 脚本:近藤昭二、森崎東 音楽:宇崎竜童、太田恵資、吉見征樹 撮影:浜田毅 美術:磯見俊裕
キャスト:肘井美佳、石橋蓮司、余貴美子、加瀬亮、浜上竜也、守山玲愛、河原さぶ、不破万作、岸部一徳、柄本明、三林京子、露の五郎、塩見三省、李麗仙、原田芳雄、倍賞美津子、笑福亭松之助
ホームページ
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完全復活。ガンガン書いていきます。
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京都が大好きなアダルトなあなたに〜おとなのせかい〜
2005年2月7日 日常
昨日、家のじいちゃんが亡くなりました(TT)
病室で最後を見取るために家族全員がそろいました。
僕が「なにか最後に言いたいことない?」って聞いたら、
じいちゃんが虫の息のように小さい声でこういいました。
「そそが観たい」と…
(そそ)というのは女性のアソコの別名です。
僕は「じいちゃんスケベだったからな〜」っと思いましたが、
さすがに「えらいもん聞いてもうた」と思いました。
早速家族会議がその場ではじまり、皆口々に
「どないしよ、どないしよ、看護婦さん?そら無理やわ」
ってかんじで会議をしていたら、兄の妻が、「私でよければ…」
と言ってくれたので、皆悩んだ末「お願いします」と頼んだ。
後で聞いたところ、昔兄の借金をじいちゃんが立て替えて
くれたその恩返しだったらしい。
兄嫁は「失礼します」とベットの爺の顔の上にオシッコ座りを
しました。
もちろんマ○コは爺の目の数センチ先に。
2〜3秒過ぎて、俺が「じいちゃん満足か?」って聞いたら、
「そそやない、外や」って…
実話なんかネタなんかわかりませんが、たぶん実話でしょう。臨終寸前にアソコが見たいと思うほどのスケベ爺だと思われていた爺さん、そしてあの爺さんのことだから、よう聞こえんかったけど「そそ」やろう、真剣な思いでオシッコ座りした兄嫁。どれも目に浮かぶようですな。めちゃくちゃ笑ってしまった。あ、ちなみに京都だけの方言だと思われます。ちなみに京都が誇る大画伯のひさうちみちお先生は「そそくさ」(あわただしく行動する)と行動する人についてどう思いますか?と聞かれたときに真面目な顔で「あれには困ったもんですね。顔だけではわからへんからね」と悲しげに答えたらしいです。
もうひとつ思い出した。青梅国際マラソンというマラソンがあって、NHKの女子アナが真面目な顔で「おうめこくさい。。」と言うのでめちゃくちゃ興奮したってネタがあった。NHKにもこのネタが届いたか知らんが、いつのまにか青梅国際マラソンは青梅マラソンになっていた。
九州では「ぼぼ」というらしい。
http://www.cloud.st/nine/z/za.jsp?name=146
書いているうちにこういうのは思い出すもんやねえ。。関西に紅萬子さんという女優さんがいる。この人は全国で仕事をするときは「くれないまこ」と呼ぶらしい。昔はこの名前ではテレビに出るのが難しかったらしいですがNHKの連ドラにも出てますしね。関西の女優さんということで命名当時は関西では四文字はまったく知名度がなかったと。。桂南光がべかごから名前を変えるときに万光という名前もあって、そちらもどうかと薦められたときにNHKで仕事がしにくいと断った、という逸話もあったねえ。
すんません。次は真面目に映画の感想を書きます。明日はお休みで「オペラ座の怪人」を見てくる予定です。
ますますアクセス数減るな。。
病室で最後を見取るために家族全員がそろいました。
僕が「なにか最後に言いたいことない?」って聞いたら、
じいちゃんが虫の息のように小さい声でこういいました。
「そそが観たい」と…
(そそ)というのは女性のアソコの別名です。
僕は「じいちゃんスケベだったからな〜」っと思いましたが、
さすがに「えらいもん聞いてもうた」と思いました。
早速家族会議がその場ではじまり、皆口々に
「どないしよ、どないしよ、看護婦さん?そら無理やわ」
ってかんじで会議をしていたら、兄の妻が、「私でよければ…」
と言ってくれたので、皆悩んだ末「お願いします」と頼んだ。
後で聞いたところ、昔兄の借金をじいちゃんが立て替えて
くれたその恩返しだったらしい。
兄嫁は「失礼します」とベットの爺の顔の上にオシッコ座りを
しました。
もちろんマ○コは爺の目の数センチ先に。
2〜3秒過ぎて、俺が「じいちゃん満足か?」って聞いたら、
「そそやない、外や」って…
実話なんかネタなんかわかりませんが、たぶん実話でしょう。臨終寸前にアソコが見たいと思うほどのスケベ爺だと思われていた爺さん、そしてあの爺さんのことだから、よう聞こえんかったけど「そそ」やろう、真剣な思いでオシッコ座りした兄嫁。どれも目に浮かぶようですな。めちゃくちゃ笑ってしまった。あ、ちなみに京都だけの方言だと思われます。ちなみに京都が誇る大画伯のひさうちみちお先生は「そそくさ」(あわただしく行動する)と行動する人についてどう思いますか?と聞かれたときに真面目な顔で「あれには困ったもんですね。顔だけではわからへんからね」と悲しげに答えたらしいです。
もうひとつ思い出した。青梅国際マラソンというマラソンがあって、NHKの女子アナが真面目な顔で「おうめこくさい。。」と言うのでめちゃくちゃ興奮したってネタがあった。NHKにもこのネタが届いたか知らんが、いつのまにか青梅国際マラソンは青梅マラソンになっていた。
九州では「ぼぼ」というらしい。
http://www.cloud.st/nine/z/za.jsp?name=146
書いているうちにこういうのは思い出すもんやねえ。。関西に紅萬子さんという女優さんがいる。この人は全国で仕事をするときは「くれないまこ」と呼ぶらしい。昔はこの名前ではテレビに出るのが難しかったらしいですがNHKの連ドラにも出てますしね。関西の女優さんということで命名当時は関西では四文字はまったく知名度がなかったと。。桂南光がべかごから名前を変えるときに万光という名前もあって、そちらもどうかと薦められたときにNHKで仕事がしにくいと断った、という逸話もあったねえ。
すんません。次は真面目に映画の感想を書きます。明日はお休みで「オペラ座の怪人」を見てくる予定です。
ますますアクセス数減るな。。
☆新型パソコン買いました!VAIOのデスクトップで今年の春の新型モデルです。パソコンなんてえもんは出会いですな、まさにパソコンが私を呼んだという感じで一目見て気に入りましたよ。いろんな家電量販店を回って店員さんから値段を教えてもらい、他店でその値段を出しての交渉。うちの近所では他系列の家電量販店の殴りこみがあって熾烈な値引き競争が行われていたので交渉は面白いように成功。当初の値札に書いてあった値段よりもかなり安く買うことができました。まあ。。機能は最新とは言いがたいのですがDVDが見れて普通にネットできればまあOKかな、という感じです。
☆昨今、めっきり更新が減っていますが2月は更新します!とだけでも書いておかないとどんどん減っていくアクセス数に歯止めがきかんですしね。
☆予定としては「2005年度版やましろ映画事情」と「キネマの星座推奨映画100」をぼちぼちやっていきます。特に推奨映画100は昨年の4月に企画してそのままになってますしね。。少しずつでもやっていきます。昨年度の短評をまず完成させねばならんのですが、映画の感想もぼちぼち書いていきます。現在公開されている作品を書いていくのが本筋なんでしょうが、どうにも筆は進まぬ。「パッチギ!」「レイクサイドマーダーケース」
あたりがその候補ですが、もうすぐ公開終わっちゃうしな。。チャウ・シンチー特集で「カンフーハッスル」か「食神」はどっちかを書きます。。それから今週末に見た黒澤の「野良犬」、八海事件をモチーフにした「真昼の暗黒」も書きたいなあ。。時間かかりますしね、感想は。
☆昨今、めっきり更新が減っていますが2月は更新します!とだけでも書いておかないとどんどん減っていくアクセス数に歯止めがきかんですしね。
☆予定としては「2005年度版やましろ映画事情」と「キネマの星座推奨映画100」をぼちぼちやっていきます。特に推奨映画100は昨年の4月に企画してそのままになってますしね。。少しずつでもやっていきます。昨年度の短評をまず完成させねばならんのですが、映画の感想もぼちぼち書いていきます。現在公開されている作品を書いていくのが本筋なんでしょうが、どうにも筆は進まぬ。「パッチギ!」「レイクサイドマーダーケース」
あたりがその候補ですが、もうすぐ公開終わっちゃうしな。。チャウ・シンチー特集で「カンフーハッスル」か「食神」はどっちかを書きます。。それから今週末に見た黒澤の「野良犬」、八海事件をモチーフにした「真昼の暗黒」も書きたいなあ。。時間かかりますしね、感想は。
やっと1月が終わった。。ロクでもねえ一ヶ月だった
2005年1月31日 日常
☆やっと今日で一月も終わり。この一ヶ月はマジでロクなことがなかった。視力は落ちて仕事にならないわ、体調は戻らないわ、腰を痛めるわ、で仕事も遊びも不調であった。ジムもあんまり行けなかったしね。。1月の鑑賞本数は17本。。。案外見てるやんけ。
☆月始めに予告したとおりではてなへの移転がほぼ終わりました。こちらでも書いていくつもりですが、はてなもみていただくとありがたいです。
http://d.hatena.ne.jp/tetorapot/
こちらは「深作まつり」として独立しました。ここも2月中に更新を再開させる予定です。
http://homepage3.nifty.com/tetorapot/
☆散々な一ヶ月ですが最後に一つだけよかったことが。先日、ジムで体脂肪率を量ったのですが0.6%ほど落ちてました。日によって変動するものですから本当に減ったかはわかりませんが、俺は信じますよ。二月こそ、いい一ヶ月にしたいですなー。発注してた眼鏡もなかなかいい感じで仕上がってきたし、コンタクトにも慣れてきたので視力問題はこれで解決でしょう。
☆月始めに予告したとおりではてなへの移転がほぼ終わりました。こちらでも書いていくつもりですが、はてなもみていただくとありがたいです。
http://d.hatena.ne.jp/tetorapot/
こちらは「深作まつり」として独立しました。ここも2月中に更新を再開させる予定です。
http://homepage3.nifty.com/tetorapot/
☆散々な一ヶ月ですが最後に一つだけよかったことが。先日、ジムで体脂肪率を量ったのですが0.6%ほど落ちてました。日によって変動するものですから本当に減ったかはわかりませんが、俺は信じますよ。二月こそ、いい一ヶ月にしたいですなー。発注してた眼鏡もなかなかいい感じで仕上がってきたし、コンタクトにも慣れてきたので視力問題はこれで解決でしょう。
紀伊勝浦、白浜二泊三日〜あばれまぐろ火祭り〜
2005年1月24日 日常
←この本に白浜の歓喜神社と白浜美術館について詳しく載ってます。
☆1月の三連休に行ってきた紀伊勝浦の旅日記「あばれまぐろ火祭り」を更新しました。これは写真入りなのでサイトで挙げておきました。
1日目→
http://homepage3.nifty.com/tetorapot/katuura_1.htm
2日目→
http://homepage3.nifty.com/tetorapot/katuura_2.htm
3日目→
http://homepage3.nifty.com/tetorapot/katuura_3.htm
写真が思ったよりも綺麗にあがりました。
写真入りで少し重いですがよかったら見てちょ。三日目は少しアダルトなんでお子様は見ちゃ駄目でちゅ。
☆京都市に合併寸前の京北町で町長タイーホ(もうすぐ)で辞任。あと3ヶ月で無くなる町なのに新町長を選ぶことになるのかな。本当に「税金の無駄遣いじゃ」(by広能)です。京北町在住の25歳以上のあなた、今こそ町長選に出馬しませふ。一ヶ月ぐらいの任期ですが歴史に名を残せますぞ。
☆「パッチギ!」見てからフォークルにハマってしまった。
☆1月の三連休に行ってきた紀伊勝浦の旅日記「あばれまぐろ火祭り」を更新しました。これは写真入りなのでサイトで挙げておきました。
1日目→
http://homepage3.nifty.com/tetorapot/katuura_1.htm
2日目→
http://homepage3.nifty.com/tetorapot/katuura_2.htm
3日目→
http://homepage3.nifty.com/tetorapot/katuura_3.htm
写真が思ったよりも綺麗にあがりました。
写真入りで少し重いですがよかったら見てちょ。三日目は少しアダルトなんでお子様は見ちゃ駄目でちゅ。
☆京都市に合併寸前の京北町で町長タイーホ(もうすぐ)で辞任。あと3ヶ月で無くなる町なのに新町長を選ぶことになるのかな。本当に「税金の無駄遣いじゃ」(by広能)です。京北町在住の25歳以上のあなた、今こそ町長選に出馬しませふ。一ヶ月ぐらいの任期ですが歴史に名を残せますぞ。
☆「パッチギ!」見てからフォークルにハマってしまった。
☆金曜日。仕事が終わってから御所の近くの眼科にまで目の診察に行く。今日でコンタクト装着一週間目。慣れたようでまだまだしんどい。眼鏡もやはり欲しいので処方箋をお願いしたい旨を伝える。検診してから処方箋を書いてもらい、より目にあったコンタクトを処方してもらう。コンタクトの利点はこのフットワークのよさだな。晩御飯を食べてから弟と京極弥生座にて「ジャッカス・ザ・ムービー」を見に行く。映画館はどこでこの映画を知ったのか、ナウなヤングでいっぱいであった。感度もよく、大笑いの連続で場内は非常によい感じでスクリーンで映画を見る醍醐味をしっかり味わう。ちなみに「ジャッカス」で俺が一番好きなのはパムが親父にイタズラするシリーズです。
☆土曜日。映画を見ているとコンタクトが乾いて仕方ないので今日は眼鏡で向かう。京都シネマにて「フォッグ・オブ・ウォー/マクナマラ元米国防長官の告白」。昨年にシネ・リーブル梅田でやっており、見たかった映画。「13ディズ」を見て面白かった人や現代史に興味のある人には必見。観客も中年層から若年層まで幅広い男性のお客様がほとんどであった。冷戦の時代は本当に緊迫した綱渡りの連続で戦争が起こらなかったのが奇跡みたいなものだったのだな、と思う。京都シネマは今日から「Turn over 天使は自転車に乗って」がスタートで初日から満員であった。
☆駆け足で烏丸から三条に向かい、MOVIX京都で井筒和幸監督の「パッチギ!」を見る。一言で言うと大変に面白い映画だし、前作の「ゲロッパ!」の使い古されただるい演出とは大違いで初期の「ガキ帝国」のようなテンポで語られる映画は爽快感たっぷりで楽しくなる。が、井筒和幸の思想が顕著に盛り込まれた作品にもなっており、テレビでの井筒の発言が嫌いな方はあまり見ない方がいいと思う。映画ファンや京都の人は見ておいて欲しい作品なんやけどね。
☆映画を見てからは前田珈琲で時間を「アグネス仮面」を読んで昨日の処方箋で眼鏡を注文してから帰る。眼鏡ができるまで一週間。
☆日曜日。朝一番にテアトル梅田にて「ゴーストシャウト」。東京テアトルのガリンベイロレーベルの四本目にあたる作品で細木数子によって急遽、名前を変えさせられたとかで話題になった映画だ。正直、見に行く気はなかったんだがリンク先のtkrさんが絶賛されていたので見に行くことにした。ううむ。これはなかなかよくできてるじゃないか。お化けを退治する「ゴースト・バスターズ」に対して、お化けを説得して成仏させるという「ゴースト・ネゴシエーター」という設定も面白かったし、伏線もきっちり張っててオチまで気を抜かせない脚本が素晴らしい。演出は平凡であるが危なげなくきっちりまとめている。これはいいものを見た。
tkrさんのサイトはこちら→
http://diarynote.jp/d/29346/20041214.html
☆友人と食事。4時から「銀のエンゼル」を見るつもりだったが友人との会話が恐ろしく盛り上がってしまい、ふと気づけば4時半。まあいいか、春には京都にも来るし。今日は非常に楽しい時間を過ごした。やはり気のあった友人との会話は最高の娯楽なり。大丸地下の喜八州で三笠焼きをお土産に買うと帰路につく。
☆大河ドラマの「義経」。今日で神木隆之介君が終わりらしいので涙を流しながら見る。来週から見るの辞めようかなと思うがマツケンが出るみたいなのでとりあえずは見るか。渡哲也は清盛が似合わんな。清盛役の俳優はやはり、中尾彬先生だろう。それが無理ならエビジョンイルにやらせろ。
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http://blog.with2.net/link.php/31960
☆土曜日。映画を見ているとコンタクトが乾いて仕方ないので今日は眼鏡で向かう。京都シネマにて「フォッグ・オブ・ウォー/マクナマラ元米国防長官の告白」。昨年にシネ・リーブル梅田でやっており、見たかった映画。「13ディズ」を見て面白かった人や現代史に興味のある人には必見。観客も中年層から若年層まで幅広い男性のお客様がほとんどであった。冷戦の時代は本当に緊迫した綱渡りの連続で戦争が起こらなかったのが奇跡みたいなものだったのだな、と思う。京都シネマは今日から「Turn over 天使は自転車に乗って」がスタートで初日から満員であった。
☆駆け足で烏丸から三条に向かい、MOVIX京都で井筒和幸監督の「パッチギ!」を見る。一言で言うと大変に面白い映画だし、前作の「ゲロッパ!」の使い古されただるい演出とは大違いで初期の「ガキ帝国」のようなテンポで語られる映画は爽快感たっぷりで楽しくなる。が、井筒和幸の思想が顕著に盛り込まれた作品にもなっており、テレビでの井筒の発言が嫌いな方はあまり見ない方がいいと思う。映画ファンや京都の人は見ておいて欲しい作品なんやけどね。
☆映画を見てからは前田珈琲で時間を「アグネス仮面」を読んで昨日の処方箋で眼鏡を注文してから帰る。眼鏡ができるまで一週間。
☆日曜日。朝一番にテアトル梅田にて「ゴーストシャウト」。東京テアトルのガリンベイロレーベルの四本目にあたる作品で細木数子によって急遽、名前を変えさせられたとかで話題になった映画だ。正直、見に行く気はなかったんだがリンク先のtkrさんが絶賛されていたので見に行くことにした。ううむ。これはなかなかよくできてるじゃないか。お化けを退治する「ゴースト・バスターズ」に対して、お化けを説得して成仏させるという「ゴースト・ネゴシエーター」という設定も面白かったし、伏線もきっちり張っててオチまで気を抜かせない脚本が素晴らしい。演出は平凡であるが危なげなくきっちりまとめている。これはいいものを見た。
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☆友人と食事。4時から「銀のエンゼル」を見るつもりだったが友人との会話が恐ろしく盛り上がってしまい、ふと気づけば4時半。まあいいか、春には京都にも来るし。今日は非常に楽しい時間を過ごした。やはり気のあった友人との会話は最高の娯楽なり。大丸地下の喜八州で三笠焼きをお土産に買うと帰路につく。
☆大河ドラマの「義経」。今日で神木隆之介君が終わりらしいので涙を流しながら見る。来週から見るの辞めようかなと思うがマツケンが出るみたいなのでとりあえずは見るか。渡哲也は清盛が似合わんな。清盛役の俳優はやはり、中尾彬先生だろう。それが無理ならエビジョンイルにやらせろ。
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今更ながら昨年10月に見た映画の感想など。
順次、書いていきます。50本ぐらいたまってるしね。
インファナル・アフェア 無間序曲 10/5 MOVIX京都シアター5
★★★★★
→インファナル・アフェアも大変面白かったですが、この映画はそれ以上に面白かった。ヤクザのサムとウォン警部が中心に前作のプロローグと語られていくそのストーリーは前作よりも彩り深く、キャストを配置して最大限に生かしきっている。前作を見ている間に出てきた疑問の幾つかが解消され、次作で明かされる(はず)の疑問を出しながら、映画は見事なテンポで進行している。一介のチンピラだったサムの変身ぶりがまぶしく、配下を次々に粛清していくハウの存在感が映画に重みを出している。アンディ・ラウとトニー・レオンが出演していない分、脚本でしっかり見せてくれるなんざあ、香港映画界もなかなかやるじゃないの。監督は撮影出身のアンドリュー・ラウ(撮影、プロデューサー兼務)と新人のアラン・マック。アラン・マックは脚本も書いている。この人は注目です。次回作はゴールデンウィーク公開(香港ではDVDも出てるらしいが)でそれまでは死ねませんな!期待を裏切らんようにたのんます!
ぼくセザール10歳半1m39cm 10/9 みなみ会館
★★★
→フランスのジャリ映画。主人公が普通の等身大の少年で自分の少年時代を思い出しながら見ました。(私も太めな少年だったのです。)女の子のために、という非常に正しい目的で冒険に出発するというのもいい感じだ。セザールのお母さんをやったのは「パルプフィクションでブルース・ウィリスの恋人をやったマリア・ド・メディルシュ。とっても可愛いぞ。こじんまりとした可愛らしい作品でクスクス笑いながら見てられる作品。
SURVIVE STYLE5+ 10/10 ナビオTOHOシネプレックス シアター6
★★★★
→如何に日本映画らしくなく見せるかに腐心した日本映画。「CUT」あたりが好きそう。スタッフはCM畑出身の人でむじんくん、BOSSのコラボCM(布袋が目を光らせてた)やDAKARAのCMを作った関口現と多田琢。CM畑からは腐るほど監督が来てて駄作を作り散らしてるので不安だったがこの人達は映画がなんたるかを理解して今の日本映画に足りねえテンポでかっ飛ばしてくれている。。。。前半は。後半はややもたついた。キャストが日本映画を代表するような役者を集めたような感じで顔見世のような賑やかさである。津田寛治(相変わらず男前だ)、森下能幸(相変わらず変な顔だ)、荒川良々(相変わらず可愛い顔だ)の起用がとても嬉しい。他にキャストをざっと挙げると浅野忠信、橋本麗香(こいつは女の布袋か?)小泉今日子(不発)、阿部寛(実は阿部ちゃんは変な役が大好きで佐々木浩久の「血を吸う宇宙」には自前の衣装で出演するほどの熱の入り用)、岸部一徳(よくこんな役やったよ)、麻生祐未(人妻になっても美しさはかわらぬ)、唯野未歩子(こんな先生いたなあ)、加瀬亮、三輪明日美、貫地谷しほりに少年ながらあややに顔が似てる神木隆之介君ととっても豪華だ。ただ千葉ちゃんは本当にこの手のコメディに向かないことがわかった。それから。。「スナッチ」の大ファンである私にはヴィニー・ジョーンズは神である。「パルプフィクション」のサミュエル・L・ジャクソンを意識したような役柄はとってもよかった。いい映画だったな、うんうん。
CODE46 10/10 テアトル梅田2
★★★
→ああしたレトロフューチャーな世界は嫌いではないが、後半のストーリーが見ててつらすぎる。「火の鳥」でもこんなのあったなあ。サマンサ・モートンは「マイノリティレポート」に引き続き、坊主での出演。彼女は映画マニアに受ける女優さんだな、と何となく思う。薄命っぽい感じが漂っている。そういや、ティム・ロビンスも不幸な役多いな。セックスシーンが痛々しい。で、結局二人は○○相○だったのかい?ようわからんかったよ。
スウィングガールズ 10/11 TOHOシネマズ高槻4
★★★
→今年は多くの日本映画がロングランを続けていますが、この映画もその一本。まあ基準以上の作品だとは思います。。というか、面白かった。この映画のヒットの影響は大きい。矢口監督は四畳半自己満足映画ばかりのオタク日本映画界(今の阪本とか黒沢)において、同じオタクでも前向きに「映画を1年に10本ほど見るけど日本映画はほとんど見ない」という日本映画が最も苦手と思われる分野に完全に切り込み、成功したのだ。これはすげえことなのだぞ。フジテレビの亀山氏が製作に名を連ねているから見ても矢口監督の映画が一般で洋画を相手に対等に戦えると認められていることが垣間見えるではないか。テレビの人はシビアですしね。ただ、ベタな題材をスマートに仕上げるのがこの人の本領だったのが、今回はあまりにもストレートに撮りすぎて昔の東宝映画みたいな雰囲気がある。少し、わかりやすくさせすぎという感じがした。井筒和幸じゃねえんだから。パンフを読むとチョイ役の少女にまで細かいキャラクター設定までしている。本当にこの監督、映画が好きなんやなあ。。好きなシーンでラストの演奏。吹奏楽部の部長がジャズのリズムで手拍子はじめるところなんかもいい。
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インファナル・アフェア 無間序曲 10/5 MOVIX京都シアター5
★★★★★
→インファナル・アフェアも大変面白かったですが、この映画はそれ以上に面白かった。ヤクザのサムとウォン警部が中心に前作のプロローグと語られていくそのストーリーは前作よりも彩り深く、キャストを配置して最大限に生かしきっている。前作を見ている間に出てきた疑問の幾つかが解消され、次作で明かされる(はず)の疑問を出しながら、映画は見事なテンポで進行している。一介のチンピラだったサムの変身ぶりがまぶしく、配下を次々に粛清していくハウの存在感が映画に重みを出している。アンディ・ラウとトニー・レオンが出演していない分、脚本でしっかり見せてくれるなんざあ、香港映画界もなかなかやるじゃないの。監督は撮影出身のアンドリュー・ラウ(撮影、プロデューサー兼務)と新人のアラン・マック。アラン・マックは脚本も書いている。この人は注目です。次回作はゴールデンウィーク公開(香港ではDVDも出てるらしいが)でそれまでは死ねませんな!期待を裏切らんようにたのんます!
ぼくセザール10歳半1m39cm 10/9 みなみ会館
★★★
→フランスのジャリ映画。主人公が普通の等身大の少年で自分の少年時代を思い出しながら見ました。(私も太めな少年だったのです。)女の子のために、という非常に正しい目的で冒険に出発するというのもいい感じだ。セザールのお母さんをやったのは「パルプフィクションでブルース・ウィリスの恋人をやったマリア・ド・メディルシュ。とっても可愛いぞ。こじんまりとした可愛らしい作品でクスクス笑いながら見てられる作品。
SURVIVE STYLE5+ 10/10 ナビオTOHOシネプレックス シアター6
★★★★
→如何に日本映画らしくなく見せるかに腐心した日本映画。「CUT」あたりが好きそう。スタッフはCM畑出身の人でむじんくん、BOSSのコラボCM(布袋が目を光らせてた)やDAKARAのCMを作った関口現と多田琢。CM畑からは腐るほど監督が来てて駄作を作り散らしてるので不安だったがこの人達は映画がなんたるかを理解して今の日本映画に足りねえテンポでかっ飛ばしてくれている。。。。前半は。後半はややもたついた。キャストが日本映画を代表するような役者を集めたような感じで顔見世のような賑やかさである。津田寛治(相変わらず男前だ)、森下能幸(相変わらず変な顔だ)、荒川良々(相変わらず可愛い顔だ)の起用がとても嬉しい。他にキャストをざっと挙げると浅野忠信、橋本麗香(こいつは女の布袋か?)小泉今日子(不発)、阿部寛(実は阿部ちゃんは変な役が大好きで佐々木浩久の「血を吸う宇宙」には自前の衣装で出演するほどの熱の入り用)、岸部一徳(よくこんな役やったよ)、麻生祐未(人妻になっても美しさはかわらぬ)、唯野未歩子(こんな先生いたなあ)、加瀬亮、三輪明日美、貫地谷しほりに少年ながらあややに顔が似てる神木隆之介君ととっても豪華だ。ただ千葉ちゃんは本当にこの手のコメディに向かないことがわかった。それから。。「スナッチ」の大ファンである私にはヴィニー・ジョーンズは神である。「パルプフィクション」のサミュエル・L・ジャクソンを意識したような役柄はとってもよかった。いい映画だったな、うんうん。
CODE46 10/10 テアトル梅田2
★★★
→ああしたレトロフューチャーな世界は嫌いではないが、後半のストーリーが見ててつらすぎる。「火の鳥」でもこんなのあったなあ。サマンサ・モートンは「マイノリティレポート」に引き続き、坊主での出演。彼女は映画マニアに受ける女優さんだな、と何となく思う。薄命っぽい感じが漂っている。そういや、ティム・ロビンスも不幸な役多いな。セックスシーンが痛々しい。で、結局二人は○○相○だったのかい?ようわからんかったよ。
スウィングガールズ 10/11 TOHOシネマズ高槻4
★★★
→今年は多くの日本映画がロングランを続けていますが、この映画もその一本。まあ基準以上の作品だとは思います。。というか、面白かった。この映画のヒットの影響は大きい。矢口監督は四畳半自己満足映画ばかりのオタク日本映画界(今の阪本とか黒沢)において、同じオタクでも前向きに「映画を1年に10本ほど見るけど日本映画はほとんど見ない」という日本映画が最も苦手と思われる分野に完全に切り込み、成功したのだ。これはすげえことなのだぞ。フジテレビの亀山氏が製作に名を連ねているから見ても矢口監督の映画が一般で洋画を相手に対等に戦えると認められていることが垣間見えるではないか。テレビの人はシビアですしね。ただ、ベタな題材をスマートに仕上げるのがこの人の本領だったのが、今回はあまりにもストレートに撮りすぎて昔の東宝映画みたいな雰囲気がある。少し、わかりやすくさせすぎという感じがした。井筒和幸じゃねえんだから。パンフを読むとチョイ役の少女にまで細かいキャラクター設定までしている。本当にこの監督、映画が好きなんやなあ。。好きなシーンでラストの演奏。吹奏楽部の部長がジャズのリズムで手拍子はじめるところなんかもいい。
☆コンタクトをして一週間。一週間で気づいたことなど。あ、ソフトだよ。
利点
1、何より眼鏡よりよく見える
2、曇らない
3、使い捨ての場合、視力の変化に敏感に対応できる
欠点
1、目に入れるのに勇気がいる。
2、時々、すごく痛くなる
3、管理が面倒
欠点の1と3は大分慣れましたが、2は今でも消えませんな。土日に映画を見てるときに大変痛い思いをした。今はまだ夕方になると目がかゆくて仕方ない。先日、ジムに行ったのだが途中で痛くてたまらんかったので早々に帰った。ジムも映画館も暖房が効いているので目が乾いて痛くなるらしい。慣れるのには時間かかりそう。やはり眼鏡も新調するか。。同じくらいの視力の眼鏡作らないとねえ。
☆<中山文科相>総合学習の削減も 授業時数見直し示唆
→http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050118-00000100-mai-pol
だからいわんこっちゃない。
実は私の前職は教育関係でこういう新しい授業の仕方なんかを提案するみたいな仕事で見習をやってて随分いろんな小学校に行ったが現場は混乱状態だったぞ。文部省にしても教育委員会にしても漠然としたことしか言わないから、先生は随分悩んでいた。予算だけは潤沢にあったから随分おかしなことにも首つっこんでいたんだ。とりあえず、英語やパソコンってんでうちの会社は随分に儲かった。独創力を育てる教育なんか先生にもわかんないし、教委にもわかんない。「わかんねえけど、やれ」じゃ混乱するわな。そこに業者がつけこんで富士通が特に大儲けだ。学校関係のパソコンはほとんど富士通だしね。言いだしっぺの寺脇研にしたって文化庁の方に逃げちまった。結局、これは何なんだったんだねえ。先生の中には自分の考えでのびのびと授業をやってたエライ先生もいたけど、そんなのは一握り。先生の努力不足というより、あれだけ仕事に追われてたら余裕はないですって。このゆとり学習時代に小学生を過ごした世代は将来、空白の世代とか呼ばれるんでしょう。
☆NHK問題だがそもそも放送の中立なんてえものを本当に信じてるんなら、マジでおめでてえんでオレオレ詐欺に気をつけなよって感じだ。あのホモくさいプロデューサーにしたってこれを期に自分の存在感を高めようという魂胆なんでしょ。エビジョンイルがやめるって言ったから、それに乗じての反乱でしょ。NHKの幹部に政治家がついてるんかしらないがこいつのバックは朝日新聞じゃねえか。要は権力闘争なのよ。大体、本当に厭なら辞めればいいだけのこと。
☆1月3日にやったドラマ「ナニワ金融道6」をやっと全部見る。脚本は君塚良一。原作も好きでドラマも全部見ているが今回も実に面白かった。原作のエピソードをどう組み合わせるかがこのシリーズの醍醐味であるが今回も成功であった。ネタ的に言うとVシネの題材なんだがたっぷり時間をかけて作っているので非常に見応えのあるものになっている。原作のエピソードも実質最終回みたいなものなんでドラマもこれで終わりだろう。まあ、今回で原作の全てを使い切ってるんだが。デート商法や090金融、パチンコ中毒という社会問題を大胆に取り入れた面も評価できる。一番印象に残ったシーンのはラストだ。緒形拳が「わしが若い頃は金を借りるのは質屋やった。親の形見やった腕時計を流したこともあったけど、質屋とわしらの関係はそれでしまいや。今は違う。気楽に借りれる分、どちらもギリギリまで神経すりへってボロボロになる。。」とつぶやく。小林薫がテレビをちらりと見るとそこには女性タレントを使って健全性をアピールしたサラ金のCMが流れる。。今やサラ金のCMが2割を越すと言っても過言でもないテレビでよくここまで描いたと思う。パチンコも然りでかなり、社会問題に踏み込んだドラマであった。キャストでは高岡早紀の汚れ具合が実に素晴らしい。あれは素です。ぜんじろうは完全にオッサン化してました。
BGMは何故か、高橋由美子。。魔神英雄伝ワタルを思い出して久々に聞いてます。
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利点
1、何より眼鏡よりよく見える
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3、使い捨ての場合、視力の変化に敏感に対応できる
欠点
1、目に入れるのに勇気がいる。
2、時々、すごく痛くなる
3、管理が面倒
欠点の1と3は大分慣れましたが、2は今でも消えませんな。土日に映画を見てるときに大変痛い思いをした。今はまだ夕方になると目がかゆくて仕方ない。先日、ジムに行ったのだが途中で痛くてたまらんかったので早々に帰った。ジムも映画館も暖房が効いているので目が乾いて痛くなるらしい。慣れるのには時間かかりそう。やはり眼鏡も新調するか。。同じくらいの視力の眼鏡作らないとねえ。
☆<中山文科相>総合学習の削減も 授業時数見直し示唆
→http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050118-00000100-mai-pol
だからいわんこっちゃない。
実は私の前職は教育関係でこういう新しい授業の仕方なんかを提案するみたいな仕事で見習をやってて随分いろんな小学校に行ったが現場は混乱状態だったぞ。文部省にしても教育委員会にしても漠然としたことしか言わないから、先生は随分悩んでいた。予算だけは潤沢にあったから随分おかしなことにも首つっこんでいたんだ。とりあえず、英語やパソコンってんでうちの会社は随分に儲かった。独創力を育てる教育なんか先生にもわかんないし、教委にもわかんない。「わかんねえけど、やれ」じゃ混乱するわな。そこに業者がつけこんで富士通が特に大儲けだ。学校関係のパソコンはほとんど富士通だしね。言いだしっぺの寺脇研にしたって文化庁の方に逃げちまった。結局、これは何なんだったんだねえ。先生の中には自分の考えでのびのびと授業をやってたエライ先生もいたけど、そんなのは一握り。先生の努力不足というより、あれだけ仕事に追われてたら余裕はないですって。このゆとり学習時代に小学生を過ごした世代は将来、空白の世代とか呼ばれるんでしょう。
☆NHK問題だがそもそも放送の中立なんてえものを本当に信じてるんなら、マジでおめでてえんでオレオレ詐欺に気をつけなよって感じだ。あのホモくさいプロデューサーにしたってこれを期に自分の存在感を高めようという魂胆なんでしょ。エビジョンイルがやめるって言ったから、それに乗じての反乱でしょ。NHKの幹部に政治家がついてるんかしらないがこいつのバックは朝日新聞じゃねえか。要は権力闘争なのよ。大体、本当に厭なら辞めればいいだけのこと。
☆1月3日にやったドラマ「ナニワ金融道6」をやっと全部見る。脚本は君塚良一。原作も好きでドラマも全部見ているが今回も実に面白かった。原作のエピソードをどう組み合わせるかがこのシリーズの醍醐味であるが今回も成功であった。ネタ的に言うとVシネの題材なんだがたっぷり時間をかけて作っているので非常に見応えのあるものになっている。原作のエピソードも実質最終回みたいなものなんでドラマもこれで終わりだろう。まあ、今回で原作の全てを使い切ってるんだが。デート商法や090金融、パチンコ中毒という社会問題を大胆に取り入れた面も評価できる。一番印象に残ったシーンのはラストだ。緒形拳が「わしが若い頃は金を借りるのは質屋やった。親の形見やった腕時計を流したこともあったけど、質屋とわしらの関係はそれでしまいや。今は違う。気楽に借りれる分、どちらもギリギリまで神経すりへってボロボロになる。。」とつぶやく。小林薫がテレビをちらりと見るとそこには女性タレントを使って健全性をアピールしたサラ金のCMが流れる。。今やサラ金のCMが2割を越すと言っても過言でもないテレビでよくここまで描いたと思う。パチンコも然りでかなり、社会問題に踏み込んだドラマであった。キャストでは高岡早紀の汚れ具合が実に素晴らしい。あれは素です。ぜんじろうは完全にオッサン化してました。
BGMは何故か、高橋由美子。。魔神英雄伝ワタルを思い出して久々に聞いてます。
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その昔。子供はその家だけの子ではなくて、地域の子供という考えがあった。子供を育てるのは学校だけでもなくて、親だけでもなくて地域全体の子という考えだ。もちろん、それには一人で子供を育てるのが困難なほど、皆が貧しかった実状があった。親にとっても子供にとってもそれがよかったのだ。今は個人が裕福になって”地域の子供”という考えがすっかりすたれてしまった。今日、紹介する「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」はそうした”地域の子供”という考えが生きていた時代の物語。
1960年代初頭のパリ。華やかな表通りを裏に入った下町のブルー通にユダヤ人の13歳の少年、モモ(ピエール・ブーランジェ)は父親と二人暮しをしていた。母親はモモが生まれてすぐに離婚。ポポルという兄を連れて出て行ってしまった。父親はうだつがあがらず、家でもモモには小言ばかり。一言目に「ポポルはいい子だったのに」、そして「なのにおまえは。。」と続ける。モモにとってはいい父親とは言い難がった。
モモの住む家からの風景は13歳の少年には教育によろしくなかった。真昼間から娼婦が街中でうろうろしているのだ。彼の関心事は一刻も早く、”大人”になることだった。子どものときから小銭をためてきた貯金箱。彼はえいや、と叩き割ると小銭をつかんで表へ駆け出した。近所の”アラブ人の”食料品店へ両替に。「16歳だよ、もう大人だ」。彼は晴れて大人になったのだ。
ある日、ブルー通で映画の撮影が行なわれていた。女優(イザベル・アジャーニ)が”アラブ人の”食料品店で買い物をした。水に5フランの値段をふっかける店主のイブラヒムにモモは「ぼったくりだね」と声をかけた。「君がくすねた分を取り返さなきゃね」モモが買い物のたびにこっそりと万引きをしていたことをイブラヒムおじさんはお見通しだった。うろたえるモモにイブラヒムおじさんはこう続けた。「万引きを続けるのならうちの店で続けなさい。」と言い、にっこり笑いかけて手招きした。イブラヒムおじさんはモモを可愛がった。モモも様々な悩みを相談するようになった。やがて父親は仕事を解雇されて蒸発してしまった。モモは激しいショックを受けるが、イブラヒムの助言を得て、たくましく育っていく。。
一口で言うと不幸な子供と孤独な老人との心の交流を描いた、シリアスなドラマなのですがブルー通りのごちゃごちゃした感じを舞台にしてユーモアたっぷりに描いているので楽しんでみてられます。モモが父親の蔵書を売り払って女を買いにいくシーンとかあるしね。イブラヒムおじさんを演じたオマー・シャリフもモモのピエール・ブーランジェの笑顔が素敵で大変に微笑ましい。映画を見ているこちらも自然に顔がほころんでくる。この二人のキャスティングが大変に成功している。「アラビアのロレンス」などで知られるオマー・シャリフの存在感が素晴らしい。映画の中でイブラヒムおじさんが笑顔の効用を教えるシーンがあるが、映画を見てると納得してしまう。イブラヒムおじさんのイメージは原作者(脚本も担当)のエマニュエル・シュミットの祖父だそうです。生涯を通じて職人として過ごし、物静かに笑顔で優しく語りかけるような祖父でエマニュエルは大変に影響を受けたようです。「人はふたつの場所に生きている、一つはベッド、もう一箇所は靴」。イブラヒムおじさんが「足を取り替えることはできないから」と靴を買うシーンが思い出されます。
父はイブラヒムおじさんがイスラム教徒なので軽蔑の意味をこめて「アラブ人」と呼んでいたが、彼は実はトルコ人でイスラム教の神秘主義者のスーフィー教徒でコーランの教えに忠実に静かな暮らしを送っている。その彼とユダヤ人のモモが交流を深めるという設定も寓話的でいい。イスラム教というのは自爆テロや首切りなどで限りなくイメージが悪くなっているがそれが全てではない。イスラム教は非常に現実的な教えで多くの人に支持されてきた。そうしたイスラム教の一面を知るのにもいい映画だと思う。ぐるぐる回って悟りを得るというのはよくはわからないが平和的でいいじゃないですか。フランスと言えばキリスト教のイメージが強いがフランス人の三割はアフリカ系でイスラム教も多く入り込んだ多民族他宗教国家なのだ。
フランス映画らしい丁寧に作りこまれた作品で心地よいテンポと軽快な音楽でぐいぐい惹きこんで行く魅力を持っています。下町の騒然とした雰囲気も食料品店の内装も落ち着いていい感じです。後半、やや失速したのが残念。今年はこういう外国映画も見ていこう。
1960年代初頭のパリ。華やかな表通りを裏に入った下町のブルー通にユダヤ人の13歳の少年、モモ(ピエール・ブーランジェ)は父親と二人暮しをしていた。母親はモモが生まれてすぐに離婚。ポポルという兄を連れて出て行ってしまった。父親はうだつがあがらず、家でもモモには小言ばかり。一言目に「ポポルはいい子だったのに」、そして「なのにおまえは。。」と続ける。モモにとってはいい父親とは言い難がった。
モモの住む家からの風景は13歳の少年には教育によろしくなかった。真昼間から娼婦が街中でうろうろしているのだ。彼の関心事は一刻も早く、”大人”になることだった。子どものときから小銭をためてきた貯金箱。彼はえいや、と叩き割ると小銭をつかんで表へ駆け出した。近所の”アラブ人の”食料品店へ両替に。「16歳だよ、もう大人だ」。彼は晴れて大人になったのだ。
ある日、ブルー通で映画の撮影が行なわれていた。女優(イザベル・アジャーニ)が”アラブ人の”食料品店で買い物をした。水に5フランの値段をふっかける店主のイブラヒムにモモは「ぼったくりだね」と声をかけた。「君がくすねた分を取り返さなきゃね」モモが買い物のたびにこっそりと万引きをしていたことをイブラヒムおじさんはお見通しだった。うろたえるモモにイブラヒムおじさんはこう続けた。「万引きを続けるのならうちの店で続けなさい。」と言い、にっこり笑いかけて手招きした。イブラヒムおじさんはモモを可愛がった。モモも様々な悩みを相談するようになった。やがて父親は仕事を解雇されて蒸発してしまった。モモは激しいショックを受けるが、イブラヒムの助言を得て、たくましく育っていく。。
一口で言うと不幸な子供と孤独な老人との心の交流を描いた、シリアスなドラマなのですがブルー通りのごちゃごちゃした感じを舞台にしてユーモアたっぷりに描いているので楽しんでみてられます。モモが父親の蔵書を売り払って女を買いにいくシーンとかあるしね。イブラヒムおじさんを演じたオマー・シャリフもモモのピエール・ブーランジェの笑顔が素敵で大変に微笑ましい。映画を見ているこちらも自然に顔がほころんでくる。この二人のキャスティングが大変に成功している。「アラビアのロレンス」などで知られるオマー・シャリフの存在感が素晴らしい。映画の中でイブラヒムおじさんが笑顔の効用を教えるシーンがあるが、映画を見てると納得してしまう。イブラヒムおじさんのイメージは原作者(脚本も担当)のエマニュエル・シュミットの祖父だそうです。生涯を通じて職人として過ごし、物静かに笑顔で優しく語りかけるような祖父でエマニュエルは大変に影響を受けたようです。「人はふたつの場所に生きている、一つはベッド、もう一箇所は靴」。イブラヒムおじさんが「足を取り替えることはできないから」と靴を買うシーンが思い出されます。
父はイブラヒムおじさんがイスラム教徒なので軽蔑の意味をこめて「アラブ人」と呼んでいたが、彼は実はトルコ人でイスラム教の神秘主義者のスーフィー教徒でコーランの教えに忠実に静かな暮らしを送っている。その彼とユダヤ人のモモが交流を深めるという設定も寓話的でいい。イスラム教というのは自爆テロや首切りなどで限りなくイメージが悪くなっているがそれが全てではない。イスラム教は非常に現実的な教えで多くの人に支持されてきた。そうしたイスラム教の一面を知るのにもいい映画だと思う。ぐるぐる回って悟りを得るというのはよくはわからないが平和的でいいじゃないですか。フランスと言えばキリスト教のイメージが強いがフランス人の三割はアフリカ系でイスラム教も多く入り込んだ多民族他宗教国家なのだ。
フランス映画らしい丁寧に作りこまれた作品で心地よいテンポと軽快な音楽でぐいぐい惹きこんで行く魅力を持っています。下町の騒然とした雰囲気も食料品店の内装も落ち着いていい感じです。後半、やや失速したのが残念。今年はこういう外国映画も見ていこう。
2004年度外国映画ベスト
2005年1月15日 映画に関する噂や更新情報、その他雑多なこと
☆ちょっとだけ復活。洋画のベストをやっておきます。
評価対象の映画はこちら
http://diarynote.jp/d/28556/20041229.html
2004年の洋画は韓国映画、香港をはじめとしてアジア勢の健闘が目立ちましたね。では早速、ベスト10から。
1位:殺人の追憶 3/27 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3
→かろやかなテンポで快調に飛ばした秀作。最後まで息が抜けない。
2位:ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 3/16 TOHOシネマズ高槻 スクリーン7
→映画が好きであろうとなかろうと同時代を生きるものはこれを見ておかないといかんでしょう。
3位:インファナル・アフェア 無間序曲 10/5 MOVIX京都シアター5
→前作よりもキャラクターを鮮やかに浮かび上がらせ、見事に描ききった秀作。スター抜きでもここまでやれる。
4位:スパイダーマン2 7/19 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1
→アクション映画としての要素に加え、ヒーローは何故、ヒーローなのかという命題に真剣に取り組んだ大傑作。続編も本当に楽しみ
5位:ラブ・アクチュアリー 3/23 京極東宝3
→ストーリーよし、俳優よし、音楽よしで100%楽しめる快作。
6位:グッバイ、レーニン 2/22 恵比寿ガーデンシネマ1
→ドイツ国民にとってのサーガを爽快に描いている。
7位:Mr.インクレディブル 12/26 TOHOシネマズ高槻7
→従来のヒーローものに工夫を加えてピクサーが映画化。技術もさることながら、いつもながらきっちりとした世界観で丁寧に描いているところが好感が持てる。
8位:子猫をお願い 7/2 ユーロスペース
→思春期から大人になる、踊り場にいる少女たちを描いた作品。青春の過酷さもしっかり踏まえている。
9位:ディ・アフター・トゥモロー 8/1 東宝公楽
→しっかりとした背景をつけて描いたアクション大作。この手の映画はあまり好きではないのですが、これはよかった。
10位:ほえる犬は噛まない 3/28 動物園前シネフェスタ4(Screen4)
→遊び心が満載に盛り込まれた楽しい映画。ペドゥナの可愛さが目立った。
☆残りは11位〜30位。いろんな作品があったんですねえ。。
11位:スクール・オブ・ロック 5/15 TOHOシネマズ高槻 スクリーン2
12位:シュレック2 8/12 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3
13位:マッハ!!!!! 7/25 MOVIX京都シアター5
14位:オールド・ボーイ 11/6 TOHOシネマズ高槻5
15位:SAW 10/31 TOHOシネマズ高槻1
16位:品行ゼロ 8/29 第七藝術劇場(シネマコリア)
17位:白いカラス 7/17 シネフェスタ4
18位:スーパーサイズ・ミー 12/29 京都シネマ1
19位:シルミド 6/5 MOVIX京都シアター7
20位:ミスティック・リバー 1/25 MOVIX京都シアター2
21位:ウォルター少年と夏の休日 7/25 MOVIX京都シアター6
22位:トロイ 5/15 TOHOシネマズ高槻 スクリーン2
23位:ビッグフィッシュ 6/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン5
24位:ツインズ・エフェクト 3/3 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6
25位:華氏911 8/21 ガーデンシネマ梅田1
26位:21グラム 6/13 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3
27位:ヴァン・ヘルシング 8/28 TOHOシネマズ高槻3
28位:モンスター 10/16 MOVIX京都シアター2
29位:列車に乗った男 8/22 みなみ会館
30位:ニューオーリンズ・トライアル 2/7 京極東宝3
☆ワーストですが2004年は取り立ててひどい作品はありませんでしたのでつまらんかったなあという作品を10本だけ並べておきます。見ている作品自体が少ないですからねえ。。自分にあわないと思う作品はもうほとんど見てないからこんな感じですね。
ハリーポッターとアズカバンの囚人 8/12 TOHOシネマズ高槻 スクリーン5
25時 2/23 恵比寿ガーデンシネマ2
レディ・キラーズ 5/23 TOHOシネマズ高槻 スクリーン4
→これは期待はずれだったなあ。。
パッション 5/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1
→やっぱつまらんで、これ。
carmen. 5/8 梅田ガーデンシネマ2
ルーニー・テューンズ バック・イン・アクション 8/15 みなみ会館
N.Y.式ハッピー・セラピー 4/17 京極東宝3
TUBE 11/23 MOVIX京都シアター5
ホワイト・バレンタイン 8/19 みなみ会館
セイブ・ザ・ワールド 8/14 みなみ会館
☆昨年はミニシアターで上映されている外国映画は大阪でしかやってなかったので足が遠ざかっていました。今年は京都シネマもできたので、フランス映画やイギリス映画も見たいと思います。
☆視力矯正のためにコンタクト入れました。今日で三日目です。まだまだ完全復活には程遠いです。目、いたい。。
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とうとう、圏外落ち。。。
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評価対象の映画はこちら
http://diarynote.jp/d/28556/20041229.html
2004年の洋画は韓国映画、香港をはじめとしてアジア勢の健闘が目立ちましたね。では早速、ベスト10から。
1位:殺人の追憶 3/27 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3
→かろやかなテンポで快調に飛ばした秀作。最後まで息が抜けない。
2位:ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 3/16 TOHOシネマズ高槻 スクリーン7
→映画が好きであろうとなかろうと同時代を生きるものはこれを見ておかないといかんでしょう。
3位:インファナル・アフェア 無間序曲 10/5 MOVIX京都シアター5
→前作よりもキャラクターを鮮やかに浮かび上がらせ、見事に描ききった秀作。スター抜きでもここまでやれる。
4位:スパイダーマン2 7/19 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1
→アクション映画としての要素に加え、ヒーローは何故、ヒーローなのかという命題に真剣に取り組んだ大傑作。続編も本当に楽しみ
5位:ラブ・アクチュアリー 3/23 京極東宝3
→ストーリーよし、俳優よし、音楽よしで100%楽しめる快作。
6位:グッバイ、レーニン 2/22 恵比寿ガーデンシネマ1
→ドイツ国民にとってのサーガを爽快に描いている。
7位:Mr.インクレディブル 12/26 TOHOシネマズ高槻7
→従来のヒーローものに工夫を加えてピクサーが映画化。技術もさることながら、いつもながらきっちりとした世界観で丁寧に描いているところが好感が持てる。
8位:子猫をお願い 7/2 ユーロスペース
→思春期から大人になる、踊り場にいる少女たちを描いた作品。青春の過酷さもしっかり踏まえている。
9位:ディ・アフター・トゥモロー 8/1 東宝公楽
→しっかりとした背景をつけて描いたアクション大作。この手の映画はあまり好きではないのですが、これはよかった。
10位:ほえる犬は噛まない 3/28 動物園前シネフェスタ4(Screen4)
→遊び心が満載に盛り込まれた楽しい映画。ペドゥナの可愛さが目立った。
☆残りは11位〜30位。いろんな作品があったんですねえ。。
11位:スクール・オブ・ロック 5/15 TOHOシネマズ高槻 スクリーン2
12位:シュレック2 8/12 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3
13位:マッハ!!!!! 7/25 MOVIX京都シアター5
14位:オールド・ボーイ 11/6 TOHOシネマズ高槻5
15位:SAW 10/31 TOHOシネマズ高槻1
16位:品行ゼロ 8/29 第七藝術劇場(シネマコリア)
17位:白いカラス 7/17 シネフェスタ4
18位:スーパーサイズ・ミー 12/29 京都シネマ1
19位:シルミド 6/5 MOVIX京都シアター7
20位:ミスティック・リバー 1/25 MOVIX京都シアター2
21位:ウォルター少年と夏の休日 7/25 MOVIX京都シアター6
22位:トロイ 5/15 TOHOシネマズ高槻 スクリーン2
23位:ビッグフィッシュ 6/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン5
24位:ツインズ・エフェクト 3/3 TOHOシネマズ高槻 スクリーン6
25位:華氏911 8/21 ガーデンシネマ梅田1
26位:21グラム 6/13 TOHOシネマズ高槻 スクリーン3
27位:ヴァン・ヘルシング 8/28 TOHOシネマズ高槻3
28位:モンスター 10/16 MOVIX京都シアター2
29位:列車に乗った男 8/22 みなみ会館
30位:ニューオーリンズ・トライアル 2/7 京極東宝3
☆ワーストですが2004年は取り立ててひどい作品はありませんでしたのでつまらんかったなあという作品を10本だけ並べておきます。見ている作品自体が少ないですからねえ。。自分にあわないと思う作品はもうほとんど見てないからこんな感じですね。
ハリーポッターとアズカバンの囚人 8/12 TOHOシネマズ高槻 スクリーン5
25時 2/23 恵比寿ガーデンシネマ2
レディ・キラーズ 5/23 TOHOシネマズ高槻 スクリーン4
→これは期待はずれだったなあ。。
パッション 5/4 TOHOシネマズ高槻 スクリーン1
→やっぱつまらんで、これ。
carmen. 5/8 梅田ガーデンシネマ2
ルーニー・テューンズ バック・イン・アクション 8/15 みなみ会館
N.Y.式ハッピー・セラピー 4/17 京極東宝3
TUBE 11/23 MOVIX京都シアター5
ホワイト・バレンタイン 8/19 みなみ会館
セイブ・ザ・ワールド 8/14 みなみ会館
☆昨年はミニシアターで上映されている外国映画は大阪でしかやってなかったので足が遠ざかっていました。今年は京都シネマもできたので、フランス映画やイギリス映画も見たいと思います。
☆視力矯正のためにコンタクト入れました。今日で三日目です。まだまだ完全復活には程遠いです。目、いたい。。
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とうとう、圏外落ち。。。
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今月いっぱい、お休みします
2005年1月11日 日常
☆三連休は勝浦、白浜を旅していました。とっても寒かったです。
☆小森のおばちゃま、死んだのですね。リアルタイムで見ていた人ではないので、あまり感慨はありませんな。持ちネタが「モア・ベターよ」だっけか?(注・お笑い芸人ではありません)淀長さんの葬式に来てましたが、あの時ももう死んでるみたいなもんだったし。また葬式に森繁は行くんだろうか。んで「俺もすぐに逝くよ」とか言うんやろか。告別式に中村メイ子はいるんだろうな、やっぱ。
☆それはともかくとして、以前から書いていた目の症状がいよいよ篤く、日常生活すらもまともに過ごせなくなりました。幸いなことに網膜剥離などではありませんが、ひどい眼精疲労で極端に視力が低下しています。元々、極度の乱視の上にひどい近視と矯正が難しいところに視力低下。時間がかかりそうです。原因はいろいろあるんでしょうが、やはりパソコンでしょう。こうして短い時間に文章を書いているだけに目が割れそうに痛い。いろいろ書きたいこともあるんですが、今月いっぱいの更新は停止しようかと考えています。隙を見て更新はするかもしれませんが感想はお休みします。(外国映画ベストテンと旅日記だけはやりてえ)ただでさえ、アクセス数が伸び悩んでいる中での停止は厭なのですが、どうにも仕方が無い。皆様も目はお大事に。
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とうとう、圏外落ち。。。。 多分、もっと落ちるんだろうなあ
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☆小森のおばちゃま、死んだのですね。リアルタイムで見ていた人ではないので、あまり感慨はありませんな。持ちネタが「モア・ベターよ」だっけか?(注・お笑い芸人ではありません)淀長さんの葬式に来てましたが、あの時ももう死んでるみたいなもんだったし。また葬式に森繁は行くんだろうか。んで「俺もすぐに逝くよ」とか言うんやろか。告別式に中村メイ子はいるんだろうな、やっぱ。
☆それはともかくとして、以前から書いていた目の症状がいよいよ篤く、日常生活すらもまともに過ごせなくなりました。幸いなことに網膜剥離などではありませんが、ひどい眼精疲労で極端に視力が低下しています。元々、極度の乱視の上にひどい近視と矯正が難しいところに視力低下。時間がかかりそうです。原因はいろいろあるんでしょうが、やはりパソコンでしょう。こうして短い時間に文章を書いているだけに目が割れそうに痛い。いろいろ書きたいこともあるんですが、今月いっぱいの更新は停止しようかと考えています。隙を見て更新はするかもしれませんが感想はお休みします。(外国映画ベストテンと旅日記だけはやりてえ)ただでさえ、アクセス数が伸び悩んでいる中での停止は厭なのですが、どうにも仕方が無い。皆様も目はお大事に。
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